1969年,当時バニラ・ファッジ(:Vanilla Fudge)で活動していた強力なリズム・セクション(ベース:ティム・ボガート(:Tim Bogert),ドラム:カーマイン・アピス(Carmine Appice))に衝撃を受けたジェフ・ベック(:Jeff Beck).
このリズム・セクションを入れたバンド結成を画策するもジェフ・ベックの交通事故等の関係で,バンド結成の企画は流れてしまいます.
怪我が完治したジェフ・ベック(:Jeff Beck)は,ボーカルにボブ・テンチ(:Bob Tench),キーボードにマックス・ミドルトン(:Max Middleton),ベースにクライヴ・チェイマン(:Clive Chaman),ドラムにコージー・パウエル(:Cozy Powell)を迎えて第二期ジェフ・ベック・グループを結成.
第二期ジェフ・ベック・グループは,1971年10月に 『 Rough And Ready (ラフ・アンド・レディ) 』 をリリース,翌1972年4月には 『 Jeff Beck Group (ジェフ・ベック・グループ) 』をリリースし,順調に活動を継続するものと思われたものの,再びカクタスで活動していたティム・ボガートおよびカーマイン・アピスと接触.
3人に加えてジェフ・ベック・グループのキーボード:キーボードにマックス・ミドルトン(:Max Middleton),ミュージカル映画 『 Jesus Christ Superstar (ジーザス・クライスト・スーパースター) 』の キム・ミルフォード(:Kim Milford)をボーカルに加えた 5人でリハーサルを行った後,ジェフ・ベック・グループ名義で 8月1日よりツアーを開始.
しかし,キム・ミルフォード(:Kim Milford)のステージ・パフォーマンスに不満を感じたジェフベックが,キム・ミルフォード(:Kim Milford)を解雇,第2期ジェフ・ベック・グループのメンバーだったボブ・テンチ(:Bob Tench)を呼び戻し,辛うじてツアーを継続したものの、ツアー終了後に,マックス・ミドルトン(:Max Middleton)とボブ・テンチ(:Bob Tench)が脱退し,空中分解.
最終的に1972年9月に残った 3人でのトリオ編成(ベック・ボガート&アピス:Beck, Bogert & Appice)でスタートを切る事になります.
その後,欧州ツアーや 1st アルバム 『 Beck, Bogert & Appice (ベック・ボガート&アピス) 』 のレコーディング,1973年に入って同アルバムのリリースと英国・北米ツアーを行い,1973年5月に初来日を果たしたのは,皆さんもご存知の通り.
因みに,この5月の初来日では都合 4公演(14日:日本武道館,16日:名古屋市民会館,18-19日:大阪厚生年金会館)を行い,大阪厚生年金会館の模様はオフィシャルのライブ盤 『 Beck, Bogert & Appice Live (ベック・ボガート&アピス・ライブ・イン・ジャパン) 』 として,同年10月にリリースされています.
このベック・ボガート&アピスも録音途中だった 2nd アルバムもリリースされないまま,1974年5月以降自然解散的に消滅.
本CDは,第二期ジェフベックグループ解散後から,ベック・ボガート&アピス結成に至る過渡期の 2公演を収録した 『 Change Of Phase (Uxbridge 350) 』 です.
Disc 1 には,ベック・ボガート&アピス結成直前にジェフ・ベック・グループ名義で公演を行った1972年8月12日米国カリフォルニア州はサンノゼのシビック・センター公演を,Disc 2 には,その約 2ヶ月後の10月9日ベック・ボガート&アピス名義で公演を行った英国ロンドンはケニントンのオヴァル公演をオーディエンス録音で収録したものです.
本音源は,過渡期の音源であり,ファンならば必聴の価値があります.
ジェフ・ベック・グループ名義で公演を行った1972年8月12日のシビック・センター公演は,カット・インで導入部にマックス・ミドルトンのキーボード・ソロを含んだ "Going Down" から始まりますが,音像は若干遠めで,音歪みもあり,正直コアなファン以外は厳しいのでは無いかと思います.方やベック・ボガート&アピス名義で公演を行った1972年10月9日のオヴァル公演は,約 2ヵ月前のシビック・センター公演に比べ音像も近く高音質で,ギターもかなりオンで収録されている関係から,ジェフ・ベックのファンには嬉しい限りでしょう.
