ジェフ・ベック(Jeff Beck)は,1975年3月にアルバム 『 Brow By Brow (ブロウ・バイ・ブロウ) 』 をリリース後,そのプロモーションを兼ねてツアーを行います.
そして,北米ツアーから 「 World Rock Festival Eastland 」(ワールド・ロック・フェスティヴァル) の一環で 1975年8月に ベック・ボガート・アンド・アピス(BBA:Beck, Bogert & Appice)時代(1973年5月)に次いで 2度目の来日を果たし,その後の 9月から約半年をかけてニュー・アルバムのレコーディングを行い,1976年5月にタイトル 『 Wired (ワイヤード) 』 としてリリースします.
このアルバム 『 Wired (ワイヤード) 』 のプロモーションを兼ねたツアーは,1976年5月の英国を皮切りに,5月末からの北米ツアーを中心に,時期を同じくしてアルバムをリリースした ヤン・ハマー・グループ(Jan Hammer Group)と一緒に行いますが,ヤン・ハマー・グループ(Jan Hammer Group)のツアーのゲスト的な要素が強く,実際にステージでもゲストとして紹介されているのが実情です.
セット・リストは,ヤン・ハマー・グループ(Jan Hammer Group)が,1976年4月にリリースした 『 Oh, Yeah? (オー,イエー?) 』 収録の "Magical Dog",”Evolve","Oh, Yeah?" 他,ヤン・ハマー(Jan Hammer)名義の曲と,ジェフ・ベック(Jeff Beck)名義の曲がほぼ半々位で構成されると共に,北米ツアーの演奏の一部は,1977年3月にリリースされた 『 Jeff Beck with The Jan Hammer Group (ライヴ・ワイヤー) 』 に収録されたのはファンならばご存知の通りです.
その関係もあってか,この 『 Jeff Beck with The Jan Hammer Group (ライヴ・ワイヤー) 』 は,日本でこそ ジェフ・ベック(Jeff Beck)名義となっていますが,日本以外では ヤン・ハマー・グループ(Jan Hammer Group)名義になっている場合が多々見受けられます.
5月末からの北米ツアーは,5月29日カリフォルニア州はサンディエゴのコミュニティ・コンコース・シアター公演を皮切りに,7月25日アイオワ州はデモインのアイオワ・ステート・フェアグラウンズ公演まで行われた 1st レグ,3週間後の 8月12日カリフォルニア州はアナハイムのエンゼル・スタジアム公演を皮切りに,9月13日同じくカリフォルニア州はサンディエゴのサンディエゴ・スポーツ・アリーナ公演まで行われた 2nd レグ,3週間後の 10月7日ロードアイランド州はプロビデンスのプロビデンス・シビック・センター公演を皮切りに,10月19日マサチューセッツ州はボストンのボストン・ガーデンズ公演まで行われた 3rd レグ,12月3日フロリダ州はマイアミのマイア・ミジャイーアライ・フロントン公演を皮切りに,12月11日テネシー州はナッシュビルのミュニシパル・オーディトリアム公演まで行われた 4th レグ というように 4つのレグに大別されます.
先日,10月7日ロードアイランド州プロビデンスはプロビデンス・シビック・センター公演を皮切りに,10月19日マサチューセッツ州はボストンのボストン・ガーデンズ公演まで行われた北米ツアーの 3rd レグから,2公演目に当たる 10月8日ニューヨーク州はニューヨークのザ・パラディウム公演の高音質オーディエンスを収録した 『 Palladium 1976 (Wardour-435) 』 がリリースされたのは記憶に新しいところですが,本CDは,4公演目に当たる10月10日マサチューセッツ州はボストンのボストン・ミュージック・ホール公演のオーディエンス録音を収録し Wardourレーベルから 2009年にリリースされた 『 Boston 1976 Definitive Edition (Wardour 074) 』 です.
