1973年3月2日のデンマークはコペンハーゲンの K.B.ハレン公演を皮切りに,4月2日のフランスはサントゥアンのスポーツ・パレス公演まで行われた,欧州ツアーから,3月24日のドイツはオッフェンブルク公演をオーディエンス収録した 『Offenburg 1973 (No Label)』 がリリースされました.

 やはり根強いレッド・ツェッペリン人気.
 こちらの商品も告知翌日には予約完売

 「9/16 ★レッド・ツェッペリン「OFFENBURG 1973」は予約完売致しました。
 
 同じ日に告知された 『Nassau Cloliseum 1972 2nd Night (No Label)』 が,未だブログ記載時点で完売になっていないのは,後述するように,1973年春の欧州ツアーの演奏が素晴らしい故の人気の差なのでしょう.

 古くはアナログ時代に International Recordsレーベルや,同系列の Rock Solidレーベルから 『Custard Pie (RSR 3224)』,また他のレーベルからも同様のタイトルでリリースされており,CD時代に入ってからも,The Diagrams Of Led-Zeppelinレーベルの 『Sweet At Night (TDOLZ VOL.040)』 や 『Not Warm, It's Hot (TDOLZ VOL.97)』, Live Remainsレーベルから 『Cold Sweat ‎(LR-04031)』 ,Taranturaレーベルからも同タイトル 『Cold Sweat (TCD-43-1~3)』 等がリリースされていますが,音源ソースが他に無かった為,最近はリリースはされていない状況でしたが,今回,久し振りにリリースされました.

 全体を通して,音が定位置では無く(左チャンネルが不良),パンしてしまうのは昔からで,本マスターの他に音源ソースが発掘されていないからしょうが無いのでしょう.
 録音された年代を考慮すれば,相応に良いのですが,1973年は北米ツアーから,かなりの数の SBD(:Soundboard)音源,高音質オーディエンス音源が出回っていますので,音を楽しむ方には厳しいかも知れません.

 しかし,この欧州ツアーは,1ヶ月おいて,5月4日のジョージア州アトランタのアトランタ・フルトン・カウンティ・スタジアム公演を皮切りに行われる北米ツアーと比較すると,演奏が非常に素晴らしく,数多くの名演が出ています.
 メーカー情報にも記載されていますが.ジョン・ボーナムの叩く切れ切れの凄まじいドラムに,ジミー・ペイジのギターが反応し,またそれがバンド全体に派生して,バンドが一つの生き物のように,一体となった,素晴らしい演奏が繰り拡げられる欧州ツアー.
 特に,この日のオッフェンブルク公演も,3月17日のミュンヘン,3月21日のハンブルグ,3月22日のエッセン,3月16日ウィーン公演等とならび,あるいはそれ以上の素晴らしい演奏を展開しています.

 "Dazed And Confused" も 30分弱演奏されますが,中弛みしないスリリングな展開で,また "Whole Lotta Love" メドレーも "Cold Sweat" ~ "Everybody Needs Somebody" ~ "Boogie Chillun'" ~ "Baby I Don't Care" ~ "Let's Have A Party" ~ "I Can't Quit You" ~ "Lemon Song" を含んで,27分強中弛み無く演奏されます.

 メーカー情報では
 『世界中のマニアから絶大な人気を誇る1973年ヨーロッパ・ツアー。
 その人気の秘密は前年からのグルーブ指向なライブ・サウンドに目覚めたボンゾと、彼のハイパー・ドラミングと対等に渡り合う弾きまくりペイジのあまりにスリリングな駆け引きにあります。
 数年前に出版されたペイジの自伝でも、彼が「ドラッグとは切っても切れない関係だった」という状態に陥る前、さらにはビッグ・グループへと変化する直前、真の意味で演奏に集中することが出来たペイジが卓越したギター・プレイの技巧を感じさせるのはこのツアーが頂点でした。
 そんな73年ヨーロッパ・ツアーは開始早々から名演の連続。そもそも73年初頭のイギリス・ツアーの時点からボンゾとペイジによる卓越したプレイや駆け引きの兆候は見られていたのですが、それも頂点を迎えたのがこのツアーなのです。
 ウィーン、ミュンヘン、ベルリン、そしてハンブルクなど、このツアーでボンゾとペイジが生み出した驚愕のプレイはどれも世界中のマニアに愛されています。

