ここ何週間か,レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)の商品がリリースされた事に伴って,希望者に配布されるギフト・アイテムとして,10年近く前にリリースされ,レッド・ツェッペリン・ファンの話題をさらったアイテムが登場.

 オフィシャルのライブ・アルバムと言うか,サウンド・トラックと言うか 『 The Song Remains The Same - 永遠の詩(狂熱のライヴ) 』 が収録される約 6ヶ月前,1973年1月の英国ツアーから,1月22日サウサンプトンはサウサンプトン大学の旧食堂で行われた公演をサウンド・ボード収録した音源で 『 Southampton University 1973:Multitrack Recording (Gift CDR) 』 です.

 この公演日は,古くからオフィシャル・ライブ・アルバムのリリースに向けて収録されていたと言う記録が残っていた事もあり,状態の良いテープがお蔵入りしているであろうと、ファンの間では有名でしたが,それが 2007年に突如陽の目を見ました.

 この音源は,当時,西新宿のブート屋ほぼ全店からリリースされたのでは?と言っても過言では無いくらい,色々なレーベルからリリースされ,ブート界の話題をさらった音源です.

 ちなみに 『 How The West Was Won (伝説のライヴ)』 製作時に,プロデューサーのケヴィン・シャーリー(:Kevin Shirley)に渡されたテープが,6月25日カリフォルニア州はイングルウッドのザ・フォーラム(通称:LAフォーラム)公演,6月27日カリフォルニア州はロングビーチのロング・ビーチ・アリーナ公演,そしてこのサウスハンプトン公演だと言われています.
 って事は,その近辺から流出したと言う事なのですが,それはそれで不味いでしょ.(笑)

 そう言えば,流石にブログにはアップできないですが,過去に 『 How The West Was Won (伝説のライヴ)』 のイコライズ前の音源が流出し 『 How The West Was Redone (No Label) 』 なる,ナチュラルな音質の素晴らしいブートが出回っていましたね.(笑)

 この日の公演は,ロバートプラントの風邪が悪化したのか,余り調子良さそうではありません.よって公演の内容自体はそこまで良くないと言えますが,"Whole Lotta Love" でのサーミン・セクション前のボンゾのドラム 等,キラッと光りを放っている部分もあるのは事実.
 そしてSBD録音で聴く事はできるのと,何と言ってもアンコールで演奏される,久し振りの "How Many More Times" と,"Everybody Needs Somebody To Love","Let That Boy Boogie", "(You're So Square) Baby I Don't Care","Let's Have A Party","I Can't Quit You Baby" 等を含み,28分に及ぶ演奏を繰り広げる "Whole Lotta Love" メドレーは聴きどころでしょう.

 SBDと言っても,"Rock And Roll" の最初は,ヴォーカルがかなりオフ気味ですで,後半になるに従い,バランスが良くなります.当日は,徐々にバランス調整されたのでしょうか.
 
 メーカー情報では
 『2007年に登場し、コレクター界の話題をさらった1973年1月22日サウスハンプトン公演のサウンドボード音源の最もナチュラルで優秀とされる「Presence」ヴァージョンのピッチ調整盤が登場です。

 当時、西新宿を中心に出回った音源を比較しますと、派手なイコライズを施したものから、原音に忠実なナチュラルなサウンドで収録されたものまで、実に様々なヴァージョンが存在していました。イコライズされたヴァージョンでは、原音から中低音と高音を上げる事により、一聴すると派手な仕上がりながら奥行きが殺されいることが判ります。更にネット上では、現在、原音から全くいじってない、おそらく微調整のみの「Winston」、「Presence」(自然なサウンドを求めるならこれがベストと言われている)、更には80年代メタルのようなイコライジングで、ワイド間が無くなっている「dadgad」というヴァージョンが存在していました。ただし、これら全てのヴァージョンの言えることですが、各ディスクごとに後半を中心にどんどんピッチが高くなっていくという欠点はそのままにされていました。

 本盤は、冒頭にある通り、全ての音源の中で、最もナチュラルな音色で収録されていた(おそらくマスターそのまま)「Presence」音源のピッチを調整し収録したものです。後半を中心にどんどんピッチが高くなっていくのを各トラックごとに正しく調整(全体で約1分30秒長くなっています。Disc 1: 76:53→77:53、Disc 2: 75:32→76:58)。オリジナル・リリースから9年目、最もナチュラルな音色と完璧に補正された正確なピッチで、あの素晴らしい「Southampton University 1973」を再び楽しむことができます。