この日の音源は初めて聴きましたが,音像は割と近く,各パートの音の輪郭もハッキリしており,驚くべき高音質のオーディエンス録音と言えます.
オーディエンス・ノイズも感じられず,オーディエンスの拍手が遠くに聴こえる事から特別な場所での関係者による録音なのかも知れませんが,サウンドボード録音と言われても気付かない音質です.
”Come Dancing” の遊びも交えたスリリングなプレイも含め,特に Disc 2 は聴き所満載ではあります.
最後に演奏される ”Blue Wind (incl. Train Kept A Rollin')” では,何と聴き憶えのあるソロが...
そう オフィシャル・ライヴ・アルバム 『 Jeff Beck with The Jan Hammer Group (ライヴ・ワイヤー) 』 の最終トラックに収録されている ”Blue Wind (incl. Train Kept A Rollin')” のソロと同じなのです.
曲全体の演奏時間等は異なるものの,ジェフ・ベック(Jeff Beck)のギターも,ヤン・ハマー(Jan Hammer)のキーボードも,ソロが同じなのですねぇ.しかも本音源の方が,ソロ回しの回数も多く,”Train Kept A Rollin'” も含め演奏時間も長い状況ですので,オフィシャル収録曲自体も相応な編集がなされている証拠ですね.まぁ,元々ライヴ・アルバムをリリースする際には,多かれ少なかれ手を加えるパターンも多く,同アルバムも同様なのです.
元々 『 Jeff Beck with The Jan Hammer Group (ライヴ・ワイヤー) 』 10月から11月にかけて行われた北米ツアーから編集した物であるので,その一部に使用されたのが,本公演という事なのでしょう.
既発では2001年に Watch Towerレーベルから 『 Wired Up 1976 (WT 2001003/4) 』 が, また2004年には同レーベルから,そのアップグレード盤 『 Live At Boston 1976 (WT 2004115/6) 』 等があるようです.
メーカー情報では
『1976年USツアーより、10月10日のボストン公演を2時間7分、超高音質オーディエンス録音で完全収録。
既発盤の大元のマスターテープ・ヴァージョンを使用。ショウのイントロ/チューニングおよびアウトロを中心に10分近く長めに収録。イントロ5分(バンド全体のチューニング及び、女性司会者による2回のアナウンス入り)、アウトロ4分(観客からのWe Want Beck!のコール入り)は既発には全く収録されていませんでした。
過剰なイコライズで音が変調していた既発に比べ、音質の差は歴然で、全体を通して、マスター原音が持っていた、自然で正しい、鮮度抜群のサウンドで収録されています。またDarkness手前のメンバー紹介も長めに収録されています(既発はドラマーの紹介なし)。既発においても、サウンドボード録音と勘違いされていたほど音質がクリアーで素晴らしく、1976年ツアーでは屈指の最高音質で収録されています。間違いなく、マイク録音であり、録音者の名前も現在では知られていますが、たしかにライン録音のようにウルトラクリアーなサウンドであり、分離感は抜群、ベースの残響音、音の篭りも一切感じられないような超ハイグレードなサウンドです。
ジェフのギターは勿論、タイトなドラム&パーカッション・サウンド、それに絡む複雑なベースノート、ビビッドなキーボードサウンド、伸びやかなヴァイオリンの響き、それら全てがこれ以上は考えられないような音像で収録されています。ヒスノイズも少なめで、音が密集しても、濁りや密集感が感じられない、まさにベスト・オブ・ベストなサウンドで聴ける1976年ボストン公演の決定版。
既発ではFreeway JamとGoodbye Pork Pie Hatの中間がディスクの切れ目でデバイドされていましたが、本盤は切れ目なしに収録。(代わりに本盤はGoodbye Pork Pie Hatと次曲Earthの間がディスクの切れ目で分断されています。)既発盤ではEarth 以降、高周波ノイズのような音がずっと耳につきますが、本テイクはそのような問題は一切なく、最初から最後まで一定したナチュラルの最良のサウンドで収録されています。
Scatterbrainでのギターとヴァイオリンのユニゾン、曲後半のスピーディな展開部も素晴らしい音で録音されています。
Come Dancingイントロのベースプレイ、そこにジェフが絡んでいく部分の見事なサウンド構成は絶品で誰しもが感動の思いで聴き入ってしまうことでしょう。
レゲエ風の一風変わったアプローチのShe's A Woman、緩急を効かせた絶妙な演奏とそれを表現する繊細な音像が最高のDiamond Dust、10分近いファンキーなFull Moon Boogie、ジェフが「俺はロックンロール・ギター・プレイヤーだからこれをやらないわけにはいかないんだ」というMCに続いて演奏される、中間部にTrain Kept A Rollin'を組み込んだBlue Windと聴き応え満点の演奏を最高音質で楽しめます。
1976年ツアーを代表するボストン公演の決定版が、限定プレスCDにてリリース決定です。』
Boston 1976 Definitive Edition (Wardour 074)
