1969年,当時バニラ・ファッジ(:Vanilla Fudge)で活動していた強力なリズム・セクション(ベース:ティム・ボガート(Tim Bogert),ドラム:カーマイン・アピス(Carmine Appice))に衝撃を受けたジェフ・ベック(Jeff Beck).
このリズム・セクションを入れたバンド結成を画策するもジェフ・ベックの交通事故等の関係で,バンド結成の企画は流れてしまいます.
怪我が完治したジェフ・ベック(:Jeff Beck)は,ボーカルにボブ・テンチ(Bob Tench),キーボードにマックス・ミドルトン(Max Middleton),ベースにクライヴ・チェイマン(Clive Chaman),ドラムにコージー・パウエル(Cozy Powell)を迎えて第二期ジェフ・ベック・グループを結成.
第二期ジェフ・ベック・グループは,1971年10月25日に 『 Rough And Ready (ラフ・アンド・レディ) 』 をリリース,翌1972年5月1日には 『 Jeff Beck Group (ジェフ・ベック・グループ) 』 (通称:オレンジ・アルバム)をリリースします.
本音源は 1st アルバム 『 Rough And Ready (ラフ・アンド・レディ) 』 のリリースから 2週間後に当たる 1971年11月8日マサチューセッツ州はボストンのボストン・ミュージック・ホール公演のオーディエンス録音を収録したギフト・アイテムで商品を 2組購入すると希望者に配布される 『 Boston 1971 (Gift CDR) 』 です.
それにしても7月末に集中してジェフ・ベック・グループの音源がリリースされましたね.ブログが追いつきません(笑)
若干籠った感もあり,一部歪みが生じる部分(特にベース)もあり,正直初心者には厳しいかも知れません.
流石にこの音源では商品化は厳しいですが,ギフト・アイテムなので問題はないでしょうし,初期の第二期ジェフ・ベック・グループ音源と言うことでは非常に貴重だと思われます.
メーカー情報では
『コージー・パウエルやマックス・ミドルトン、ボブ・テンチ、クライヴ・チャーマンといった英国ロックの名手を揃え、第1気のブルースロックともBB&Aのハードロックとも違う独特なサウンドを紡いでいた第2期JEFF BECK GROUP。その初期の姿を記録した貴重なライヴアルバムがギフト・リリース決定です。
そんな本作に収められているのは「1972年11月8日ボストン公演」。そのヴィンテージ・オーディエンス録音です。
今週は第2期JBGの決定盤プレスCD『BBC IN CONCERT(Wardour-361)』『DEFINITIVE ROUNDHOUSE(Wardour-362)』も登場しますが、それらは解散間際の末期の記録。それに対し、本作は『ROUGH AND READY』のリリースから約2週間という黎明期の記録なのです。
当初、第2期JBGはシンガーにアレックス・リガートウッドを立てて結成されましたが、その後にボブ・テンチに交代。1971年7月に『ROUGH AND READY』を完成させ、翌8月からヨーロッパ・ツアーを開始します。そして、10月に英国でデビュー作がリリースされるタイミングで渡米。米国ツアーを行います。ただし、この1971年編は欧州も北米も公演数の少ない小規模なもの。大規模なツアーは1972年の『オレンジ・アルバム』以降となります。そして、ショウが少ないとなれば、録音も少ない。ただでさえ貴重な第2期JFGの記録ですが、1971年はさらに希少種。本作は、そんな音の証人なのです。
その本作は、何とも味わい深いヴィンテージ・サウンド。決してサウンドボードと間違えるタイプではなく、プレス化が望まれるようなクオリティでもないのですが、かと言ってまったくのダメ録音でもない。丸みを帯びた空気感を貫く演奏音は安定感が素晴らしく、爆音・轟音にならない。
特に素晴らしいのはボブのヴォーカル。セピアな世界観の中で張り上げる豊かな声量がたっぷりと響き渡り、不世出のシンガーだったことがよく分かる。もちろん、そこに絡むジェフのギターも素晴らしい。残念ながらディテールの機微までは窺い知れないものの、悪戯っぽくちょっかいを出すハイノートはしっかりと届き、情感たっぷりに奏でられるロングトーンは色気を発散する。さらに言うと、そんな演奏音を遮るオーディエンス・ノイズがほとんどないのも素晴らしい。曲間になれば喝采も湧くものの、それさえも演奏音や歌声よりも遙かに小さく、熱狂がステージとマイクの間に入ってこない。ただひたすらフレッシュなアンサンブルに集中していられる録音なのです。
そのサウンドで描かれるショウは、始動したばかりの初期衝動が美味しい。セットは1972年でもお馴染みの曲が多いわけですが、そこに込められた熱気は新しい門出に沸き上がる情熱に溢れている。ボブの歌声も熱いですが、コージーもド迫力の連打を轟かせ、そのダイナミズムに応えるかのようなマックスのキーボードもカラフル。そして、何と言ってもジェフ。細かく飛び出す即興フレーズがとにかく多彩で、悪戯心満点。新しいメンバー1人ひとりをからかうかのようにちょっかいを出していくムードが新鮮味たっぷりなのです。
多彩を極めるジェフのキャリアでも、独特のサウンドを繰り広げていた第2期JEFF BECK GROUP。その始動直後の真新しいムードを感じられる貴重な音の証人です。サウンド・クオリティ的には他の諸作をお勧めいたしますが、このフレッシュな味わいは初期ならではのもの。そんな生演奏を1時間以上じっくりと楽しめる貴重盤。どうぞ、この機会にじっくりと味わってください。
