『いろいろな幽霊』と『ある晴れたXデイに』 | marginalia

東京創元社さまより、ケヴィン・ブロックマイヤー/市田泉訳『いろいろな幽霊』、マリー・ルイーゼ・カシュニッツ/酒寄進一訳『ある晴れたXデイに』を献本いただきました。

 

 

 

どちらも魅力的な短編集です『いろいろな幽霊』はタイトルの通り、幽霊やそれに類する存在が出てくる掌編を100、11のセクションに別れて収録されています。各編は2ページほどで終わるのでとても軽い気持ちで読んで気持ち良くなれますが、その軽ったさの中からじんわりと深淵が覗く独特の面白さがあります。

カシュニッツの方は「異色短編」という言葉を思い出す作品集で、戦後ドイツの不穏な空気を感じられるこれもまた何度もいろんな風に深堀して読める、読み返せる作品が15編入っています。