Live At Boston Music Hall,Boston,MA,USA 10th October 1976
[UPGRADE]
Disc 1
1. Intro - Tuning
2. Magical Dog
3. Evolove
4. One To One
5. Stepping Tones / Drum Solo / Awakening
6. Band Introduction
7. Darkness / Earth In Search Of A Sun
8. You Know What I Mean
9. Freeway Jam
10. Goodbye Pork Pie Hat
Disc 2
1. Earth (Still Our Only Home)
2. Scatterbrain
3. Come Dancing
4. She's A Woman
5. Diamond Dust
6. Full Moon Boogie
7. Blue Wind (incl. Train Kept A Rollin')
Jeff Beck : Guitar
Jan Hammer : Keyboards, Vocal
Steve Kindler : Violin
Fernando Saunders : Bass
Tony Smith : Drums, Vocal
Darkness / Earth In Search Of A Sun
Scatterbrain
Diamond Dust
[参考]
Wired Up 1976 (WT 2001003/4)
Live At Boston 1976 (WT 2004115/6)
1976-1977 Tour Dates
※) メーカー情報にあるように,詳細なツアー日程は不明なので,あくまで参考程度.
1976
May
08 Vale Hall, Aylesbury,UK
⇒ [UPP]
23 Roundhouse, London,UK
xx Roundhouse, London,UK
[North American Tour]
29 Community Concourse Theatre, San Diego,CA,USA
30 Iowa Jam 1976,Iowa State Fairgrounds,Des Moines,IA,USA
June
01 Kinsmen Field House,Edmonton,AB,CANADA
02 Telus Convention Center,Calgary,AB,CANADA
04 Concord Pavilion,Concord,CA,USA
05 Day On The Green 1976 #3,Oakland-Alameda County Coliseum,Oakland,CA,USA
06 Day On The Green 1976 #4,Oakland-Alameda County Coliseum,Oakland,CA,USA
12 Starlight Bowl,Burbank,CA,USA
13 Golden Hall,San Diego,CA,USA
15 Warnors Theatre,Fresno,CA,USA
19 PNE Garden Auditorium,Vancouver,BC,CANADA
24 Un-Known Venue,Milwaukee,WI,USA
25 Glen Oak Amphitheatre,Peoria,IL,USA
26 Glen Oak Amphitheatre,Peoria,IL,USA
27 North Dakota State University,Fargo,ND,USA
29 Super Jam '76,Busch Memorial Stadium,St. Louis,MO,USA
30 Cincinnati Gardens,Cincinnati,OH,USA
July
01 Louisville Gardens,Louisville,KY,USA
03 Masonic Temple Theatre, etroit,MI,USA
⇒ [Two Shows]
04 Groves Stadium,Winston Salem,NC,USA
05 Iowa Fairgrounds,Des Moines,IA,USA
10 Comiskey Park,Chicago,IL,USA
15 Municipal Auditorium,Jackson,MS,USA
16 Fox Theater,Atlanta,GA,USA
17 Dixon-Myers Hall,Memphis,TN,USA
18 Moody Coliseum,University Park,TX,USA
19 Hofheinz Pavilion,Houston,TX,USA
20 Hogg Memorial Auditorium,Austin,TX,USA
23 Arrowhead Stadium,Kansas City,MO,USA
24 Casino Arena,Asbury Park,NJ,USA
25 Iowa State Fairgrounds,Des Moines,IA,USA
August
12 Angel Stadium,Anaheim,CA,USA
21 Capital Centre,Largo,MD,USA
23 Pinecrest Country Club,Shelton,CT,USA
