再結成 エマーソン・レイク・アンド・パーマー(Emerson, Lake & Palmer)が,1991年10月から1992年にかけてレコーディングし 1992年6月にリリースされた 『 Black Moon (ブラック・ムーン) 』 のプロモーションを兼ねて,1992年6月22日米国ペンシルバニア州はアッパー・ダービーのタワー・シアター公演を皮切りに,1993年4月5日アルゼンチンはブエナスアリエスのエスタディオ・オブラス・サニタリアス公演で幕を閉じた通称 「 Black Moon World Tour 」 は世界的な規模で行われ,このツアーの前半の 1992年9月には 20年振り 2度目の来日公演が行われています.

 因みに来日公演は 9月10日川崎文化会館公演を皮切りに 9月19日渋谷公会堂公演まで都合 8公演行われています.

 今回,商品を 2組購入すると希望者に配布される ギフト・アイテムとして登場したのは,再来日 3公演目に当たる 名古屋市公会堂公演のオーディエンス録音を収録し,2019年6月に Virtuosoレーベルよりリリースされた 『 Nagoya 1992 (Virtuoso 408/409) 』 で,収録されているオーディエンス録音は,2019年当時の新発掘音源です.
 今回は在庫処分的に,50セットのみ配布された形でしょうか.プラ・ケースが,ギフト・アイテム用とはなっていますが,中身はプレスCDで商品そのものです.

 この来日公演における東京公演は複数公演見ているので,別の公演であっても音源を聴くと記憶が蘇ります.

 音像は思ったより近めで,曲の導入部でのオーデェンス・ノイズは多少気になるものの,各パートの出音のバランスも相応に良く,高音質のオーディエンス録音と言えますし,初心者でも充分楽しめる音源では無いかと思います.

 メーカー情報では
 『大暴動の甲子園球場から20年、奇跡の再来日を果たした1992年のEL&P。その現場を伝える衝撃の世界初公開マスターが新発掘。永久保存プレス2CDで登場です。
 本作は、まさに衝撃。録音者本人から直接譲られた門外不出の新発掘カセットなのですが、日本を震撼させた再来日からも27年の月日が経った2019年にまさか完全未公開の新録音がまだ存在していたとは……。その新発掘マスターに記録されていたのは「1992年9月12日:名古屋市公会堂」公演。当店では、このツアーも数々の名作でアーカイヴして参りました。

 まずはそのコレクションと併せ、当時のスケジュールでショウのポジションを確認してみましょう。

 ・9月10日:川崎文化会館
 ・9月11日:東京厚生年金会館
 ・9月12日:名古屋市公会堂 【本作】
 ・9月14日『BLACK MOON IN OSAKA』
 ・9月16日『EXPLOSIVE MATERIAL(人見記念講堂)』
 ・9月17日:渋谷公会堂
 ・9月18日『BLACK MOON IN TOKYO(渋公)』
 ・9月19日『BLACK MOON IN TOKYO(渋公)』

