この世の中で、最も許しがたい人って誰ですか?
それはほかならぬ『自分自身』です。
意識しているかどうかはともかく、自分を責めている人が少なくありません。けれどそんな自分を受け入れ、認め、許してあげられたらどうなるでしょうか。
画像 ac-happyskill.com 自分を許す
それは「愛」によってでしかできないでしょう。
この世で最も許しがたい存在を受け入れ、認め、許し、そして愛してあげるわけですから、「嫌な奴だけど、許してあげる」と言うレベルではありません。
「嫌な奴」を「かわいいね」、「人間らしいね」と言ってあげるんです。
いかがでしょうか。
人はダメな奴を許した分だけ、確実に優しくなれます。だからダメな奴を許せる人が増えるほど、この世は優しくなれるのです。
パーフェクトなものを愛することは、誰にでもできます。しかし不完全でダメな相手を許すことはなかなかできません。それを可能にするのが「愛」の力です。
『許す』の語源は「緩む」から来ているそうです。ゆとりが生まれてくるほど、許せるようになるのでしょうか。
以前私は極度のあがり症でした。スピーチと聞くと逃げ回っていた私は、「そんなことじゃいつまでたってもうまくなれないよ」と言われました。そんなある日、ある自助グループの講演を聞きに行きました。
偉い先生の講義の後、当事者の体験発表がありました。
一人の夫人が登壇しました。しかし・・・
何も聞こえてきません。「マイクの故障かな?」と思いました。
よく見るとそのご夫人は、震えているようにも見えました。
画像 izumi-clinic.net あがり緊張
何分かの沈黙の後、その後夫人は「あがってしまって何も話せません。これで終わります」と言って、そそくさと立ち去ってしまいました。聴衆は一瞬唖然としました。
しかしそのあとは絶賛の嵐でした。
「彼女は本番で最もみっともない姿をさらしてくれました。その行為は私たちのようなあがり症の人間に対し、激励してくれたように感じたのです。なんだか私たちもできるような気がしてきました。」
もちろん私もです。流ちょうに話す事ばかりがスピーチではありません。つっかえながら、しどろもどろになりながら、時に恥ずかしい姿をさらしながらでも、とにかくありのままの姿を皆さんに見てもらえばよい」
そう思ったら、すごく気が楽になりました。
飾らないありのままの人間こそ、「人間らしくて、かわいい」と思いませんか?
参考・・・「今日誰のために生きる」、「あがり緊張を克服する方法」