25 Nassau Collisseum,Uniondale,NY,USA
26 Nassau Collisseum,Uniondale,NY,USA
27 Cape Cod Coliseum,South Yarmouth, MA, USA
30 Richfield Coliseum,Richfield,OH,USA
31 Richfield Coliseum,Richfield,OH,USA
September
02 Outside Inn,Buffalo,NY,USA
02 Buffalo Memorial Auditorium,Buffalo,NY,USA
03 Kingdome,Seattle,WA,USA
04 Concord Pavilion,Concord,CA,USA
08 Tempe Stadium,Tempe,AZ,USA
12 Anaheim Stadium,Anaheim,CA,USA
13 San Diego Sports Arena,San Diego,CA,USA
Octobar
07 Providence Civic Center,Providence,RI,USA
08 The Palladium,New York City,NY,USA
09 The Spectrum,Philadelphia,PA,USA
10 Boston Music Hall,Boston,MA,USA
12 Palace Theater,Waterbury,CT,USA
13 University of New Hampshire,Durham,ON,USA
14 Onondaga War Memorial Auditorium,Syracuse,NY,USA
15 Maple Leaf Gardens,Toronto,ON,CANADA
16 Bergen Community College,Paramus,NJ,USA
17 Naval Academy,Annapolis,MD,USA
18 Palladium,New York City,NY,USA
19 Boston Gardens,Boston,MA,USA
November
09 Marquee Club,London,UK
December
03 Miami Jai-Alai Fronton,Miami,FL,USA
04 Curtis Simpson Hall,Tampa,FL,USA
08 Warehouse,New Orleans,LA,USA
09 Expo Hall,Mobile,AL,USA,USA
10 Boutwell Auditorium,Birmingham,AL,USA
11 Municipal Auditorium,Nashville,TN,USA
1977
January
[Oceania Tour]
23 St James Theatre,Wellington,NEW ZEALAND
February
01 Festival Hall,Melbourne,AUSTRALIA
04 Hordern Pavilion,Sydney,AUSTRALIA
05 Hordern Pavilion,Sydney,AUSTRALIA
07 Activity Center,Brisbane,AUSTRALIA
[North American Tour]
18 Kiel Opera House,St. Louis,MO,USA
19 Auditorium Theatre,Chicago,IL,USA
21 Veterans Memorial Auditorium,Des Moines,IA,USA
[関連記事]
「Des Moines 1976 (Bonus CDR)」
※) 「Arrowhead Stadium 1976 (Wardour-110)」 に付属のボーナス・アイテム
「Arrowhead Stadium 1976 (Wardour-110)」
「Day On The Green 1976 Day 1 (Bonus CDR) 」
※) 「Day On The Green 1976 Day 2 (Wardour-092)」 に付属のボーナス・アイテム
「Day On The Green 1976 Day 2 (Wardour-092)」
「Palladium 1976 (Wardour-435)」
「Wired : Mobile Fidelity CD (Gift CDR)」
「Jeff Beck With The Jan Hammer Group Live : Music Scope Special (Gift CDR)」
「Wired:UK Original LP (Gift CDR)」
「San Diego 1976 (Gift CDR)」
「First Gig (HFS RH-23576)」
#2009
そして,北米ツアーから 「 World Rock Festival Eastland 」(ワールド・ロック・フェスティヴァル) の一環で 1975年8月に ベック・ボガート・アンド・アピス(BBA:Beck, Bogert & Appice)時代(1973年5月)に次いで 2度目の来日を果たし,その後の 9月から約半年をかけてニュー・アルバムのレコーディングを行い,1976年5月にタイトル 『 Wired (ワイヤード) 』 としてリリースします.
