ふさぎの虫? | 神経質逍遥(神経質礼賛ブログ)

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今日6月4日は、「虫の日」なのだそうですね。なんでも漫画家の手塚治虫氏が設立した「日本昆虫クラブ」によって制定されたのだとか。

勿論こちらは、生きた昆虫が対象なんでしょう。

しかし、「虫」はこれだけではありません。

 

              画像 kinenbi.rdy.jp 虫の日

 

例えば「弱虫」とか「泣き虫」とか、「癇の虫」と言う言葉があります。もちろん、身体の中にいる「回虫」などの事ではありません。

昔の人は、感情とか、性格傾向と言うものは、何か体の中に「虫」のようなものがいて、それが活動しているためと、考えていたようです。そういえばご機嫌斜めの時は、「虫の居所が悪い」なんて言いますよね。

まだ心理学や精神分析も無かった頃、昔の人の感性には目を見張るものがありますよね。

 

さて、作家ゴーリキーの訳書に「ふさぎの虫」と言うのがあります。

人間の体内には一匹の虫がいる。この「虫」は、普段はおとなしくしていますが、何かの時に、ちくっと内臓を刺すのだそうです。するとたちまちその人の心は「暗い悲しみ」に包まれる。と言うことです。

皆さんも、こんな経験ないですか? 朗らかで楽しい時間を過ごしているはずなのに、ふと、暗い気持ちに襲われる。それはもしかしたら「ふさぎの虫」の仕業かもしれません。

 

            画像 youtube.com ふさぎの虫

 

だからと言って「ふさぎの虫」を追い出そうとするのは、違うと思うんですね。むしろ積極的に仲良くするべきだと思います。

私たちは楽しい思いをしたり、苦しい思いをしたりしながら、生き方を学んでいくことが非常に重要だと考えられるからです。

私たちの人生はむしろ苦しみ悲しみの方が多いでしょう。それらのマイナス感情に打ちのめされないためにも、「ふさぎの虫」が対処法をレッスンしてくれているかもしれないんです。

 

私たちがマイナスの感情に出会ってしまったら、じたばたせずに、そのまま受け入れることが最も賢い対処法でしょう。なのに心穏やかで居られないのは、マイナス感情に襲われるのは自分が悪い、自分のせいなんだと考えるところからきていると思うんです。

もしこれが「ふさぎの虫」の仕業だとすれば、「ああ、自分のせいじゃないんだ。ならば仕方がないな、おとなしくしてくれるまで待とう」と言う発想になるのではないでしょうか。

何もかも自分のせいにしない。このような考え方を心理学では「外在化」と言いますよね。

 

参考・・・「あなたの人生を誰かと比べなくて良い」、「幸せはその人の心が決める」