 こうした名演が当たり前だったという奇跡のツアー、その終盤でも名演かつ名音源とされるのが 3月24日のオッフェンバッハ公演でしょう。オープニングの「Rock And Roll」からボンゾのハードなドラミングが炸裂。「Misty Mountain Hop」でジョンジーが弾くイントロからドスンドスンと地鳴りのようなボンゾのプレイが響き渡るのがこのツアーの典型的な場面でした。
 そこから「Since I've Been Loving You」へと引き継がれるパターンは72年の日本公演から73年MSG最終日まで定型のライブ・パターンとして知られていますが、この日も前曲のリフが終わった瞬間からペイジの怒涛の弾きまくりがこれまた炸裂。
 この後のアメリカでもペイジは派手に弾いていますが、ハード・スケジュールが災いしてプレイの粗さも散見されるとその時ちがい、ここでの彼は音数の多い弾きまくりでもプレイが滑らか。これがまた73年ヨーロッパ・ツアーでしか味わえない魅力なのです。
 75年以降はプレイの粗が目立ち始めるペイジ(反対に大会場を意識したステージ・アクションがエスカレート)ですが、ステージでのアクションに目覚めていない分、プレイに打ち込んでいるからこそ、ここまで流麗に弾きこなして見せたのでしょう。

 演奏面において、73年ヨーロッパ・ツアーにおいて絶大な人気を誇るのが「Dazed And Confused」。ボンゾとペイジの技巧や駆け引きが最大限に発揮される長尺ソングとして、ここでも別格の名演が披露されました。いつもの 「San Francisco」 セクションに入る前からボンゾのパワー・ドラムが炸裂。それを待っていましたとばかりに、ペイジも彼のドラムに絡むプレイを見せます。それにハンブルクなどでも見られたジミヘンの 「Machine Gun」 的パターンがここではさらにエスカレートし、それでいてボンゾが一人で暴走するのではなく、彼とペイジが息の合った駆け引きを見せるのだから驚きです。最初にも触れましたが、驚愕プレイの数々はこのツアーにおいてもはや常識の光景。それだけでなく、ボンゾとペイジの見事な掛け合いが、ただでさえ水準の高いこのツアーの「Dazed And~」の中でも飛び抜けた名演へと昇格させたのです。

 そして音質面でもこの日は別格の人気を誇ります。アナログ「CUSTARD PIE」で初お目見えしてからというもの、独特の広がりとウォーミーな臨場感が魅力のステレオ・オーディエンス録音の聴き心地が抜群だからです。
 そうした演奏だけでなく、音質面での魅力も相まって、このオッフェンバッハ音源は多くのアイテムが生み出されてきました。
 しかしこのステレオ録音は当初から音像が揺れてしまう不安定さやいくつかのカットを抱えており、近年はその個所を補ってくれる別音源の登場によって、それらをアジャストしたバージョンもリリースされてきました。しかし今回は先の「Dazed And Confused」で顕著な音像の不安定さを解消すべく編集されたファン・バージョンを元にCD化しています。
 元々の編集状態が優れており、しかもピッチが正確ということから、当店としては超高域のヒスノイズを軽減し、ヘッドフォンで聴いてこそ魅力を発揮するこのステレオ録音を聴き疲れしない状態へと控えめなイコライズをしたに過ぎません。73年ヨーロッパ・ツアーにおける、何しろ最強の名演かつ名音源の一つが新たにブラッシュアップされて登場します。
 マニアの方はもちろんですが、特にここ最近のオフィシャル・リマスターでZEPの魅力に触れられた方、是非この名演を聴いてみてください。この日の「Stairway To Heaven」のペイジがまた凄いのなんの、これが73年ヨーロッパだ!』

Offenburg 1973 (No Label)
 
 Live At Ortenauhalle,Offenburg,GERMANY 24th March 1973

 Disc 1
  1. Intro.
  2. Rock And Roll
  3. Over The Hills And Far Away
  4. Black Dog
  5. Misty Mountain Hop
  6. Since I've Been Loving You
  7. Bron-Y-Aur Stomp
  8. The Song Remains The Same
  9. The Rain Song
  TOTAL TIME (51:24)

 Disc 2
  1. Dazed And Confused
  2. Stairway To Heaven
  3. Whole Lotta Love
  4. Heartbreaker
  TOTAL TIME (75:36)

 Since I've Been Loving You
 
 Stairway To Heaven
 
 Whole Lotta Love
 


 本商品の初回ナンバー入りステッカー付きに限って,1972年12月12日のイギリスはカーディフ公演2日目のライヴ終盤を高音質オーディエンスで約38分収録したボーナス・ディスク 『Cardiff 1972 (Special Bonus CDR)』 は付属しています.
 
