エマーソン・レイク・アンド・パーマー(Emerson, Lake & Palmer)の後期のアイテムが登場しました.
そのアイテムとは,1997年7月25日にスイスはベリンツォーナのヴィッラッジョ・デッラ・ムジカ公演の模様を,ステレオ・サウンドボードで収録し Amityレーベルよりリリースされた 『 Kingdom Festival 1997 (Amity 677) 』 で,ワールド・ツアーの一幕です.
エマーソン・レイク・アンド・パーマー(Emerson, Lake & Palmer)は,1992年-1993年のツアーを終えると,1994年9月に 『 In The Hot Seat 』 をリリースするも,アルバムのプロモーションを兼ねたツアーを行う訳でもなく,ツアーに出るのは 2年後の 1996年8月でした.
1996年8月からスタートしたツアーの一環で,3度目の来日を果たし,10月8日福岡サンパレス公演を皮切りに,10月19日浦和市文化センター公演まで,都合10公演を行っています.
本アイテムの音源は,実は,ハーフ・オフィシャルなのか,オフィシャルなのか,あるいはそうで無いのか不明ですが,Amazonでも 『 Live At The Kingdom Festival 』 として入手することができるようです.
スイスで,FM放送された内容ですが,ステレオ・サウンドボード録音を収録しているので,初心者でも安心して全編を通して聴くことができますし,”21st Century Schizoid Man” や ”America” を演奏しているのも興味深いです.
メーカー情報では
『史上最高のキーボード・トリオ最後の欧州ツアーが行われた1997年。その極上サウンドボード・アルバムが登場です。
そんな本作が記録されたのは「1997年7月25日ベリンツォーナ公演」。スイスの音楽祭“Kingdom Festival”に出演した際のステレオ・サウンドボード録音です。1994年にスタジオ最終作『IN THE HOT SEAT』をリリースしたEL&Pでしたが、その後はツアーに出ることなく沈黙。再び表舞台に出てきたのは1996年になってからでした。そこから1998年までツアー活動に終始し、「再結成・第二期」とでも言うべき時期でした。まずは、そんな当時のスケジュールを紐解き、ショウのポジションを確かめてみましょう。
●1996年
・8月18日ー9月29日:北米#1(33公演)
・10月8日ー19日:日本(10公演)
●1997年
・6月12日+16日:北米#2(2公演)
・6月20日ー7月25日:欧州(22公演) ←★ココ★
・8月6日ー21日:南米(12公演)
・9月6日ー10月11日:北米#3(23公演)
●1998年
・8月1日ー31日:北米#4(21公演)
これが1996年ー1998年のEL&P。
この後彼らは実質解散状態となり、12年後に1回こっきりの“HIGH VOLTAGE”出演を持って歴史に幕を閉じました。つまり、彼ら最後のヨーロッパ・ツアーは1997年の「欧州」レッグ。本作のベリンツォーナ公演は、その最終公演にあたるステージでした。また、この「欧州」レッグからは公式作『LIVE IN POLAND』『LIVE AT MONTREUX 1997』を筆頭に多数のサウンドボード/プロショットが産出。プロ記録の宝庫としても知られています。良い機会でもありますので、ここで日程をクローズアップし、コレクション整理もしてみましょう。
・6月20日:ギフト『BUDAPEST 1997』
・6月22日:公式『LIVE IN POLAND』
・6月23日:プラハ公演
・6月24日:ギフト『TOLLWOOD FESTIVAL 1997』
・6月26日ー7月6日(9公演)
・7月7日:公式『LIVE AT MONTREUX 1997』
・7月11日ー21日(7公演)
・7月25日:ベリンツォーナ公演 ←★本作★
これが「欧州」レッグの全22公演。
本作は公式『LIVE IN POLAND』の約1ヶ月後、『LIVE AT MONTREUX 1997』の18日後にあたるわけです。このショウはスイスの有名フェスだけにプロ収録されて放送。公式作もあるので定番というほど有名ではありませんが、コア・コレクターにはプロショットもサウンドボードもお馴染みとなってきました。本作は、そのうちサウンドボード・アルバムの方。ベスト・マスターからCD化された最高峰版なのです。
実際、本作のクオリティは過去最高。ノイズやデジタル・エラーの多いマスターも流通しているようですが、本作はそれとは異なり艶やかでシームレス。冒頭の「Welcome Back(Karn Evil 9 1st Imp. Pt.2)」では丸出しの生々しさゆえに「完全オフィシャル級!」と呼ぶのに迷いますが、その後現場ミキサーが整えていったのかぐんぐんクオリティ・アップ。生々しさは変わらないので「発掘オフィシャル級」といった感じになっていきます。
