はじめに
シルクホースクラブの2022年追加募集馬の全頭診断です。
期待値評価はS以上、A+、A、B+、B、C+、C、D+、D、Eの10段階です。
評価は、事前に基準を決め、機械的に出しています。(詳しくはこちら)
そのため、自分の評価と齟齬が生じる場合もあります。【総評】に書いてあるコメントが機械的に出した評価も踏まえた私の最終評です。
【繁殖成績】は、2022/7/20時点のものです。-が空受、Xが未出走引退、数字が勝利数です。
管囲横の括弧内の数字は過去に記事にした標準管囲からの差です。
過去の評価の振り返りはこちら
あくまで私個人の評価です。 『私を楽しむ。(それが競馬)』という昔のJRAのキャッチコピーのとおり、皆さんそれぞれの一番があるはずなので、皆さんの一番を大切にしていただければと思います。
評価一覧(44~53)
シ44 ウィクトーリア 牝 期待値E
シ45 パーシーズベスト 牝 期待値D
シ46 サロミナ 牝 期待値E
シ47 インヘリットデール 牡 期待値D+
シ48 ボニーゴールド 牝 期待値E
シ49 キープシークレット 牡 期待値B+
シ50 レーヴドリーブ 牝 期待値C+
シ51 メジロオードリー 牝 期待値D+
シ52 アルジャンテ 牡 期待値C+
シ53 カリンバ 牝 期待値C+
全体のまとめはこちら
個別評価(44~53)
シ44 ウィクトーリア 期待値E
父ロードカナロア 牝 6000万円(12万円)
【馬格】予想馬体重458kg 管囲19.8cm(0.24cm)
【母能力】OP 賞金9720万円 芝中距離
【繁殖成績】第1仔 出産時6歳
【総評】
母母は秋華賞馬ブラックエンブレム。母はフローラSを勝利するなど芝中距離を主戦場に3勝。競争能力は文句なし。
牝系をたどっても近いところにはブラックエンブレム以外に活躍馬はなく、名牝系とはいえませんが、ブラックエンブレムは競争能力、繁殖能力いずれも一流で、ここから牝系が広がるのを期待したいところ。
私は、初仔の牝馬に6000万円は出せません。
シ45 パーシーズベスト 期待値D

父ロードカナロア 牝 4500万円(9万円)
【馬格】予想馬体重446kg 管囲20.6cm(1.32cm)
【母能力】1勝C 賞金3885万円 芝中距離
【繁殖成績】第2仔 出産時8歳 未
【総評】
母母はパーシステントリーで米国中距離ダートG1を勝った馬です(ただし、レベルの高いG1ではない)。
母はその第2仔で、芝中距離を中心に2勝を挙げましたが、降級後の1勝クラスで頭打ちと能力は可もなく不可もなく。
名馬は4代母まで遡る必要があり、日本での実績も今のところないということを考えると、確実性は低いと思います。
牝馬で4500万円は高すぎますね。
シ46 サロミナ 期待値E

父ハーツクライ 牝 7000万円(14万円)
【馬格】予想馬体重478kg 管囲19.5cm(-0.53cm)
【母能力】 賞金万円
【繁殖成績】第8仔 出産時12歳 240432未
【総評】
母は独オークス馬で能力的な裏付けあり。
日本に輸入されてからサラキア(父ディープ)、サリオス(父ハーツ)という一流馬を出し、その他も1頭除き複数勝利と最上級の繁殖成績。
中間層の値段が上がっていることもあって、この値段層がお買い得に感じます。結局、維持費を考えると4000万円でも7000万円でも重賞勝たないとペイしないので、それなら中途半端な血統の馬行くよりも一流血統行こうかという気になります。
後追いはマイナス評価なので期待値は低くなっていますが、今年の価格の配分だと、ここら辺行くのもありかもしれませんね。
ハーツクライに出資する機会ももう限られてきましたし、最後にこの馬にというのにはうってつけ。
シ47 インヘリットデール 期待値D+

父エピファネイア 牡 6000万円(12万円)
【馬格】予想馬体重482kg 管囲20cm(-0.12cm)
【母能力】2勝C 賞金7550万円 芝中距離
【繁殖成績】第1仔 出産時8歳
【総評】
母は重賞4勝馬フサイチエアデールの晩年の産駒で、芝中距離で3勝し、降級後の2勝クラスで頭打ち。競争能力は上々です。
牝系は、母母フサイチエアデールから複数の重賞勝馬が出ており、活力のある牝系で、期待ができます。
シ48 ボニーゴールド 期待値E