メーカー情報では
『つい先日、出回ったジェフ・ベックの1972年の貴重な音源2種をカップリング!
まずディスク1には1972年8月12日のカリフォルニア州サンノゼ公演をマスター・クオリティの良好オーディエンス録音で約67分収録。
第2期ジェフ・ベック・グループが解散後、過去にジェフとのバンド結成の話があった元カクタスのティム・ボガート、カーマイン・アピスのリズム隊に、マックス・ミドルトン、「ジーザス・クライスト・スーパースター」のキム・ミルフォードがボーカルに加わり8月1日よりツアーを開始、しかし、ジェフはキム・ミルフォードのステージパフォーマンスに不満を抱き、キムを早々に解雇、ボブ・テンチを呼び戻し、残りのUSツアーを行います。
このラインアップでのステージは8月11日から14日までのカリフォルニアでの4公演のライブしか確認されておらず、内容的にもラインアップ的にも、第二期ジェフベックグループとBBMの過渡期を音で聴ける本公演テイクは非常に貴重です。
音質はややクリアーさに欠ける分離の悪いものですが、このたびマスタークオリティで出現しただけあり、音の鮮度は素晴らしく、ブート慣れしている方なら、十分に「聴ける」音源ではあります。
低音がかなりブーストしていますが、割れてはいないので、しっかりと聴けます。もこもこした低音に比べ、ジェフのギターはかなりしっかりと捉えられているのでDefinitely Maybe等は良質な音で楽しむことができます。
7トラック目に収録されたGot The Feeling手前のテープチェンジでマイクの向きが多少変わったのか、やや音が明るめになった印象を受けます。BBAの魅力爆発のJeff's Boogieも迫力満点の音で録音されています。これでジェネをくらったテイクなら、何をやっているか分からなくなるところでしょうが、そこはマスタークオリティだけあり、マニアなら十分に楽しめる音像になっています。
代わって、ディスク2はその約2ヶ月後の10月9日のロンドンはケニントンのオヴァル公演を約43分を、こちらはライン録音に迫る極上レベルの高音質オーディエンス録音で収録。
この間、ポール・ロジャースの加入を画策するもののこれに失敗し、9月からトリオ編成のベック・ボガート & アピスとして活動をスタートします。
数回のヨーロッパでのコンサートの後、ロンドンに戻ったBBAは10月9日にライブを行いますが、それが本音源です。3人のプレイがダイレクト感いっぱいのサウンドで収録されており、聴き応えは満点。こちらも、つい先頃初めて出回った、これまで未発表だった超高音質マスター。
既にヨーロッパでショートツアーをこなしているだけあり、バンドのまとまりは十分にあり、3人の圧巻の有機的結合ぶりを堪能することができます。とにかく「何かの間違いではないか」と感じるほどに音質が優れており、ファンは一刻も早く接しなければらない、間違いなく、本年を代表するジェフ・ベック関連の音源です。「まだまだ、こんな音源があるんだなぁ」と感慨にふけってしまうほどの高音質!大推薦の一枚です!』
Change Of Phase (Uxbridge 350)
Live At Civic Center,San Jose,CA,USA 12th August 1972
Live At Oval,Kennington,London,UK 09th October 1972
Disc 1 [Jeff Beck Group]
[12th August 1972]
1. Going Down
2. Superstition
3. Tonight I'll Be Staying Here With You
- People Get Ready
4. New Ways
- Train Train
5. Definitely Maybe
6. Plynth
- Shotgun
7. Got The Feeling
8. Let Me Love You
9. Jeff's Boogie
10. Wake Up This Morning
Jeff Beck : Guitar
Bob Tench : Vocal
Max Middleton : Keyboards
Tim Bogert : Bass
Carmine Appice : Drums
Disc 2 [Beck,Bogert & Appice]
[09th October 1972]
1. Superstition
2. Livin' Alone
3. People Get Ready
4. Lady
5. Morning Dew
6. Plynth
Jeff Beck : Guitar
Tim Bogert : Bass,Vocals
Carmine Appice : Drums,Vocals
Going Down [Disc 1,Track 1]
Let Me Love You [Disc 1,Track 8]
Jeff's Boogie [Disc 1,Track 9]
Superstition [Disc 2,Track 1]
People Get Ready [Disc 2,Track 3]
Morning Dew [Disc 2,Track 5]
[参考]
[関連記事]
「Felt Forum 1973 1st Night (Gift CDR)」
「Budokan 1973 (Wardour-263)」
「Rainbow 1974 1st Show (Wardour-165)」
このリズム・セクションを入れたバンド結成を画策するもジェフ・ベックの交通事故等の関係で,バンド結成の企画は流れてしまいます.