このアルバム 『 Wired (ワイヤード) 』 のプロモーションを兼ねたツアーは,1976年5月の英国を皮切りに,5月末からの北米ツアーを中心に,時期を同じくしてアルバムをリリースした ヤン・ハマー・グループ(Jan Hammer Group)と一緒に行いますが,ヤン・ハマー・グループ(Jan Hammer Group)のツアーのゲスト的な要素が強く,実際にステージでもゲストとして紹介されているのが実情です.
セット・リストは,ヤン・ハマー・グループ(Jan Hammer Group)が,1976年4月にリリースした 『 Oh, Yeah? (オー,イエー?) 』 収録の "Magical Dog",”Evolve","Oh, Yeah?" 他,ヤン・ハマー(Jan Hammer)名義の曲と,ジェフ・ベック(Jeff Beck)名義の曲がほぼ半々位で構成されると共に,北米ツアーの演奏の一部は,1977年3月にリリースされた 『 Jeff Beck with The Jan Hammer Group (ライヴ・ワイヤー) 』 に収録されたのはファンならばご存知の通りです.
その関係もあってか,この 『 Jeff Beck with The Jan Hammer Group (ライヴ・ワイヤー) 』 は,日本でこそ ジェフ・ベック(Jeff Beck)名義となっていますが,日本以外では ヤン・ハマー・グループ(Jan Hammer Group)名義になっている場合が多々見受けられます.
5月末からの北米ツアーは,5月29日カリフォルニア州はサンディエゴのコミュニティ・コンコース・シアター公演を皮切りに,7月25日アイオワ州はデモインのアイオワ・ステート・フェアグラウンズ公演まで行われた 1st レグ,3週間後の 8月12日カリフォルニア州はアナハイムのエンゼル・スタジアム公演を皮切りに,9月13日同じくカリフォルニア州はサンディエゴのサンディエゴ・スポーツ・アリーナ公演まで行われた 2nd レグ,3週間後の 10月7日ロードアイランド州はプロビデンスのプロビデンス・シビック・センター公演を皮切りに,10月19日マサチューセッツ州はボストンのボストン・ガーデンズ公演まで行われた 3rd レグ,12月3日フロリダ州はマイアミのマイア・ミジャイーアライ・フロントン公演を皮切りに,12月11日テネシー州はナッシュビルのミュニシパル・オーディトリアム公演まで行われた 4th レグ というように 4つのレグに大別されます.
先日,10月7日ロードアイランド州プロビデンスはプロビデンス・シビック・センター公演を皮切りに,10月19日マサチューセッツ州はボストンのボストン・ガーデンズ公演まで行われた北米ツアーの 3rd レグから,2公演目に当たる 10月8日ニューヨーク州はニューヨークのザ・パラディウム公演の高音質オーディエンスを収録した 『 Palladium 1976 (Wardour-435) 』 がリリースされたのは記憶に新しいところですが,本CDは,4公演目に当たる10月10日マサチューセッツ州はボストンのボストン・ミュージック・ホール公演のオーディエンス録音を収録し Wardourレーベルから 2009年にリリースされた 『 Boston 1976 Definitive Edition (Wardour 074) 』 です.
この日の音源は初めて聴きましたが,音像は割と近く,各パートの音の輪郭もハッキリしており,驚くべき高音質のオーディエンス録音と言えます.
