2016年3月の来日(3月30日:名古屋公会堂,31日:大阪オリックス劇場,4月1日:日本武道館)から 早 3年.
デレク・トラックス(Derek Trucks)と スーザン・テデスキ(Susan Tedeschi)の夫婦を中心に 2010年に結成された テデスキ・トラックス・バンド(Tedeschi Trucks Band) が,2019年6月に 5度目の来日を果たし,5公演( 6月11日:大阪 あましんアルカイックホール,12日:名古屋 Zepp Nagoya,14日,15日,16日:東京 ドーム・シティ・ホール)を行い,パフォーマンスも素晴らしく絶賛され大成功に終わったのは記憶に新しいところです.
本CDは,来日公演初日に当たる 6月11日 兵庫県尼崎市は あましんアルカイックホール公演のオーディエンス録音を収録し Uxbridgeレーベルからリリースされた 『 Amagasaki 2019 (Uxbridge 1051) 』 です.
音像は若干遠目で,ホール故に少し残響音のある音ではありますが,オーディエンス・ノイズも殆ど無く楽しめます.強いて挙げればヴォーカル含めて各パートの輪郭がもう少しクッキリしていて,音像が近ければプレスになったのでしょうか.
勿論,演奏は素晴らしいですし,この音ならば初心者でも楽しめそうです.
メーカー情報では
『5度目の来日を果たした現代最強のライヴアクト、TEDESCHI TRUCKS BAND。その最速レポートとなるオリジナル録音が登場です。
そんな本作が記録されたのは「2019年6月11日:あましんアルカイックホール」公演。その傑作オーディエンス録音です。
今回は第一報ですが、これからもレポートは続くと思われますので、まずはその日程の中でショウのポジションを確かめてみましょう。
・6月11日:あましんアルカイックホール 【本作】
・6月12日:Zepp Nagoya
・6月14日:東京ドームシティホール
・6月15日:東京ドームシティホール
・6月16日:東京ドームシティホール
以上、全5公演。
今回は5度目にして2014年と並ぶ最多公演でもありました。本作の尼崎公演は、その初日にあたるコンサートです。さて、そんな第一報となる本作ですが、クオリティも絶品。録音家本人から譲られた本作だけのオリジナル・マスターなのですが、実に端正な美録音。空気感も吸い込んでおり、サウンドボードと間違えるタイプでこそないのですが、それは欠点ではなく美点。もちろん、ホール鳴りでボケボケになったら元も子もありませんが、本作は違う。逞しく極太な芯が真っ直ぐに届き、それにともなってディテールもはっきりと分かる。その上で、オーラのようにほんのりと立ち上る鳴りが厚みを演出し、ビートを力強く、メロディに得も言われぬ色気と艶を与えている。
その美しさは、観客の息吹にまで及んでいる。現場の熱狂も正確に記録されているのですが、間近な声援や奇声が一切ない。曲間になると盛大な喝采が沸き上がりつつ、それが妙に遠く、広い。しかも遠くで鳴る拍手の1打1打まで感じ取れるクリアさのために、打音に遠近感があり、うねる拍手の海の立体感も感じさせてくれる。極太の演奏と歌声をたっぷりと楽しませてくれつつ、オーディエンスだからこその美しさ、スケール感も同時に味わわせてくれる名録音なのです。
そんなサウンドで描かれるショウこそ、“最強のライヴアクト”を証明する素晴らしさ。フレキシブルにセットを変え、多種多様なカバーで楽しませてくれるバンドだけに今回も全公演が異なるセットリスト。他のバンドであれば、“絶対必須の1曲”くらいはあるものですが、5公演と通して必ず演奏された曲は1つもありませんでした。そして、初日のセットと言うと……
●REVELATOR
・Midnight In Harlem、Bound For Glory
●MADE UP MIND
・Part Of Me
●LET ME GET BY
・Don't Know What It Means、Laugh About It、I Want More
●SIGNS/HIGH & MIGHTY
・Shame、Hard Case、High & Mighty
●カバー
・The Letter(THE BOX TOPS)、Down In The Flood(ボブ・ディラン)、Somebody Pick Up My Pieces(ウィリー・ネルソン)、Get Out Of My Life, Woman(リー・ドーシー)、How Blue Can You Get?(ジョニー・ムーア)
※( )内はオリジナル・アーティスト
……と、このようになっていました。
「High & Mighty」は『SIGNS』セッションで録音されつつ、アルバムには未収録となりシングルで発売された曲。カバーは東京初日に近いセレクションで、「How Blue Can You Get?」はJOHNNY MOORE'S THREE BLAZERS……というより、B.B.キングでお馴染みのスタンダードです。
