というわけでBlender触ってみます。
ブツがないと心が通じあえんので、Blenderのホームページに行ってダウンロードしましょう。
↓Blenderのホームページはここな
連れて行かれたダウンロードページでDownload Blenderボタンをクリックだ!
基本、Windows用なのかMac用なのか、はたまたLinux用なのかの判断は向こうにお任せでいいでしょ。お任せ嫌だの人はボタン下の「Windows, Linux and other versions」で選ぶのも有りです。そっちだとソースコード丸ごともらって自分でビルド(BlenderはOpen Sourceなので)って選択肢も提供してくれます。
まあ普通にDownload Blenderボタンクリックだよね。
このページで待ってると自動でダウンロードが始まります。ページの中程にある「Join Now」ボタンは有料サポート申し込みページへの案内。1300円/月で、お役立ちツールとか色々手に入るみたいだから、Blender使ってみて仕事に使えるなと思ったなら入るのがいいんじゃないかと。
私はまだ趣味の段階なので考え中。
ダウンロードは結構時間がかかる・・・
ダウンロードが完了するとダウンロードフォルダに、デスクイメージファイルができるのでダブルクリックでマウントしましょう。
でもって開いたウィンドウ内のBlenderフォルダを右のフォルダに入れればインストール終了。
このフォルダは、自分のMacのアプリケーションフォルダ(前回話した、Safariの入ってる場所)にリンクされているので、Blenderフォルダはそこに入ることになります。なのでLaunchpadにも出てくるようにもなる。
blenderとblenderplayerてのが出てくるけど、今回使うのはblenderの方ね。
もちろんBlenderフォルダ内のblenderアイコンを直接ダブルクリックで起動してもいい。
起動したBlenderでは、メニューバーとして表示されるMac側メニューの他に、アプリウィンドウ内に表示されるBlender側メニューがあるんですが、使うのはBlender側メニューになります。
マルチプラットフォームアプリにありがちな…
Mac側メニューには用がないんで、紛らわしいと思う人はフルスクリーン表示するのがいいかと思われ。
ただし、複数のモニターを使ってない人は、このページ見ながらBlenderいじるために今は我慢だ。三本指横スワイプで簡単に画面が切り替わるけど面倒っちゃ面倒だからね。
注意)Blender側メニューWindow>Toggle Window FullscreenでもOK
初期状態はこんな感じで、1枚の作業ウィンドウの上にスプラッシュスクリーンが表示されます。スプラッシュはスクリーン外をクリックでいつでも消せるけど、毎回出るのが鬱陶しい人はユーザー設定で出ないようにしましょう。
あと、色々とネットの有志がBlenderの操作を解説してくれてるんですが、たいがいは日本語表示前提なので、日本語化もしておいたほうがいいです。
ついでにマウスの設定も3ボタンじゃない人は2ボタン仕様にするとか、ノートブックなんかでテンキーない人はテンキー無しでも使える仕様にするとかもしましょう。
Blender以外の環境設定
ノートブックの人もマウスは早めに用意したほうがいいと思われ。安っすいのでいいからスクロールホイールがあるやつを。3番目のボタンを兼ねるスクロールホイール付きを選ぶのもいいんじゃないかと。
ていうのもBlenderは、物をつかむのに右ボタンを使うし、スクロールホイールや3番目のボタンも何かと多用するんすよ。
AppleのMagic Mouse持ってる人は、システム環境設定で副ボタン(いわゆる右ボタンね、以後右ボタンと言う)を有効にしときましょう。3ボタン目に関してはBlender側のユーザー設定でなんとかなる。私はこれでやってます。
トラックパッドであえて苦行を選ぶのも、ま〜、人それぞれだけど、私はお勧めしません。
Blenderのユーザー設定