オーディエンス・ノイズも感じられず,オーディエンスの拍手が遠くに聴こえる事から特別な場所での関係者による録音なのかも知れませんが,サウンドボード録音と言われても気付かない音質です.
”Come Dancing” の遊びも交えたスリリングなプレイも含め,特に Disc 2 は聴き所満載ではあります.
最後に演奏される ”Blue Wind (incl. Train Kept A Rollin')” では,何と聴き憶えのあるソロが...
そう オフィシャル・ライヴ・アルバム 『 Jeff Beck with The Jan Hammer Group (ライヴ・ワイヤー) 』 の最終トラックに収録されている ”Blue Wind (incl. Train Kept A Rollin')” のソロと同じなのです.
曲全体の演奏時間等は異なるものの,ジェフ・ベック(Jeff Beck)のギターも,ヤン・ハマー(Jan Hammer)のキーボードも,ソロが同じなのですねぇ.しかも本音源の方が,ソロ回しの回数も多く,”Train Kept A Rollin'” も含め演奏時間も長い状況ですので,オフィシャル収録曲自体も相応な編集がなされている証拠ですね.まぁ,元々ライヴ・アルバムをリリースする際には,多かれ少なかれ手を加えるパターンも多く,同アルバムも同様なのです.
元々 『 Jeff Beck with The Jan Hammer Group (ライヴ・ワイヤー) 』 10月から11月にかけて行われた北米ツアーから編集した物であるので,その一部に使用されたのが,本公演という事なのでしょう.
既発では2001年に Watch Towerレーベルから 『 Wired Up 1976 (WT 2001003/4) 』 が, また2004年には同レーベルから,そのアップグレード盤 『 Live At Boston 1976 (WT 2004115/6) 』 等があるようです.
メーカー情報では
『1976年USツアーより、10月10日のボストン公演を2時間7分、超高音質オーディエンス録音で完全収録。
既発盤の大元のマスターテープ・ヴァージョンを使用。ショウのイントロ/チューニングおよびアウトロを中心に10分近く長めに収録。イントロ5分(バンド全体のチューニング及び、女性司会者による2回のアナウンス入り)、アウトロ4分(観客からのWe Want Beck!のコール入り)は既発には全く収録されていませんでした。
過剰なイコライズで音が変調していた既発に比べ、音質の差は歴然で、全体を通して、マスター原音が持っていた、自然で正しい、鮮度抜群のサウンドで収録されています。またDarkness手前のメンバー紹介も長めに収録されています(既発はドラマーの紹介なし)。既発においても、サウンドボード録音と勘違いされていたほど音質がクリアーで素晴らしく、1976年ツアーでは屈指の最高音質で収録されています。間違いなく、マイク録音であり、録音者の名前も現在では知られていますが、たしかにライン録音のようにウルトラクリアーなサウンドであり、分離感は抜群、ベースの残響音、音の篭りも一切感じられないような超ハイグレードなサウンドです。
ジェフのギターは勿論、タイトなドラム&パーカッション・サウンド、それに絡む複雑なベースノート、ビビッドなキーボードサウンド、伸びやかなヴァイオリンの響き、それら全てがこれ以上は考えられないような音像で収録されています。ヒスノイズも少なめで、音が密集しても、濁りや密集感が感じられない、まさにベスト・オブ・ベストなサウンドで聴ける1976年ボストン公演の決定版。
既発ではFreeway JamとGoodbye Pork Pie Hatの中間がディスクの切れ目でデバイドされていましたが、本盤は切れ目なしに収録。(代わりに本盤はGoodbye Pork Pie Hatと次曲Earthの間がディスクの切れ目で分断されています。)既発盤ではEarth 以降、高周波ノイズのような音がずっと耳につきますが、本テイクはそのような問題は一切なく、最初から最後まで一定したナチュラルの最良のサウンドで収録されています。
Scatterbrainでのギターとヴァイオリンのユニゾン、曲後半のスピーディな展開部も素晴らしい音で録音されています。
Come Dancingイントロのベースプレイ、そこにジェフが絡んでいく部分の見事なサウンド構成は絶品で誰しもが感動の思いで聴き入ってしまうことでしょう。
レゲエ風の一風変わったアプローチのShe's A Woman、緩急を効かせた絶妙な演奏とそれを表現する繊細な音像が最高のDiamond Dust、10分近いファンキーなFull Moon Boogie、ジェフが「俺はロックンロール・ギター・プレイヤーだからこれをやらないわけにはいかないんだ」というMCに続いて演奏される、中間部にTrain Kept A Rollin'を組み込んだBlue Windと聴き応え満点の演奏を最高音質で楽しめます。
1976年ツアーを代表するボストン公演の決定版が、限定プレスCDにてリリース決定です。』
Boston 1976 Definitive Edition (Wardour 074)