 以上、全8公演。

 その3/4が関東圏に偏っており、これまでの名録音も後半に集中していました。その中で本作の名古屋公演は前半にあたる3公演目。大阪と並んで数少ない非関東のライヴアルバムなのです。
 27年前が甦る新発掘というだけでも驚きですが、本当の衝撃はその中身。これが凄まじい名録音なのです。そもそも、この名古屋公演は1992年の再来日の中では最も録音に恵まれておらず、コアなコレクター間でベースが爆裂した録音が密かに出回っている程度でした。もちろん、本作はそんな物とはまったく異なるもので猛烈にクリア。距離感ゼロと言うほど密着はしていませんし、スネアやバスドラの音色にオーディエンス録音の証は刻まれている。しかし、逆に言えば客録らしさはその程度で、クリスタル・クリアに透き通った空気感を貫く芯は力強く、ディテールまでキラキラと輝いている。シンセが荘厳に響き渡っても曇りや濁りを起こさず、ベースやドラムの輪郭もキリッとしたまま。「Black Moon」冒頭やアンコール待ちでマイクの接触音やバランスの変化もあるので100%完全無欠とは申せませんが、それも目を閉じ、ヘッドフォンで分析するように耳を澄ませてやっと気づく程度のもの。1992年ジャパン・ツアー全体で見ても屈指の名録音なのです。
 そんなサウンドで描かれるショウは、20年ぶりの再訪に湧く現場が猛烈にリアル。セットは他公演と酷似しており、特に大阪公演の『BLACK MOON IN OSAKA(Virtuoso 282/283)』と同一。東京で聴けた「Honky Tonk Train Blues」はまだやっていません。しかし、現場の熱狂は他のどのショウよりも熱い。もちろん基本的には演奏が始まれば、1音も聞き逃すまいという集中力と静寂に包まれるわけですが、1曲1曲を終えた際には盛大な喝采が飛び、次曲のイントロに歓喜が爆発する。日本の主要都市でも大いに盛り上がる事で知られる名古屋ですが、本作はそれこそ欧米にも負けない反応。特に凄絶なのはアンコール。「America」や「Rondo」を交えてのメドレーが炸裂するわけですが、そこではビシッと揃った手拍子が延々と3人を支え続け、キメのフレーズにあわせて「Hey! hey!」のコールが飛ぶ。そして、暴れるキースに向かって凄まじい歓喜が荒れ狂うのです。その熱気を目の当たりにした事でやる気を掻き立てられたのか、3人の演奏も熱い熱い。常に熱演になるメドレーですが、この日の演奏はそれこそ70年代もかくやという灼熱の燃え上がり方。実のところ、あまりの高音質ゆえにグレッグ・レイクの声が荒れ気味なのもクッキリ聞こえてしまうのですが、それをものともしない勢いを猛烈クリアなサウンドで実体験できるのです。

 とにもかくにも、新発掘の衝撃。これまで知る由もなかったEL&Pの初名古屋公演を極上のサウンドでフル体験できてしまうのです。その1音1音、MCの一言一言までもが貴重な歴史の証言。そして、その現場はEL&Pの本領を力づくで引き出してしまうような熱気に包まれていた。そんな名古屋の夜をクリスタル・クリアに味わえる奇跡の2枚組。この衝撃を永久に残すプレス2CDで存分にご堪能ください。

 ★オリジナル・リリースは2019年6月です。50セット限定の特別企画』

Nagoya 1992 (Virtuoso 408/409)
 
 Live At Nagoya-shi Kokaido,Nagoya,JAPAN
 12th September 1992
 [From Orignal Masters]

  Disc 1
   01. Karn Evil 9
   02. Tarkus
   03. Knife Edge
   04. Paper Blood
   05. Black Moon
   06. Close To Home
   07. Creole Dance
   08. From The Beginning
   09. Still You Turn Me On
   10. Lucky Man
   11. Romeo And Juliet
   12. Pirates
   TOTAL TIME (64:56)

  Disc 2
   01. Promenade
   02. The Gnome
   03. Promenade
   04. The Hut Of Baba Yaga
   05. Drum Solo
   06. The Hut Of Baba Yaga
   07. The Great Gates Of Kiev
   08. Fanfare For The Common Man / America / Rondo
   09. Finale
   TOTAL TIME (36:11)

 Tarkus
  
 Romeo And Juliet
 
 The Great Gates Of Kiev
  

[参考]
 1992 Japan Tour Dates
 September
  10 Kawasaki-shi Kyouiku Bunka Kaikan, Kawasaki, JAPAN
  11 Tokyo Kousei Nenkin Kaikan, Tokyo, JAPAN
  12 Nagoya-shi Koukaidou, Nagoya, JAPAN
  14 Osaka Kousei Nenkin Kaikan, Osaka, JAPAN
  16 Shouwa Joshi Daigaku, Hitomi Kinen Koudou, Tokyo, JAPAN
  17 Shibuya Koukaidou, Tokyo, JAPAN
  18 Shibuya Koukaidou, Tokyo, JAPAN
  19 Shibuya Koukaidou, Tokyo, JAPAN









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