お下がり繁殖牝馬(サンデー、キャロット⇒シルク)の成績 | バッタの一口馬主データ分析室

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  お下がり繁殖牝馬とは?

 ノーザンファーム傘下のクラブは、サンデー、キャロット、シルクの3クラブありますが、アワブラッドを標榜しているキャロットはもちろんのこと、サンデーやシルクでも、基本的にサンデー出身の繁殖牝馬の仔はサンデーで、シルク出身の繁殖牝馬の仔はシルクで募集されます。

 

 しかし、時々、他のクラブ出身の繁殖牝馬の仔が別のクラブで募集されることがあります。

 サンデーはリアル馬主会員の数も非常に多いですし、40口クラブであり、原初のノーザン傘下のクラブなだけあって、馬質はサンデー>キャロット≧シルクとなっており、我々シルク民はサンデーレーシングには劣等感を抱いているのです(断言)。

 

 そのため、サンデーレーシングの繁殖牝馬の仔がシルクで募集されると、シルク民の我々はこのような被害妄想を抱くのです。

 「もし出来がいいなら、なんでサンデーで募集しないんだ」

 「出来が悪いから、シルクに押し付けてるのではないか」

 「もしもこの仔が活躍したらサンデー会員は怒るだろう。そんなことはしないのではないか」

 

 今年も多くの該当馬がおり、

①アーデルハイト
②アイルビーバウンド
③ウィキッドアイズ
④ヴェルザンディ
⑤カイルアコナ
⑥クレアドール
⑦コロナシオン
⑧ディーコンセンテス
⑨トロシュナ
⑩ラッドルチェンド
⑪レーヴドゥラメール
⑫ローザフェリーチェ
 がサンデーレーシング出身馬

⑬シュペトレーゼ

 がキャロットクラブ出身馬となっています。

 他にもクロロロジストは、サンデー出身繁殖ではありませんが、サンデーでクロノジェネシスを出しているので、サンデーの馬がシルクに回ってきたという見方ができるかもしれません。(ただし、集計が面倒なので、今回のデータ分析の対象とはしていません)

 

 では、お下がり繁殖牝馬の成績はどのようになっているのでしょうか。

 我々の被害妄想は的を射ているのでしょうか。

 

  お下がり繁殖牝馬の繁殖成績

 

 対象は、2004年産~2018年産のノーザン系クラブ出身の繁殖牝馬の仔で、その中で、社台系牧場で生産された募集馬です。

 ついでだったので、サンデー、キャロットの募集馬も調べてみました。

 

 どうやら、我々の被害妄想だったようです。

 サンデー出身繁殖は、とても良い募集馬を我々に供給してくれているようです。

 まあ、そうですよね。パッと思いつくだけでもインディチャンプ(母ウィルパワー)とかはサンデーレーシング出身の繁殖牝馬でしたし、オーソリティー(母ロザリンド)はキャロット出身の繁殖牝馬でしたもんね。

 

 ということで、過去のデータのみからすれば、他クラブ出身の繁殖牝馬でも、そこまで気にせず出資出来そう、と言えそうです。

 

 

  もう少し深掘りして考えてみよう

 しかし、今後もこの傾向が続くかは保証できません。

 キャロットで募集されたサンデーレーシング募集馬を見てみると、露骨に成績が悪いです。

 

 この理由について考察すると、シルクがノーザンと提携したのは2011年と比較的最近であり、そもそもシルク出身の社台系繁殖牝馬が少ない状況にあったので、ノーザンとしても、他クラブ出身の繁殖牝馬から募集馬を供給するほかない状況にありました。

 そのため、他クラブからも質の良い募集馬が流れてきやすい状況にあったと言えます。

 

 しかし、キャロットクラブは2000年からノーザンファーム中心のクラブとなり、集計開始の20年前の時点で、自前で繁殖牝馬を用意することが可能な状況にありました。

 そうすると、当然、サンデーから流れてくる馬は、自前で準備した繁殖牝馬の穴埋め的な要素が強く、そのような馬にはあまり期待できません。その結果、キャロットクラブではサンデー出身の繁殖牝馬の仔の成績が極端に悪い。

 

 このような考察ができそうです。

 

 そうすると、シルクも提携14年目を迎え、大分自前で繁殖牝馬を用意できるようになったので、そろそろサンデー出身の繁殖牝馬からの良質な募集馬は期待できない時期に入ったという見方ができそうです(私はそのような見方に賛成です)。

 

 最近のシルクの勝上率低迷もサンデーレーシング出身の良質な繁殖牝馬の仔をあまり供給してくれなくなったから、と見ることもできます。

 

 あくまで推論ですが、このような観点から募集馬を眺めてみるのも面白いかもしれません。

 

 

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