そんなセットを演じるは、握る拳が痛くなり、タメ息の漏れる熱演。急逝したコフィ・バーブリジュの代わりにゲイブ・ディクソンを迎え、ベースもブランドン・ブーンに交代した新編成ですが、そのアンサンブルはまるで共に生まれ育ったかのように強固。もちろん、デレクのスライドは色気たっぷりに泣き叫び、スーザンの歌声もディープで芳醇。初日からグルーヴと滋味をたっぷりと発散し、“最強”と言われる生演奏の凄味を見せつけてくれるのです。
2010年フジロックの初来日から9年、ここ日本でもじわじわと支持が根付いてきたTEDESCHI TRUCKS BAND。そんな彼らの最新ジャパンツアーをいち早く体験できるライヴアルバムの大傑作です。第一報にして傑作となる2枚組。どうぞ、当代きってのライヴアクトをじっくりとお楽しみください。』
Amagasaki 2019 (Uxbridge 1051)
Live At Amashin Archaic Hall,Amagasaki,JAPAN 11th June 2019
[From Original Masters]
Disc 1
1. Intro
2. Shame
3. Part Of Me
4. Don't Know What It Means
5. The Letter
6. Down In the Flood
7. Somebody Pick Up My Pieces
8. High & Mighty
9. Laugh About It
10. Hard Case
TOTAL TIME (51:40)
Disc 2
1. Get Out of My Life, Woman
2. Midnight In Harlem
3. I Want More
4. How Blue Can You Get ?
5. Bound for Glory
TOTAL TIME (67:05)
Susan Tedeschi : Guitar,Vocal
Derek Trucks : Guitar
Brandon Boone : Bass
Gabe Dixon : Keyboards
Tyler Greenwell : Drums,Percussion
JJ Johnson : Drums,Percussion
Kebbi Williams : Saxophone
Elizabeth Lea : Trombone
Ephraim Owens : Trumpet
Mike Mattison : Vocal
Mark Rivers : Vocal
Alecia Chakour : Vocal
Shame
High & Mighty
I Want More
[参考]
Poster
2019 Japan Tour Dates
June
11 Amashin Archaic Hall,Amagasaki,JAPAN
12 Zepp Nagoya,Nagoya,JAPAN
14 Tokyo Dome City Hall,Tokyo,JAPAN
15 Tokyo Dome City Hall,Tokyo,JAPAN
16 Tokyo Dome City Hall,Tokyo,JAPAN
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「Greenwich Town Party 2018 (Gift DVDR)」
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#2019-06-21
デレク・トラックス(Derek Trucks)と スーザン・テデスキ(Susan Tedeschi)の夫婦を中心に 2010年に結成された テデスキ・トラックス・バンド(Tedeschi Trucks Band) が,2019年6月に 5度目の来日を果たし,5公演( 6月11日:大阪 あましんアルカイックホール,12日:名古屋 Zepp Nagoya,14日,15日,16日:東京 ドーム・シティ・ホール)を行い,パフォーマンスも素晴らしく絶賛され大成功に終わったのは記憶に新しいところです.
本CDは,来日公演初日に当たる 6月11日 兵庫県尼崎市は あましんアルカイックホール公演のオーディエンス録音を収録し Uxbridgeレーベルからリリースされた 『 Amagasaki 2019 (Uxbridge 1051) 』 です.
音像は若干遠目で,ホール故に少し残響音のある音ではありますが,オーディエンス・ノイズも殆ど無く楽しめます.強いて挙げればヴォーカル含めて各パートの輪郭がもう少しクッキリしていて,音像が近ければプレスになったのでしょうか.
勿論,演奏は素晴らしいですし,この音ならば初心者でも楽しめそうです.