父エピファネイア 牝 4000万円(8万円)
【馬格】予想馬体重454kg 管囲18.2cm(-1.27cm)
【母能力】未勝利 賞金0万円
【繁殖成績】第1仔 出産時6歳
【総評】
4代母にダイナサッシュ、3代母ゴールドサッシュから連なる名牝系。しかし、この牝系は最近すぼみ気味で、一族の勝ち頭ショウナンパンドラの仔も現状活躍できていません。
ましてや本馬は中央未勝利馬で牝系の活力が失われている感じもあり、大きな期待はできません。
ステイゴールド、ドリームパスポートなど素晴らしい名馬がいるファミリーですが、本馬まではさすがに活力が伝わってなさそう。
今年のシルクのエピファネイアは初仔ばっかりで、あんまりピンとくる馬がいないですね。
シ49 キープシークレット 期待値B+
父ドレフォン 牡 4000万円(8万円)【馬格】予想馬体重510kg 管囲20.8cm(0.03cm)
【母能力】2勝C 賞金1300万円 ダ中距離
【繁殖成績】第1仔 出産時7歳
【総評】
母はダート中距離で2勝したが、人気薄での勝利で、2勝Cでは勝負にならず、能力はそこそこ。
4代母は歴史的名牝ミエスク(キングマンボの母)。3代母からはあのラヴズオンリーミーが出ており、牝系は極めて強力だが、3代母から分かれた傍流。
馬自体はすごく見栄えがするいい馬ですね。少し高いなと思いますが、それだけノーザンが自信を持っている馬ということなんでしょう。
シ50 レーヴドリーブ 期待値C+

父ドレフォン 牝 2800万円(5.6万円)
【馬格】予想馬体重462kg 管囲20cm(0.35cm)
【母能力】2勝C 賞金2390万円 芝中距離
【繁殖成績】第1仔 出産時7歳
【総評】
母母は仏芝中距離G1馬で、ヴェルメイユ賞、オペラ賞を2着と競争能力が一級だっただけでなく、繁殖として重賞クラスを連打。
レーヴダムール、アプレザンレーヴ、レーヴドリアン、レーヴディソール、レーヴミストラル、レーヴァテインと信じられない数の重賞級、重賞入着級の馬を輩出。その中の代表馬レーヴディソールはさぞかしすごい繁殖成績を残すのだろうと思っていたが、産駒は鳴かず飛ばず。母の直仔以外に現状活躍馬は出ていない。
とはいえ、名牝の血を継いでいることは間違いなく、本馬も芝中距離で2勝し、2勝クラスでも複数回入着しているところ、決して競争能力は低くない。
ドレフォン産駒は基本的にダート想定だが、本馬なら芝を見込んで牝馬でも妥協できるか。
初仔のドレフォン産駒の牝馬と乗り越える課題は少なくないが、矢作厩舎という大きすぎるバックアップがあり、2800万円ならとも思える。
シ51 メジロオードリー 期待値D+

父ドレフォン 牝 3200万円(6.4万円)
【馬格】予想馬体重440kg 管囲20cm(0.86cm)
【母能力】2勝C 賞金3990万円 芝マイル
【繁殖成績】第7仔 出産時14歳 0XXX2-未
【総評】
母母は2冠牝馬メジロドーベル。母はその第5仔。
メジロドーベルは競争能力は極めて高かったが、繁殖能力はその競争能力に見合ったものとはいえず、現状大物は出ていない。
母はこれまで第5仔がフラワーCを勝利した一方で、仔が5頭中3頭デビューできず。
3200万円は決して安いとはいえず、ドレフォン牝馬ということもあり、あまりおいしいとは思いません。
シ52 アルジャンテ 期待値C+

父ハービンジャー 牡 3000万円(6万円)
【馬格】予想馬体重446kg 管囲18.8cm(-0.48cm)
【母能力】3勝C 賞金6020万円 芝マイル
【繁殖成績】第2仔 出産時8歳 未
【総評】
牝系は地味で近くに活躍馬はいませんし、父ハービンジャーは避けたい種牡馬で、キンカメのニックスもありません。
しかし、母アルジャンテは芝マイル以下で4勝し、準OPでも2着があるなど競争能力は高く、そして第2仔。
流石に条件整ってますね。この母で牡馬3000万円は安いです。上がルーラーシップ初仔で3500万円なので、そこからの比較でもお買い得。
シ53 カリンバ 期待値C+

父ハービンジャー 牝 2400万円(4.8万円)
【馬格】予想馬体重468kg 管囲20.3cm(0.51cm)
【母能力】2勝C 賞金1525万円 芝中距離
【繁殖成績】第2仔 出産時7歳 未
【総評】
3代母はドイツからやってきた名繁殖牝馬マンデラで、一族にはワールドエースワールドプレミア、ヴェルトライゼンデがいます。
母は未勝利の母母をはさんだ芝マイル2勝馬で、競争能力はぼちぼちです。牝系の活力が残っているかは微妙なところです。
ハービンジャー×ルーラーシップは重たくなりすぎる印象ですが、条件自体は悪くありません。
価格も抑えめで、一般で取れるなら悪くない1頭かもしれません。
関連記事