 ★本公演音源に関して(「Live File」より抜粋)
 1月22日のサウザンプトンはマルチ・チャンネルで録音されたテープが残されていて、「How The West Was Won」としてリリースされるライヴ・アルバム制作の際、ジミー・ペイジが収録を検討したとさえ伝えられている。
 従って、音質は抜群に優れており、少なくともこのツアーを捕えた音源の中ではダントツの音質を誇るものだが、例えば「Rock And Roll」でロバート・プラントのヴォーカルが最初に入る部分が良く聴こえないので、オフィシャル・リリースを念頭にミックスダウンを施したものではないのは明白であり、おそらく"RAW"な状態のものが流出したものと思われる。
 「I Can't Quit You Baby」のギターソロの途中でフェイドアウトが入り、続くブルース曲がフェイドインで繋がっている箇所だけ欠落しているが、他の収録内容は申し分のないものだ。 
 「Bron-Y-Aur Stomp」は演奏されていない模様だが、その代わりにアンコールはそれを補って余りある素晴らしい内容となっている。
 「Heartbreaker」に続き、この時期の特徴であるメロトロンを使用した「Thank You」がこのような素晴らしいサウンドボード音源で聴けることは貴重だが、何と言ってもこの公演のハイライトは「How Many More Times」以降だろう。
 この「How Many More Times」でジミー・ペイジは弓弾きを披露しておらず、その分だけ構成に大胆さが味わえる。まずテーマが終わると、この時期のロバート・プラントにしては冴え渡ったアドリヴが展開されていて、その後、あっさりと「The Hunter」に移るが、インスト・パートを挟んで今度は勿体ぶった形で再び「The Hunter」が演奏されているのだ。そして「How Many More Times」へは戻らず、「Th Hunter」に続いて「Communication Breakdown」が演奏されているのである。
 「How Many More Times」自体が非常に変わった展開だが、「How Many More Times」、「The Hunter」、「Communication Breakdown」と言う、極めて珍しい流れには久しぶりに驚いてしまった。全体的にジミー・ペイジの細部にまで気を使ったプレイも必聴だが、ジョン・ポール・ジョーンズのベースが如何にこのバンドへ音の厚みをもたらしていたのかを再認識できるものである。』

Southampton University 1973:Multitrack Recording (Gift CDR)
 
 Live At The Old Refectory,Southampton University,Southampton,UK 22nd January 1973
 STEREO SOUNDBOARD RECORDING
 * Pitch Adjusted Perfectly

 Disc 1
  1. Intro
  2. Rock And Roll
  3. Over The Hills And Far Away
  4. Black Dog
  5. Misty Mountain Hop
  6. Since I've Been Loving You
  7. Dancing Days
  8. The Song Remains The Same
  9. The Rain Song
  10. Dazed And Confused
  TOTAL TIME (77:53)

 Disc 2
  1. Stairway to Heaven
  2. Whole Lotta Love
  3. Heartbreaker
  4. Organ Solo
  5. Thank You
  6. How Many More Times
  7. Communication Breakdown
  TOTAL TIME (76:58)

 Since I've Been Loving You
 
 Stairway to Heaven
 
 How Many More Times
 
 Communication Breakdown
 

[参考]












 1972–1973 Tour Dates

 1972
 ::
 [European Warm-Up Shows]
  October
   27 The Casino,Montreux,Switzerland
   28 The Casino,Montreux,Switzerland

 [1972–1973 United Kingdom Tour]
  November
   30 Newcastle City Hall,Newcastle upon Tyne,England 

  December
   01 Newcastle City Hall,Newcastle upon Tyne,England
   03 Green's Playhouse,Glasgow,Scotland
   04 Green's Playhouse,Glasgow,Scotland
   07 Hard Rock,Manchester,England
   08 Hard Rock,Manchester,England
   11 Capitol Theater,Cardiff,Wales
   12 Capitol Theater,Cardiff,Wales
   16 Odeon,Birmingham,England
   17 Odeon,Birmingham,England
   20 Brighton Dome,Brighton,England
   22 Alexandra Palace,London,England
   23 Alexandra Palace,London,England

 1973
  January
   02 Sheffield City Hall,Sheffield,England
   03 Guild Hall,Preston,England
      [Cancelled,Concert Postponed until 30 January]
   04 St George's Hall,Bradford,England
      [Cancelled,Concert Postponed until 18 January]
   07 New Theatre Oxford,Oxford,England
   14 Liverpool Empire Theatre,Liverpool,England
   15 Trentham Gardens,Stoke-on-Trent,England
   16 King's Hall,Aberystwyth,Wales
   18 St George's Hal,Bradford,England
   21 Gaumont Theatre,Southampton,England
   22 Southampton University,Southampton,England
   25 Music Hall Aberdeen,Aberdeen,Scotland
   27 Caird Hall,Dundee,Scotland
   28 King's Theatre,Edinburgh,Scotland
   30 Guild Hall,Preston,England

[関連記事]
Offenburg 1973 (No Label)
 
The Song Remains The Same (Gift CDR)