怪我が完治したジェフ・ベック(:Jeff Beck)は,ボーカルにボブ・テンチ(:Bob Tench),キーボードにマックス・ミドルトン(:Max Middleton),ベースにクライヴ・チェイマン(:Clive Chaman),ドラムにコージー・パウエル(:Cozy Powell)を迎えて第二期ジェフ・ベック・グループを結成.
第二期ジェフ・ベック・グループは,1971年10月に 『 Rough And Ready (ラフ・アンド・レディ) 』 をリリース,翌1972年4月には 『 Jeff Beck Group (ジェフ・ベック・グループ) 』をリリースし,順調に活動を継続するものと思われたものの,再びカクタスで活動していたティム・ボガートおよびカーマイン・アピスと接触.
3人に加えてジェフ・ベック・グループのキーボード:キーボードにマックス・ミドルトン(:Max Middleton),ミュージカル映画 『 Jesus Christ Superstar (ジーザス・クライスト・スーパースター) 』の キム・ミルフォード(:Kim Milford)をボーカルに加えた 5人でリハーサルを行った後,ジェフ・ベック・グループ名義で 8月1日よりツアーを開始.
しかし,キム・ミルフォード(:Kim Milford)のステージ・パフォーマンスに不満を感じたジェフベックが,キム・ミルフォード(:Kim Milford)を解雇,第2期ジェフ・ベック・グループのメンバーだったボブ・テンチ(:Bob Tench)を呼び戻し,辛うじてツアーを継続したものの、ツアー終了後に,マックス・ミドルトン(:Max Middleton)とボブ・テンチ(:Bob Tench)が脱退し,空中分解.
最終的に1972年9月に残った 3人でのトリオ編成(ベック・ボガート&アピス:Beck, Bogert & Appice)でスタートを切る事になります.
その後,欧州ツアーや 1st アルバム 『 Beck, Bogert & Appice (ベック・ボガート&アピス) 』 のレコーディング,1973年に入って同アルバムのリリースと英国・北米ツアーを行い,1973年5月に初来日を果たしたのは,皆さんもご存知の通り.
因みに,この5月の初来日では都合 4公演(14日:日本武道館,16日:名古屋市民会館,18-19日:大阪厚生年金会館)を行い,大阪厚生年金会館の模様はオフィシャルのライブ盤 『 Beck, Bogert & Appice Live (ベック・ボガート&アピス・ライブ・イン・ジャパン) 』 として,同年10月にリリースされています.
このベック・ボガート&アピスも録音途中だった 2nd アルバムもリリースされないまま,1974年5月以降自然解散的に消滅.
本CDは,第二期ジェフベックグループ解散後から,ベック・ボガート&アピス結成に至る過渡期の 2公演を収録した 『 Change Of Phase (Uxbridge 350) 』 です.
Disc 1 には,ベック・ボガート&アピス結成直前にジェフ・ベック・グループ名義で公演を行った1972年8月12日米国カリフォルニア州はサンノゼのシビック・センター公演を,Disc 2 には,その約 2ヶ月後の10月9日ベック・ボガート&アピス名義で公演を行った英国ロンドンはケニントンのオヴァル公演をオーディエンス録音で収録したものです.
本音源は,過渡期の音源であり,ファンならば必聴の価値があります.
ジェフ・ベック・グループ名義で公演を行った1972年8月12日のシビック・センター公演は,カット・インで導入部にマックス・ミドルトンのキーボード・ソロを含んだ "Going Down" から始まりますが,音像は若干遠めで,音歪みもあり,正直コアなファン以外は厳しいのでは無いかと思います.方やベック・ボガート&アピス名義で公演を行った1972年10月9日のオヴァル公演は,約 2ヵ月前のシビック・センター公演に比べ音像も近く高音質で,ギターもかなりオンで収録されている関係から,ジェフ・ベックのファンには嬉しい限りでしょう.
メーカー情報では
『つい先日、出回ったジェフ・ベックの1972年の貴重な音源2種をカップリング!