というわけでBlenderに戻ってユーザー設定。
Blender側メニューのFile>User Preferences…を選んで表示される画面で以下の4つをやります。
- 日本語化
- マウスの2ボタン仕様化
- テンキー無しでも使える仕様化
- スプラッシュスクリーンの初期表示しない化
いずれもやりたくない人はやらなくてもいいです。
日本語化
チェックが入ると追加項目が現れるのでTranslate:項目のInterfaceとTooltipsをクリックして選択する。
これで画面上の各項目やそのツールチップが日本語化されるはず。
こんな感じにならない場合は、Translate:項目の上にあるLanguage:項目からJapanease(日本語)を選びましょう。
注意)Translate:項目のNew Data(新規データ)を選択しないのは、新規作成物に自動的に付く名前に「球」とか「立方体」って漢字が使われるより「Sphere」や「Cube」の方が、データをファイルとして書き出す時の制限が少なくなるから。Unicodeに対応してないファイル形式とかあるかもしれないからね。今時だけど。
マウスの2ボタン仕様化
これで3ボタンの真ん中のボタンが、optionキーを押しながらの左クリックで代用できるようになります。
テンキー無しでも使える仕様化
これでキーボード上段にある、テンキーじゃない方の数字1〜0キーがテンキーとして扱われるようになる。
スプラッシュスクリーンの初期表示しない化
インターフェースタブを選択して「スプラッシュを表示」のチェックを外す。
以上で設定終了。
アプリを終了してもこの設定を残したい場合(普通、そうだろうけど)は、左下の「ユーザー設定の保存」ボタンをクリックして設定を保存しましょう。
Blenderでの作業開始
で、いよいよ作業の開始。
Blenderの画面をいじって、前回みたいな油圧ショベルを作っていくわけです。
まずは現在の状態から。
Blenderは開くべきファイルを指定されずに単独で起動された場合、新規の作業とみなして立方体、カメラ、光源をそれぞれ1つずつ配置した状態の3D空間を用意してくれます。
で、その3D空間を3Dビューと呼ばれるビューで表示しているのが今の状態。
今回はこの3Dビューでの作業となります。
ここらへんはユーザー設定等の調整でいくらでも変わるんだけど、工場出荷時の設定はこうなってる。
3Dビュー
この3Dビューの投影画面に表示された立方体、カメラ、光源を、Blenderではオブジェクトと呼び、それぞれ、移動や回転、拡大縮小ができるようになってます。
投影画面に表示されたオブジェクト群
1つのオブジェクトが、SceneKitでいえば1つのSCNNodeにあたるわけですよ。SceneKitやSCNNodeがわからん人は「仮想体を置いてみる」あたりから読みなおすように。
オブジェクトの選択
どのオブジェクトを移動や回転、拡大縮小するかは、投影画面内のオブジェクトを右クリックで選択して決めます。
左じゃなく右ボタンね。
左ボタンクリックすると3Dカーソルが移動するから。
やべっ、カメラ選ぼうとして左クリックしちゃった的な…
3Dカーソル
すでにやっちゃった人は、特に支障はないので気にせず放置してください。3Dカーソルについては後で説明します。
オブジェクトの追加選択や追加選択解除にはshiftキー押しながらの右クリックね。
注意)選択に右左どっちのボタン使うかもユーザー設定で変更できるけど、Blenderの使い方を紹介してくれるサイトで、左クリックで選択できるようにしてるのみたことないし、そんなカスタマイズした状態で説明聞いても混乱するだけなのでそのままにしておいたほうがいいです。
選択されてるオブジェクトは外殻がオレンジになります。
例えば、初期状態は立方体が選択されてて外殻がオレンジになってるんだけど、カメラを右クリックするとカメラの外殻がオレンジになります。
shift+右クリックで追加選択して、複数のオブジェクトを選んだ時は、最後に選んだオブジェクト1つだけがオレンジで、他のオブジェクトの外殻はレッドになる。