★殆ど出回っていない音源です。位相修正とピッチを修正しました。』
Boston 1971 (Gift CDR)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190827/10/x-cinnamon/65/c9/j/o0342033914553460907.jpg?caw=800)
Live At Boston Music Hall,Boston,MA,USA 08th November 1971
1. Piano Solo / Going Down
2. Ice Cream Cakes
3. Tonight I'll Be Staying Here With You
4. Morning Dew
5. Jeff's Boogie
6. Situation
7. I Ain't Superstitious
8. New Ways / Train Train
9. Got The Feeling
TOTAL TIME (61:18)
Jeff Beck : Guitar
Bob Tench : Vocal
Clive Chaman : Bass
Cozy Powell : Drums
Max Middleton : Keyboards
Morning Dew
Situation
I Ain't Superstitious
[参考]
![](https://www10.a8.net/0.gif?a8mat=2BHBKV+64AELU+249K+BWGDT)
![](https://www17.a8.net/0.gif?a8mat=2BHBKV+64AELU+249K+BWGDT)
![](https://www14.a8.net/0.gif?a8mat=2BHBKV+64AELU+249K+BWGDT)
![](https://www18.a8.net/0.gif?a8mat=2BHBKV+64AELU+249K+BWGDT)
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「Definitive Roundhouse (Wardour-362)」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190825/12/x-cinnamon/30/fe/j/o0342033914550584659.jpg?caw=800)
「Chicago August 1972 (Gift CDR)」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190825/10/x-cinnamon/f3/26/j/o0342033914550443223.jpg?caw=800)
「BBC In Concert (Wardour-361)」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190824/09/x-cinnamon/49/2f/j/o0342033914548987173.jpg?caw=800)
「Change Of Phase (Uxbridge 350)」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180322/19/x-cinnamon/ab/8a/j/o0475047714154783125.jpg?caw=800)
2019-07-30
このリズム・セクションを入れたバンド結成を画策するもジェフ・ベックの交通事故等の関係で,バンド結成の企画は流れてしまいます.
怪我が完治したジェフ・ベック(:Jeff Beck)は,ボーカルにボブ・テンチ(Bob Tench),キーボードにマックス・ミドルトン(Max Middleton),ベースにクライヴ・チェイマン(Clive Chaman),ドラムにコージー・パウエル(Cozy Powell)を迎えて第二期ジェフ・ベック・グループを結成.
第二期ジェフ・ベック・グループは,1971年10月25日に 『 Rough And Ready (ラフ・アンド・レディ) 』 をリリース,翌1972年5月1日には 『 Jeff Beck Group (ジェフ・ベック・グループ) 』 (通称:オレンジ・アルバム)をリリースします.
本音源は 1st アルバム 『 Rough And Ready (ラフ・アンド・レディ) 』 のリリースから 2週間後に当たる 1971年11月8日マサチューセッツ州はボストンのボストン・ミュージック・ホール公演のオーディエンス録音を収録したギフト・アイテムで商品を 2組購入すると希望者に配布される 『 Boston 1971 (Gift CDR) 』 です.
それにしても7月末に集中してジェフ・ベック・グループの音源がリリースされましたね.ブログが追いつきません(笑)
若干籠った感もあり,一部歪みが生じる部分(特にベース)もあり,正直初心者には厳しいかも知れません.
流石にこの音源では商品化は厳しいですが,ギフト・アイテムなので問題はないでしょうし,初期の第二期ジェフ・ベック・グループ音源と言うことでは非常に貴重だと思われます.