まずディスク1には1972年8月12日のカリフォルニア州サンノゼ公演をマスター・クオリティの良好オーディエンス録音で約67分収録。
第2期ジェフ・ベック・グループが解散後、過去にジェフとのバンド結成の話があった元カクタスのティム・ボガート、カーマイン・アピスのリズム隊に、マックス・ミドルトン、「ジーザス・クライスト・スーパースター」のキム・ミルフォードがボーカルに加わり8月1日よりツアーを開始、しかし、ジェフはキム・ミルフォードのステージパフォーマンスに不満を抱き、キムを早々に解雇、ボブ・テンチを呼び戻し、残りのUSツアーを行います。
このラインアップでのステージは8月11日から14日までのカリフォルニアでの4公演のライブしか確認されておらず、内容的にもラインアップ的にも、第二期ジェフベックグループとBBMの過渡期を音で聴ける本公演テイクは非常に貴重です。
音質はややクリアーさに欠ける分離の悪いものですが、このたびマスタークオリティで出現しただけあり、音の鮮度は素晴らしく、ブート慣れしている方なら、十分に「聴ける」音源ではあります。
低音がかなりブーストしていますが、割れてはいないので、しっかりと聴けます。もこもこした低音に比べ、ジェフのギターはかなりしっかりと捉えられているのでDefinitely Maybe等は良質な音で楽しむことができます。
7トラック目に収録されたGot The Feeling手前のテープチェンジでマイクの向きが多少変わったのか、やや音が明るめになった印象を受けます。BBAの魅力爆発のJeff's Boogieも迫力満点の音で録音されています。これでジェネをくらったテイクなら、何をやっているか分からなくなるところでしょうが、そこはマスタークオリティだけあり、マニアなら十分に楽しめる音像になっています。
代わって、ディスク2はその約2ヶ月後の10月9日のロンドンはケニントンのオヴァル公演を約43分を、こちらはライン録音に迫る極上レベルの高音質オーディエンス録音で収録。
この間、ポール・ロジャースの加入を画策するもののこれに失敗し、9月からトリオ編成のベック・ボガート & アピスとして活動をスタートします。
数回のヨーロッパでのコンサートの後、ロンドンに戻ったBBAは10月9日にライブを行いますが、それが本音源です。3人のプレイがダイレクト感いっぱいのサウンドで収録されており、聴き応えは満点。こちらも、つい先頃初めて出回った、これまで未発表だった超高音質マスター。
既にヨーロッパでショートツアーをこなしているだけあり、バンドのまとまりは十分にあり、3人の圧巻の有機的結合ぶりを堪能することができます。とにかく「何かの間違いではないか」と感じるほどに音質が優れており、ファンは一刻も早く接しなければらない、間違いなく、本年を代表するジェフ・ベック関連の音源です。「まだまだ、こんな音源があるんだなぁ」と感慨にふけってしまうほどの高音質!大推薦の一枚です!』
Change Of Phase (Uxbridge 350)
Live At Civic Center,San Jose,CA,USA 12th August 1972
Live At Oval,Kennington,London,UK 09th October 1972
Disc 1 [Jeff Beck Group]
[12th August 1972]
1. Going Down
2. Superstition
3. Tonight I'll Be Staying Here With You
- People Get Ready
4. New Ways
- Train Train
5. Definitely Maybe
6. Plynth
- Shotgun
7. Got The Feeling
8. Let Me Love You
9. Jeff's Boogie
10. Wake Up This Morning
Jeff Beck : Guitar
Bob Tench : Vocal
Max Middleton : Keyboards
Tim Bogert : Bass
Carmine Appice : Drums
Disc 2 [Beck,Bogert & Appice]
[09th October 1972]
1. Superstition
2. Livin' Alone
3. People Get Ready
4. Lady
5. Morning Dew
6. Plynth
Jeff Beck : Guitar
Tim Bogert : Bass,Vocals
Carmine Appice : Drums,Vocals
Going Down [Disc 1,Track 1]
Let Me Love You [Disc 1,Track 8]
Jeff's Boogie [Disc 1,Track 9]
Superstition [Disc 2,Track 1]
People Get Ready [Disc 2,Track 3]
Morning Dew [Disc 2,Track 5]
[参考]
[関連記事]
「Felt Forum 1973 1st Night (Gift CDR)」
「Budokan 1973 (Wardour-263)」
「Rainbow 1974 1st Show (Wardour-165)」