Live At Boston Music Hall,Boston,MA,USA 10th October 1976
[UPGRADE]
Disc 1
1. Intro - Tuning
2. Magical Dog
3. Evolove
4. One To One
5. Stepping Tones / Drum Solo / Awakening
6. Band Introduction
7. Darkness / Earth In Search Of A Sun
8. You Know What I Mean
9. Freeway Jam
10. Goodbye Pork Pie Hat
Disc 2
1. Earth (Still Our Only Home)
2. Scatterbrain
3. Come Dancing
4. She's A Woman
5. Diamond Dust
6. Full Moon Boogie
7. Blue Wind (incl. Train Kept A Rollin')
Jeff Beck : Guitar
Jan Hammer : Keyboards, Vocal
Steve Kindler : Violin
Fernando Saunders : Bass
Tony Smith : Drums, Vocal
Darkness / Earth In Search Of A Sun
Scatterbrain
Diamond Dust
[参考]
Wired Up 1976 (WT 2001003/4)
Live At Boston 1976 (WT 2004115/6)
1976-1977 Tour Dates
※) メーカー情報にあるように,詳細なツアー日程は不明なので,あくまで参考程度.
1976
May
08 Vale Hall, Aylesbury,UK
⇒ [UPP]
23 Roundhouse, London,UK
xx Roundhouse, London,UK
[North American Tour]
29 Community Concourse Theatre, San Diego,CA,USA
30 Iowa Jam 1976,Iowa State Fairgrounds,Des Moines,IA,USA
June
01 Kinsmen Field House,Edmonton,AB,CANADA
02 Telus Convention Center,Calgary,AB,CANADA
04 Concord Pavilion,Concord,CA,USA
05 Day On The Green 1976 #3,Oakland-Alameda County Coliseum,Oakland,CA,USA
06 Day On The Green 1976 #4,Oakland-Alameda County Coliseum,Oakland,CA,USA
12 Starlight Bowl,Burbank,CA,USA
13 Golden Hall,San Diego,CA,USA
15 Warnors Theatre,Fresno,CA,USA
19 PNE Garden Auditorium,Vancouver,BC,CANADA
24 Un-Known Venue,Milwaukee,WI,USA
25 Glen Oak Amphitheatre,Peoria,IL,USA
26 Glen Oak Amphitheatre,Peoria,IL,USA
27 North Dakota State University,Fargo,ND,USA
29 Super Jam '76,Busch Memorial Stadium,St. Louis,MO,USA
30 Cincinnati Gardens,Cincinnati,OH,USA
July
01 Louisville Gardens,Louisville,KY,USA
03 Masonic Temple Theatre, etroit,MI,USA
⇒ [Two Shows]
04 Groves Stadium,Winston Salem,NC,USA
05 Iowa Fairgrounds,Des Moines,IA,USA
10 Comiskey Park,Chicago,IL,USA
15 Municipal Auditorium,Jackson,MS,USA
16 Fox Theater,Atlanta,GA,USA
17 Dixon-Myers Hall,Memphis,TN,USA
18 Moody Coliseum,University Park,TX,USA
19 Hofheinz Pavilion,Houston,TX,USA
20 Hogg Memorial Auditorium,Austin,TX,USA
23 Arrowhead Stadium,Kansas City,MO,USA
24 Casino Arena,Asbury Park,NJ,USA
25 Iowa State Fairgrounds,Des Moines,IA,USA