メーカー情報では
『コージー・パウエルやマックス・ミドルトン、ボブ・テンチ、クライヴ・チャーマンといった英国ロックの名手を揃え、第1気のブルースロックともBB&Aのハードロックとも違う独特なサウンドを紡いでいた第2期JEFF BECK GROUP。その初期の姿を記録した貴重なライヴアルバムがギフト・リリース決定です。
そんな本作に収められているのは「1972年11月8日ボストン公演」。そのヴィンテージ・オーディエンス録音です。
今週は第2期JBGの決定盤プレスCD『BBC IN CONCERT(Wardour-361)』『DEFINITIVE ROUNDHOUSE(Wardour-362)』も登場しますが、それらは解散間際の末期の記録。それに対し、本作は『ROUGH AND READY』のリリースから約2週間という黎明期の記録なのです。
当初、第2期JBGはシンガーにアレックス・リガートウッドを立てて結成されましたが、その後にボブ・テンチに交代。1971年7月に『ROUGH AND READY』を完成させ、翌8月からヨーロッパ・ツアーを開始します。そして、10月に英国でデビュー作がリリースされるタイミングで渡米。米国ツアーを行います。ただし、この1971年編は欧州も北米も公演数の少ない小規模なもの。大規模なツアーは1972年の『オレンジ・アルバム』以降となります。そして、ショウが少ないとなれば、録音も少ない。ただでさえ貴重な第2期JFGの記録ですが、1971年はさらに希少種。本作は、そんな音の証人なのです。
その本作は、何とも味わい深いヴィンテージ・サウンド。決してサウンドボードと間違えるタイプではなく、プレス化が望まれるようなクオリティでもないのですが、かと言ってまったくのダメ録音でもない。丸みを帯びた空気感を貫く演奏音は安定感が素晴らしく、爆音・轟音にならない。
特に素晴らしいのはボブのヴォーカル。セピアな世界観の中で張り上げる豊かな声量がたっぷりと響き渡り、不世出のシンガーだったことがよく分かる。もちろん、そこに絡むジェフのギターも素晴らしい。残念ながらディテールの機微までは窺い知れないものの、悪戯っぽくちょっかいを出すハイノートはしっかりと届き、情感たっぷりに奏でられるロングトーンは色気を発散する。さらに言うと、そんな演奏音を遮るオーディエンス・ノイズがほとんどないのも素晴らしい。曲間になれば喝采も湧くものの、それさえも演奏音や歌声よりも遙かに小さく、熱狂がステージとマイクの間に入ってこない。ただひたすらフレッシュなアンサンブルに集中していられる録音なのです。
そのサウンドで描かれるショウは、始動したばかりの初期衝動が美味しい。セットは1972年でもお馴染みの曲が多いわけですが、そこに込められた熱気は新しい門出に沸き上がる情熱に溢れている。ボブの歌声も熱いですが、コージーもド迫力の連打を轟かせ、そのダイナミズムに応えるかのようなマックスのキーボードもカラフル。そして、何と言ってもジェフ。細かく飛び出す即興フレーズがとにかく多彩で、悪戯心満点。新しいメンバー1人ひとりをからかうかのようにちょっかいを出していくムードが新鮮味たっぷりなのです。
多彩を極めるジェフのキャリアでも、独特のサウンドを繰り広げていた第2期JEFF BECK GROUP。その始動直後の真新しいムードを感じられる貴重な音の証人です。サウンド・クオリティ的には他の諸作をお勧めいたしますが、このフレッシュな味わいは初期ならではのもの。そんな生演奏を1時間以上じっくりと楽しめる貴重盤。どうぞ、この機会にじっくりと味わってください。
★殆ど出回っていない音源です。位相修正とピッチを修正しました。』
Boston 1971 (Gift CDR)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190827/10/x-cinnamon/65/c9/j/o0342033914553460907.jpg?caw=800)
Live At Boston Music Hall,Boston,MA,USA 08th November 1971
1. Piano Solo / Going Down
2. Ice Cream Cakes
3. Tonight I'll Be Staying Here With You
4. Morning Dew
5. Jeff's Boogie
6. Situation
7. I Ain't Superstitious
8. New Ways / Train Train
9. Got The Feeling
TOTAL TIME (61:18)
Jeff Beck : Guitar
Bob Tench : Vocal
Clive Chaman : Bass
Cozy Powell : Drums
Max Middleton : Keyboards
Morning Dew
Situation
I Ain't Superstitious
[参考]
![]() |
![](https://www10.a8.net/0.gif?a8mat=2BHBKV+64AELU+249K+BWGDT)
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![](https://www17.a8.net/0.gif?a8mat=2BHBKV+64AELU+249K+BWGDT)
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![](https://www14.a8.net/0.gif?a8mat=2BHBKV+64AELU+249K+BWGDT)
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![](https://www18.a8.net/0.gif?a8mat=2BHBKV+64AELU+249K+BWGDT)
[関連記事]
「Definitive Roundhouse (Wardour-362)」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190825/12/x-cinnamon/30/fe/j/o0342033914550584659.jpg?caw=800)
「Chicago August 1972 (Gift CDR)」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190825/10/x-cinnamon/f3/26/j/o0342033914550443223.jpg?caw=800)
「BBC In Concert (Wardour-361)」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190824/09/x-cinnamon/49/2f/j/o0342033914548987173.jpg?caw=800)
「Change Of Phase (Uxbridge 350)」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180322/19/x-cinnamon/ab/8a/j/o0475047714154783125.jpg?caw=800)
2019-07-30