『自利利他』の心・・② | 神経質逍遥(神経質礼賛ブログ)

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何のとりえもない平凡で臆病者の神経質者が語る森田的生き方ブログです。

二宮尊徳が説いた有名な話があります。

たらいの水をこちらに引き寄せようとすると、水は周りをまわって向こう側に行ってしまいます。しかし水を相手側に与えようとすると、水はまわりまわって自分の方に流れてきます。

幸せを独り占めしようとすると逃げられます。相手のために尽くそうとすれば、幸せは勝手にやってくるものです。

 

          画像 note 中尾友和 たらいの水に学ぶ

 

シーソーの真ん中にボールがあります。このボールを自分の方に寄せるにはどうしたらよいでしょう。簡単ですね。こちらを低くすれば、ボールはころころとこちらに転がってきます。

逆にこちらを上げてしまうと、ボールは向こう側に遠ざかってしまいます。

ここでボールとは、「相手の心」です。

 

相手を上げて、自分を下げるとは、どういうことでしょう。たとえば、

「あなたは頑張っている」。だけど『自分は怠けている』と言うことです。

「あなたは苦労している」。だけど『自分は楽をしている』と言うことです。これは「自己卑下」ではありません。「謙虚さ」なんです。

このように考えていると、相手の心はこちらに近づいてくるのです。

 

           画像 日都産業株式会社 シーソー

 

逆に、自分を上げて、相手を下げるとどうなるでしょう。

『自分はこんなに頑張っている』のに、「あなたは怠けてばかり」

『自分ばかり苦労している』のに、「あなたは楽ばかりしている」

と言うことになります。こんな風に思っていると、相手の心はおのずと離れて行ってしまいます。

 

「頑張っているのはあなた」

「楽しているのは自分」

「そう思いましょう」と言う話ではありません。大体の場合、これが事実なんです。それくらい私たちは不遜な生き物なんですね。特に神経質者は?

「おれが」、「おれが」と言う「我」を捨てて、「おかげ」、「おかげ」で暮らしましょう・・と言う言葉もありますよね。

 

 

参考・・・『人はなぜ対人関係に悩むのか」、「とどろきクラブメルマガ」