 アンコールで演奏される "Immigrant Song","Heartbreaker","Thank You" は,それぞれが聴きどころですが,音質的にはかなり厳しいものがあります.
 そして,この時期,つまりハイ・トーン・ヴォイスが出なくなってなってきており,流石に "Immigrant Song" の導入部のスクリーミング・ヴォイスと言うか,雄叫びが辛そうで,悲しいです.

 メーカー情報
 『今回、新たにCD化された「OFFENBURG 1973」は1973年3月のヨーロッパ・ツアーからの音源でしたが、本盤は1972年11月末から1月末まで、ちょうど2カ月をかけて行われた全英ツアーから、12月12日、カーディフ2日目のライヴをモノラル・オーディエンス録音にて収録したものです。
 本音源は、ただ一度だけ既発「Detroit Rock City」にライブ終盤のみをボーナストラック的な扱いで収録されていただけであり、意外な事にそれ以来、殆どと言って良い程、音盤化されていませんでした。
 本盤も、2009年にただ一度だけギフト・タイトルとしてリリースされだだけですので、未聴・未所有のファンも多いと思われます。音質的には20年近く前の既発「Detroit Rock City」に比べ一聴するとヒスノイズが多く感じられますが、クリアーさは今回のタイトルの方が明らかに勝っており、アナログ録音特有のナチュラルで太く、会場のリアルな空気感を味わえる鮮度良好の素晴らしい音質になっています。
 これを聴けば、既発タイトルの方がヒスは少ないとは言え、平坦でイコライズ感のある音処理が施されており、今回のタイトル方が当時録音されたテープのマスターにより近いであろう事が確信できます。
 収録内容面では、既発同様ライブ終盤のみの不完全収録ではありますが、長く収録 (Let's Have A Party カット・イン、Whole Lotta Love 演奏後のアンコールを求める観客の手拍子部分を2分以上長く収録、Immigrant Song ~ Heartbreaker こちらもカットがあるものの50秒程長く収録etc...)されている部分が随所にあり、当日のライブをよりリアルに体感できる贅沢なものになっています。
 ツアー8日目カーディフ公演を理想的な音質でパッケージした、ファン必携のレア・アイテム。是非、この機会にお楽しみ下さい。』

Cardiff 1972 (Special Bonus CDR)
 
 Live At Capitol, Cardiff, Glamorgan, UK 12th December 1972

  1. Whole Lotta Love
     incl. Let's Have A Party
         / Heartbreak Hotel
         / I Can't Quit You Baby
         / Going Down Slow
  2. Immigrant Song
  3. Heartbreaker
  4. Mellotron Solo
  5. Thank You

 Immigrant Song
 
 Thank You
 

[参考]
Custard Pie (RSR 3224)


Sweet At Night (TDOLZ VOL.040)

Not Warm, It's Hot (TDOLZ VOL.97)

Custard Pie (Cobla Standard Series 001)

Cold Sweat ‎(LR-04031)

Cold Sweat (TCD-43-1~3)


1973 European Tour
 March
  02 K.B. Hallen, Copenhagen, DENMARK
  04 Scandinavium, Gothenburg, SWEDEN
  06 Kungliga tennishallen, Stockholm, SWEDEN
  07 Kungliga tennishallen, Stockholm, SWEDEN
  10 Un-Known, Oslo, NORWAY
  11 Un-Known, Rotterdam, NETHERLANDS
  12 Un-Known, Brussels, BELGIUM
  13 Festhalle Frankfurt, Frankfurt, GERMANY
  14 Wiener Messehalle, Nuremberg, GERMANY
  16 Wiener Stadthalle, Vienna, AUSTRIA
  17 Olympiahalle,Munich, GERMANY
  19 Deutschlandhalle, Berlin, GERMANY
  21 Musikhalle, Hamburg, GERMANY
  22 Grugahalle, Essen, GERMANY
  23 Un-Known, Cologne, GERMANY
  24 Ortenauhalle, Offenburg, GERMANY
  26 Palais des Sports, Lyon, FRANCE
  27 Parc des Expositions, Nancy, FRANCE
  29 (Cancelled:Marseille, FRANCE)
  31 (Cancelled:Lille, FRANCE)

 April
  01 Palais des Sports, Saint-Ouen, FRANCE
  02 Palais des Sports, Saint-Ouen, FRANCE