東サラの1000口ルールについて | バッタの一口馬主データ分析室

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 東京サラブレッドの例の1000口ルールについて、色々と話題になっているようなので、自分なりの考えを書いておこうと思う。

 先に結論を書いておくと、出資する側にもメリットがあるので、制度自体は悪くないと思うが、やり方が下手くそだったので、改善してほしいと思っている。以下、制度の概要、制度のメリット、デメリット、改善してほしい点を書いておきたい。

 

 まず、簡単にどのようなルールだったのかおさらいしておこう。

 東サラは、7月31日が申込締切日で、シルクと同じく満口になった馬は、第一希望の人だけでまず抽せんを行い、その後、口数が余れば、一般申込の抽選を行うという形式だ。

 今年から東サラは、締切日の1週間前(7/24)までに申込が1000口を超えた馬は、その時点で募集を締め切り、7/27に抽選を行うという形式に変更した。

 

 この制度のデメリットは多くの人がすでに書いているので、ここではあえてこの制度のメリットを書いておこうと思う。

 例えば、第一優先を使ってもとれるかどうかわからない馬A(1000口超)、第一優先を使ったらとれる馬B(1000口以下)、AとBが買えなければ買いたい一般抽せん馬Cがいたとする。

 同時抽せんシステムだと、出資者の投票行動としては、A+C、Aのみ、Bのみという三択となる。

 しかし、A+Cは本来この出資者が望んだ形ではない(Aが取れたなら、Cは出資したいとは思っていなかったため)。

 2段階抽せん制度が採用されていれば、Aの当否を見た後にCを申し込むか決めることができるので、Aを狙いに行く選択をした場合でも、資金配分を最適化できる。これは、複数のクラブに入っており、東サラでの出資が1,2頭だけという人に特にメリットが大きい制度である。

 私は、シルクメインの東サラサブの人なので、この制度で得られる利益は小さくなく、この制度自体には好意的である。

 

 しかし、である。

 今回衝撃的なことに、事前の開票がなく、どれが1000口超えしそうなのか、わからない状態だった(一応いいねの数でどれが人気なのかはわかるが、1000口越のラインがどこにあるのかは全くわからない状態だった。)。

 これでは、票読みができないまま投票しなければならず、結果として出資者が最も望む形での出資ができない。

 出資したい馬がそこそこいいねがついていた場合は、24日よりも前に出資する決断をせざるを得ない。

 これでは、単純に、出資馬選定という、一年に一回のとても楽しい時間が1週間短くなっただけである。

 

 来年は、絶対に事前の票開票を行い、予測が立てられるようにしてほしい。