書店の「心理学」とか「自己啓発」とか、時に「スピリチュアル」などの棚を見ますと、「どう生きるか」と言うたぐいの本が所狭しと並んでいます。それだけ生き方を模索している人が多いんでしょう。
でも、不思議だと思いませんか?
「どう生きるか」の本はたくさんあるのに、「なぜ生きるのか」とか、「何のために生きるのか」と言う本は見当たらないんです。
つまり、自分で考えるしかないんですよね。
画像 kokuchipro.com 人はなぜ生きるのか
「ああしたい」、「こうしたい」、「こうなりたい」と言う議論に不足しているのは、「なぜそうしたいのか」、「何のためにこうなりたいのか」と言う「目的」の話なんですね。
もちろん、何がしたいのかをしっかり自覚することは大切なんですが、何故そうしたいのかを明確にしておかないと、結局ぶれてしまうんです。
例えば、「友達をたくさん作りたい」、「今の職場になじみたい」と言った希望を持っているとします。問題はその先なんです。
何故、友達をたくさん欲しいのか?
何のために、職場になじみたいのか?
と言うことなんです。友達作ってどうしたいのか? 職場になじんでどうしたいのか? それが分かっていないと、何をしても中途半端になってしまうような気がするのです。
画像 businesscommunicationlife.com 人と仲良くなる方法
森田先生は、このように述べています。
不眠を治したいと言う時、単に惰眠をむさぼりたいなら、酒でも飲んで酔生夢死すればよい。不眠を恐れるのは、仕事を立派に成し遂げたいと言う欲望があるからである。
対人恐怖、赤面恐怖を治したい、なぜ治したいのか? もし立身出世したくなければ、骨を折って症状を治す必要はない。何の目的があって、どのように治したいのかを、正確に設計しておくことが大切である。
しかし・・・です。
もしあなたが、「こうしたい」、「ああしたい」が無くても心配することはありません。 何にもしたくないって本気で思っているのなら、今のままでもいいんじゃないかと思います。重要なのは、世間体や体裁に流されない自分らしい生き方、自分に正直な生き方をすることです。
よっばさんざ目標について書いてきましたが、目標を掲げて頑張れる人は頑張ってほしいし、無い人は無くてもいいとも思います。
ただし、その結果人から嫌われたり、蔑まれたりするかもしれませんが、その結果を甘んじて受ける覚悟をすればよいことなのです。
参考・・・「現代に生きる森田正馬の言葉」、「悩むあなたのままでいい」