メーカー情報では
『5度目の来日を果たした現代最強のライヴアクト、TEDESCHI TRUCKS BAND。その最速レポートとなるオリジナル録音が登場です。
そんな本作が記録されたのは「2019年6月11日:あましんアルカイックホール」公演。その傑作オーディエンス録音です。
今回は第一報ですが、これからもレポートは続くと思われますので、まずはその日程の中でショウのポジションを確かめてみましょう。
・6月11日:あましんアルカイックホール 【本作】
・6月12日:Zepp Nagoya
・6月14日:東京ドームシティホール
・6月15日:東京ドームシティホール
・6月16日:東京ドームシティホール
以上、全5公演。
今回は5度目にして2014年と並ぶ最多公演でもありました。本作の尼崎公演は、その初日にあたるコンサートです。さて、そんな第一報となる本作ですが、クオリティも絶品。録音家本人から譲られた本作だけのオリジナル・マスターなのですが、実に端正な美録音。空気感も吸い込んでおり、サウンドボードと間違えるタイプでこそないのですが、それは欠点ではなく美点。もちろん、ホール鳴りでボケボケになったら元も子もありませんが、本作は違う。逞しく極太な芯が真っ直ぐに届き、それにともなってディテールもはっきりと分かる。その上で、オーラのようにほんのりと立ち上る鳴りが厚みを演出し、ビートを力強く、メロディに得も言われぬ色気と艶を与えている。
その美しさは、観客の息吹にまで及んでいる。現場の熱狂も正確に記録されているのですが、間近な声援や奇声が一切ない。曲間になると盛大な喝采が沸き上がりつつ、それが妙に遠く、広い。しかも遠くで鳴る拍手の1打1打まで感じ取れるクリアさのために、打音に遠近感があり、うねる拍手の海の立体感も感じさせてくれる。極太の演奏と歌声をたっぷりと楽しませてくれつつ、オーディエンスだからこその美しさ、スケール感も同時に味わわせてくれる名録音なのです。
そんなサウンドで描かれるショウこそ、“最強のライヴアクト”を証明する素晴らしさ。フレキシブルにセットを変え、多種多様なカバーで楽しませてくれるバンドだけに今回も全公演が異なるセットリスト。他のバンドであれば、“絶対必須の1曲”くらいはあるものですが、5公演と通して必ず演奏された曲は1つもありませんでした。そして、初日のセットと言うと……
●REVELATOR
・Midnight In Harlem、Bound For Glory
●MADE UP MIND
・Part Of Me
●LET ME GET BY
・Don't Know What It Means、Laugh About It、I Want More
●SIGNS/HIGH & MIGHTY
・Shame、Hard Case、High & Mighty
●カバー
・The Letter(THE BOX TOPS)、Down In The Flood(ボブ・ディラン)、Somebody Pick Up My Pieces(ウィリー・ネルソン)、Get Out Of My Life, Woman(リー・ドーシー)、How Blue Can You Get?(ジョニー・ムーア)
※( )内はオリジナル・アーティスト
……と、このようになっていました。
「High & Mighty」は『SIGNS』セッションで録音されつつ、アルバムには未収録となりシングルで発売された曲。カバーは東京初日に近いセレクションで、「How Blue Can You Get?」はJOHNNY MOORE'S THREE BLAZERS……というより、B.B.キングでお馴染みのスタンダードです。
そんなセットを演じるは、握る拳が痛くなり、タメ息の漏れる熱演。急逝したコフィ・バーブリジュの代わりにゲイブ・ディクソンを迎え、ベースもブランドン・ブーンに交代した新編成ですが、そのアンサンブルはまるで共に生まれ育ったかのように強固。もちろん、デレクのスライドは色気たっぷりに泣き叫び、スーザンの歌声もディープで芳醇。初日からグルーヴと滋味をたっぷりと発散し、“最強”と言われる生演奏の凄味を見せつけてくれるのです。
2010年フジロックの初来日から9年、ここ日本でもじわじわと支持が根付いてきたTEDESCHI TRUCKS BAND。そんな彼らの最新ジャパンツアーをいち早く体験できるライヴアルバムの大傑作です。第一報にして傑作となる2枚組。どうぞ、当代きってのライヴアクトをじっくりとお楽しみください。』
Amagasaki 2019 (Uxbridge 1051)
Live At Amashin Archaic Hall,Amagasaki,JAPAN 11th June 2019
[From Original Masters]
Disc 1
1. Intro
2. Shame
3. Part Of Me
4. Don't Know What It Means
5. The Letter
6. Down In the Flood
7. Somebody Pick Up My Pieces
8. High & Mighty
9. Laugh About It
10. Hard Case
TOTAL TIME (51:40)
Disc 2
1. Get Out of My Life, Woman
2. Midnight In Harlem
3. I Want More
4. How Blue Can You Get ?
5. Bound for Glory
TOTAL TIME (67:05)
Susan Tedeschi : Guitar,Vocal
Derek Trucks : Guitar
Brandon Boone : Bass
Gabe Dixon : Keyboards
Tyler Greenwell : Drums,Percussion
JJ Johnson : Drums,Percussion
Kebbi Williams : Saxophone
Elizabeth Lea : Trombone
Ephraim Owens : Trumpet
Mike Mattison : Vocal
Mark Rivers : Vocal
Alecia Chakour : Vocal
Shame
High & Mighty
I Want More
[参考]
Poster
2019 Japan Tour Dates
June
11 Amashin Archaic Hall,Amagasaki,JAPAN
12 Zepp Nagoya,Nagoya,JAPAN
14 Tokyo Dome City Hall,Tokyo,JAPAN
15 Tokyo Dome City Hall,Tokyo,JAPAN
16 Tokyo Dome City Hall,Tokyo,JAPAN
[関連記事]
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#2019-06-21