これはオレンジのオブジェクトだけが、後半で説明する編集モードの対象になることを意味し、残りは単に選択状態であることを示してる。
どのオブジェクトも選択されてない状態にするのは、オレンジ枠の選択オブジェクトをshift+右クリックで選択解除していく必要がある。
めんどくさいと思った人は、キーボードのAキーを1度打ちましょう。
オブジェクトの全選択・全選択解除
Aキーは多分Allって意味で、1つでも選択されてるオブジェクトがあれば、全オブジェクト選択解除、オブジェクトが何も選択されてない状態なら、全オブジェクトを選択状態にします。
このAキー打ちは、3Dビュー下部のバー(以後、ボトムバーて呼ぶ)に「選択」って項目があって、そこクリックすると表示されるメニューの中から「全てを選択(解除)」を選ぶ作業のショートカット。
「全てを選択(解除)」以外にも、ショートカットが使えるメニュー項目には、項目の右にアルファベット1文字が付いてて、その文字のキーがショートカットととして使うキーを意味してます。
注意)ShiftとかCtrlは同時に押しておく必要のあるキー。例えば「全てを選択(解除)」の上にある「反転」だと、Iキーだけじゃなくcontrol(Ctrl)キーを押しながらのIキー打ちです。
ショートカットキーがあるメニュー項目は、わざわざボトムバーからメニュー出して選ばなくてもキーを打てば実行されるわけですよ。ちなみに、このショートカットキーは、マウス(トラックパッド)のカーソルが3Dビューの投影画面上にないと実行されないので、その点は気をつけましょう。
オブジェクトのドラッグ
オブジェクトはドラッグもできるけど、一度ドラッグが始まると、マウスのボタンを放してもオブジェクトはマウスと一緒に動くようになっちゃいます。これを解除するには、右クリックか左クリックする必要がある。
右クリックだとドラッグ開始時の位置に戻り(つまりドラッグのキャンセル)、左クリックだと現在の位置に移動(ドラッグの確定)となる。
適当に立方体やカメラをドラッグして試してみてください。
で、実は、この右ボタンによるドラッグも以下の一連の作業のショートカットでして…
- 右クリックでオブジェクトを指定
- キーボードのGキーを押すことで移動作業状態へ遷移
- マウス移動によるオブジェクトの移動
注意)キーボードのGキーを打つ時に、マウスのカーソルが投影画面上にあること。Gキーは1度打つだけで良い。移動中ずっと押し続けている必要はない。
この、2で遷移した移動作業状態から抜けるのに、改めてクリックを使っているという状態です。
左クリック:作業の確定
右クリック:作業のキャンセル
オブジェクトの移動は頻繁に行う作業なんで、こういったショートカットジェスチャーが割り当てられてるんですな。
回転や拡大縮小にはそういったショートカットジェスチャーは無いみたいで、オブジェクトを選択した状態から、RキーやSキーを打って回転や拡大縮小作業状態に遷移する必要があります。
オブジェクトの移動・回転・拡大縮小
選択したオブジェクトに対して各作業状態へ遷移するためのキーは以下の通り。
G 移動(多分GrabのG)
R 回転(多分RotateのR)
S 拡大縮小(多分ScaleのS)
いずれも右または左クリックで作業終了ね。
各作業状態に遷移後は、マウスの上下左右移動に合わせて移動や回転、縮小拡大が行われる。
この移動/回転/拡大縮小に使うG/R/Sキー打ち自体も、3Dビューのツールタブにボタンが用意されてるんで、ショートカットちゃあショートカットなんですけどね。
ボタンの方はまず使わんな。
移動は直感的にわかりやすいと思う。
拡大縮小も、特に指定しない限りオブジェクトの中心を拡大縮小の中心にして変化するので難しくない。
回転は回転軸を意識しないといけない点でちょい難しい。
回転中心自体は拡大縮小と同じくオブジェクトの中心を使うんだけど、軸がね。
投影画面の中心を見た時の自分の視線が回転軸になる。
軸を指定したりもできるけど、それはいずれ。
