始めに問題です。
次にあげるもののうち、私達のストレス源となってしまうものは、どれでしょうか?
入学、就職、残業、いやな上司、理解の良い上司、暑さ、寒さ、昇進、解雇、左遷、病気、家族の病気、結婚、離婚、子供が生まれる、家族との死別、空腹、満腹、飲み会、スポーツ、花粉、香水の良い香り、宝くじに当たる、引越し、デート、旅行、ギャンブル、アルコール・・・
すでに勉強されている方は、お分かりだと思いますが、正解は『全部』です。上記のすべてが『ストレス源』となってしまうです。
信じられないかもしれませんね。苦しい出来事や悲しい出来事がストレスになるのはわかります。けれど結婚や入学、さらには『理解の良い上司』がストレスとは、どういうわけでしょう。
『結婚』は、女性にとって最高の幸せなどと言われます。最近は結婚難ですから、男性にとってもそうなのかもしれません。
けれど今までまったくの他人同士が、交際期間は有るとはいえ、いきなり同居と言う環境の変化は、例え最愛の人であっても、かなりのストレスになるような気がします。
入学や昇進も同様です。入学は、新しい友達との出会いであり、心ときめくイベントであるはずなのですが、一方今までの友達から離れてしまう、まったく右も左もわからない環境に飛び込むのですから、ときめきより不安が優先してしまうのもうなづけましょう。
昇進も然りです。サラリーマンにとって昇進は、会社に認められた証であり、福利厚生面でもよりグレードアップします。今までの努力が認められた喜びが有る反面、この役職が自分に務まるのだろうか、部下はついてきてくれるのだろうか。と言う不安が強くなってまいります。
こう考えてきますと、結婚も入学も昇進も、『新しい環境に飛び込むに当たり、自分の今の実力でちゃんと役目を果たせるだろうか、みんなに着いていけるだろうか、迷惑にならないだろうか』と言う不安に裏打ちされていることがわかります。このような不安を『適応不安』と言いましたね。
ストレスと聞くと、マイナスのイメージが強いせいか、マイナスの出来事で起こりやすいと言う、『思い込み』が有るようですが、ここまで紹介したように、客観的に見て喜ばしいものであっても、本人にとってはストレスになるものも有るんだ。と言うことをしっかり覚えておいていただきたいと思うんです。
それでは次回は、ストレス反応について、見ていきましょう。
え? 理解の有る上司が何でストレスになるのか説明しろ? ですって?
なんだ。忘れていなかったのですね(笑)
よく後輩などに、
『わからないことがあったら、何でも訊いてくれよ』などと言う上司や先輩。あなたの周りにも居ますよね。
部下や後輩が有る程度職務を把握していれば、このアプローチで問題ないと思いますが、部下や後輩が入ったばかりで右も左もわからなかったら、どうでしょう。
おそらく『すべてがわからないこと』であり、『何がわからないのかもわからない』状態であることでしょう。そんな状況で『わからないことがあったら・・』などと言われても、部下にとってはストレスになるだけなんです。『理解有る上司』と言う言葉にとらわれて、部下への配慮を欠いてしまったんですね。
参考・・・『タイプ別ストレス解消法』