そして、そんなサウンド以上に重要なのが長さ。前述したように「欧州」レッグからは5種類のプロショット/サウンドボードが残されたわけですが、本作はその中でも最長なのです。ここでは、もっとも有名な公式2作品を基準にしてセットを整理してみましょう。
●70年代クラシックス・エマーソン・レイク・アンド・パーマー:Knife Edge/Take A Pebble/Lucky Man
・メドレー:Tarkus/Pictures At An Exhibition
・トリロジー:Hoedown(★)/From The Beginning
・作品第2番:Tiger In A Spotlight(★)/Honky Tonk Train Blues
・その他:Welcome Back/Bitches Crystal/Fanfare For The Common Man
●その他
・Touch And Go/Creole Dance/21st Century Schizoid Man(★★)/America(★★)
※注:「★」印は公式盤『LIVE IN POLAND』で聴けない曲。
特に「★★」は公式映像『LIVE AT MONTREUX 1997』にもなかった曲。
……と、このようになっています。
ショウ序盤の「Tiger In A Spotlight」「Hoedown」、そしてアンコール・ラストの「21st Century Schizoid Man/America」が美味しいわけです。特にメドレー演奏される「21st Century Schizoid Man/America」は、公式2作品のどちらでも聴けないばかりか、他の「欧州」サウンドボード/プロショットのどれでも聴けないもの。いかにもアンコールなお楽しみ的演奏ではありますが、美味しいカバー曲をオフィシャル級サウンドボードで楽しめるのは貴重です。
ロック史上最高・最強のキーボード・トリオだったEL&P。その大陸ヨーロッパ最後の生演奏が脳みそに流し込まれる極上サウンドボード・アルバムです。貴重曲も美味しく、歴史的にも重要なライヴアルバムの大傑作。どうぞ、最高峰マスターの本作で存分にお楽しみください。
★「1997年7月25日ベリンツォーナ公演」のステレオ・サウンドボード録音。昔から知られる放送サウンドボードですが、本作はその最高峰マスター。丸出しの生々しさゆえにオフィシャル風とはちょっと違いますが、超ビビッドな生演奏が脳みそに直接流し込まれる快感は絶大。「Tiger In A Spotlight」「Hoedown」「21st Century Schizoid Man/America」など、公式盤『LIVE IN POLAND』で聴けないレパートリーも美味しいフルショウを極上サウンドで楽しめます。』
Kingdom Festival 1997 (Amity 677)
Live At Villaggio della Musica, Bellinzona, Switzerland
25th July 1997
[STEREO SOUNDBOARD RECORDING]
Disc 1
01. Welcome Back
02. Tiger In A Spotlight
03. Hoedown
04. Touch And Go
05. From The Beginning
06. Knife Edge
07. Bitches Crystal
08. Creole Dance
09. Honky Tonk Train Blues
10. Take A Pebble
TOTAL TIME (48:13)
Disc 2
01. Lucky Man
02. Tarkus
03. Pictures At An Exhibition (The Hut Of Baba Yaga / The Great Gates Of Kiev)
04. Fanfare For The Common Man / Rondo / Drum Solo / Rondo (reprise)
05. 21st Century Schizoid Man
06. America
TOTAL TIME (42:51)
Keith Emerson : Keyboards
Greg Lake : Bass, Guitar & Vocal
Carl Palmer : Drums & Percussion
Touch and Go
Take A Pebble
21st Century Schizoid Man
[参考]
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#2023‐12‐26