投影画面はスクロールホイールを回す(Magic Mouseなら指先で表面を撫でる、トラックパッドなら二本指で表面を撫でる)ことで眺める位置を変えることができるんで、色々な場所から立方体を回して試してみるといいです。
投影画面の視点操作
スクロールホイールを回すことで見る位置を変えるのが基本。
shiftキー押しながら回すと左右上下に平行移動。
controlキー押しながら回すとズーム。
テンキー側の数字の1キーで正面からxz平面を眺める状態、7キーで上からxy平面を眺める状態に切り替えることもできる。テンキーの無い人はユーザー設定ね。
注意)Blenderはy軸じゃなくz軸を上下軸としてる。y軸は前後軸とされ、増加方向が奥方向となる
ここらへんもお約束で、ボトムバーの「ビュー」にあるメニュー項目群のショートカットっす。
メニューの中に、テンキー[5]ってショートカットの透視投影/平行投影があるけど、これは投影画面の表示方法の切り替え指定。
たまに視点操作で誤爆して5を打って切り替わる。見た目が変わるだけなんで、誤爆した時は慌てずもう一回5を打ちましょう。
透視投影/平行投影
視点から遠くの方が小さくなるように表示するのが透視投影で初期状態がこれ。人間の目と同じ感覚で操作できる。
視点からの距離に関係なく同じ大きさなら同じ大きさで表示するのが平行投影。設計図っぽい。軸にそって精密な作業をする時に便利。下絵を使ってキャラクタ作る時に使います。
ま〜、これで大雑把だけどオブジェクトの移動や回転、拡大縮小ができるようになったわけだ。
いや、そうなんだけど、んじゃ、このオブジェクト自体はどうやって用意するのか?
オブジェクトの追加
オブジェクトを追加するには、ボトムバーにある「追加」項目をクリックして表示されるメニューを使います。
出てきたメニューの中のメッシュてのに、サブメニューとして立方体や球体なんかが用意されてるんですよ。
メニュー項目の中から任意の形状を選ぶと、投影画面中にその形状のオブジェクトが出現します。
SceneKitでSCNGeometoryを設定したSCNNodeを作った状態を連想してもらうといいんじゃないかと。
ちなみに、ここで出現位置として使われるのが3Dカーソルのある場所。
3Dカーソル
3Dカーソルは、投影画面が表示している3D空間の一点を示してます。
3Dカーソル
マウスのスクロールホイール動かして投影画面の視点をずらすと、3Dカーソルが空間上の1点で固定されてるのがハッキリわかると思う。
追加されたオブジェクトは、この3Dカーソルのある場所に現れる。
試しに立方体と少し離れた場所を左クリックしてから、追加メニューでトーラスを追加してみてください。
そしてボトムバーの追加>メッシュ>トーラスでトーラス追加
でた!
こうやってオブジェクトを増やしていく。
いらないオブジェクトを削除する場合は、削除したいオブジェクトを選択してからXキーを打つ。
オブジェクトの削除
Xキー打ちは、ボトムバーのオブジェクト>削除…メニューのショートカット。
本当に削除していいか確認されるので、左クリックするか、enterキー打ちましょう。
円錐を追加して、削除してみる
油圧ショベル作る時に説明するけど、SCNNode同様、オブジェクト同士に親子関係を設定したりもできる。
と、まあ、こういった作業をする今現在のモードは、オブジェクトモードって呼ばれるモードなんですが…
オブジェクトモード
んじゃあ油圧ショベルのような、複雑な形状のオブジェクトはどうやって用意したのって話になるわけですよ。結論から言うとオブジェクトモードでは無理っす。
ああいう複雑な3D形状は、自分で作らないといけません。
そのために用意されてるモードが編集モード。
編集モード
指定したオブジェクトの3D形状を編集できるんですな。
先に説明したとおり、オレンジの外郭の選択オブジェクトが対象となります。
さっき追加したトーラスを単独で選んだあと、ボトムバーにあるオブジェクトモード項目をクリックして編集モードに切り替えてみてください。
というところで後編に続く〜