August
12 Angel Stadium,Anaheim,CA,USA
21 Capital Centre,Largo,MD,USA
23 Pinecrest Country Club,Shelton,CT,USA
25 Nassau Collisseum,Uniondale,NY,USA
26 Nassau Collisseum,Uniondale,NY,USA
27 Cape Cod Coliseum,South Yarmouth, MA, USA
30 Richfield Coliseum,Richfield,OH,USA
31 Richfield Coliseum,Richfield,OH,USA
September
02 Outside Inn,Buffalo,NY,USA
02 Buffalo Memorial Auditorium,Buffalo,NY,USA
03 Kingdome,Seattle,WA,USA
04 Concord Pavilion,Concord,CA,USA
08 Tempe Stadium,Tempe,AZ,USA
12 Anaheim Stadium,Anaheim,CA,USA
13 San Diego Sports Arena,San Diego,CA,USA
Octobar
07 Providence Civic Center,Providence,RI,USA
08 The Palladium,New York City,NY,USA
09 The Spectrum,Philadelphia,PA,USA
10 Boston Music Hall,Boston,MA,USA
12 Palace Theater,Waterbury,CT,USA
13 University of New Hampshire,Durham,ON,USA
14 Onondaga War Memorial Auditorium,Syracuse,NY,USA
15 Maple Leaf Gardens,Toronto,ON,CANADA
16 Bergen Community College,Paramus,NJ,USA
17 Naval Academy,Annapolis,MD,USA
18 Palladium,New York City,NY,USA
19 Boston Gardens,Boston,MA,USA
November
09 Marquee Club,London,UK
December
03 Miami Jai-Alai Fronton,Miami,FL,USA
04 Curtis Simpson Hall,Tampa,FL,USA
08 Warehouse,New Orleans,LA,USA
09 Expo Hall,Mobile,AL,USA,USA
10 Boutwell Auditorium,Birmingham,AL,USA
11 Municipal Auditorium,Nashville,TN,USA
1977
January
[Oceania Tour]
23 St James Theatre,Wellington,NEW ZEALAND
February
01 Festival Hall,Melbourne,AUSTRALIA
04 Hordern Pavilion,Sydney,AUSTRALIA
05 Hordern Pavilion,Sydney,AUSTRALIA
07 Activity Center,Brisbane,AUSTRALIA
[North American Tour]
18 Kiel Opera House,St. Louis,MO,USA
19 Auditorium Theatre,Chicago,IL,USA
21 Veterans Memorial Auditorium,Des Moines,IA,USA
[関連記事]
「Des Moines 1976 (Bonus CDR)」
※) 「Arrowhead Stadium 1976 (Wardour-110)」 に付属のボーナス・アイテム
「Arrowhead Stadium 1976 (Wardour-110)」
「Day On The Green 1976 Day 1 (Bonus CDR) 」
※) 「Day On The Green 1976 Day 2 (Wardour-092)」 に付属のボーナス・アイテム
「Day On The Green 1976 Day 2 (Wardour-092)」
「Palladium 1976 (Wardour-435)」
「Wired : Mobile Fidelity CD (Gift CDR)」
「Jeff Beck With The Jan Hammer Group Live : Music Scope Special (Gift CDR)」
「Wired:UK Original LP (Gift CDR)」
「San Diego 1976 (Gift CDR)」
「First Gig (HFS RH-23576)」
#2009