進撃の巨人 エレン台詞集 2

 

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エレン台詞

 

 

 

 

第26話 好都合な道を


『は…!?はい!?』
『え…!?』
『だから――』
『ちょっと!!黙ってて下さいよ!!』
『ハ…ハンジさん!?ちょっと待って――』
(そうだ!さっさとこの手を抜いちまえば… こんなもん!)
『んんんんんん!!』
『ふん』
『うっ!』
『兵長…』
『あまり… 良くありません』

『オレが… ここにいることで生かしてもらってることはわかってるつもりです
オレ自身が人類の天敵たりえる存在であることも…
ただ… 実際に敵意を向けられるまで… 気付きませんでした
あそこまで自分は信用されてなかったとは…』
『は…はい!』
『…え?あ…!確かそれを拾うおうとして…巨人化はその直後でした』

『ティースプーンですか?』
『…え?』
『あ…!確かそれを拾おうとして…』
『確かに今回の巨人化は砲弾を防いだ時の状況と似てます
…けど!『スプーンを拾う』ために巨人になるなんて…
…何なんだ これは…』
『…… ハイ』
『ちょっと… 何やってんですか!?』
『え?』

「うう…!!」
「進みます!!」
「……! うあ… ごめんなさい……」

(不可能だ 逃げ切るなんて… このまま背中を向けて走っていれば全員ペチャンコになる…!
…… でも…!
死にそうだけど… 仲間を見殺しにしても…… みんな前に進むことを選んだ
リヴァイ兵長は前を見続けている 先輩達も…… 兵長を信じてすべてを託してる
オレは…… なぜこっちを選んだ…!助けられたかもしれない命を…見殺しにしてまで!オレは…… オレは…
そうだ… オレは… 欲しかった
新しい信頼を
あいつらといる時のような心の拠り所を… もう たくさんなんだ 化け物扱いは……
仲間外れは もう…… だから… 仲間を信じることは正しいことだって… そう思いたかっただけなんだ…そっちの方が …都合がいいから)
「え!?」
「まさか… あの巨人を生け捕りに…!?」
「はい!!」

 

 

第27話 エルヴィン・スミス


「相手が知性のある巨人だと知っていれば死なずに済んだ兵もいたんじゃ…
オレ達のような新兵ならともかく 長く調査兵団をやってる先輩達にも知らされないなんて……」
「い…いや…でも そーいうことになっちゃいますよ!?」

ペトラ リヴァイ


「…5年前 本当に諜報員が…」
「オレもです あの質問は… そうか」
(これが成功すればすごいことになる でも…そのためだとしても 人が死にすぎた)

 

 

第28話 選択と結果


「本当に… 奴の正体が…?」
「え…?オレは特に何も…」
「う…」
「もう… わかりましたって」
「えぇ!?」
(うわ!本当なんだ!)
「すげぇ!!空中で撒き散らしたってことですか!?」
「ん!? !? グンタさん!?
えっ!?ちょっと…!どうし――」
「……!グンタさんが…」
「女型が?…そんな!!どうして!?捕まったんじゃなかったのかよ!?」

「…く! くそ… よくも!今度こそやります!!オレが奴を!!」
「オレも戦います!…!」
「我が班の勝利を信じてます!!ご武運を!!」

「強えっ…!!あの女型が一方的に… それも声掛けなしでいきなりあんな連係が取れるなんて…
きっと…仲間同士で信じ合ってるから可能なんだ… ああやって困難を乗り越えてきた…
だからグンタさんを失った直後でもあんなに強い…
進もう… 振り返らずに皆を信じて進めばきっと… それが正解なんだ
オレにもやっとわかった…)

「こいつを 殺す」
オレが… 選択を間違えたから…
オレが仲間を信じたいと思ったから皆 死んだ…
オレが最初から自分を信じて戦っていれば…
最初からこいつをぶっ殺しておけば!!)

 

 

第29話 鉄槌


(あの時… 皆と一緒に戦っていれば…
イヤ… もっと前に… あの時に戦っていれば… リヴァイ兵長もいたんだ… 絶対に勝てた 捕獲だってできたかもしれない…)
(オレが… オレが選んだ
オレがした選択で皆 死んだ
オレのせいで… 皆が……
…だけど やっぱり… お前が悪い)
「オアェ!!ガアッ!!オアエア ガアッ オグアァ!!ガァ オ オオグェ ガアアア」
(引きちぎってやる
この手が治ったらバラバラに… グチャグチャに コマかく シテ…かラ クッテヤる)


「……ア」

 

 

第30話 敗者達


「…? は…?」
「ミカサ!?女型は!?」
「何…で?みんな… 一体…… 作戦は…?」
「これは?またお前に助けてもらったのか?」
「は…?」
『英雄の凱旋だ!行くぞミカサ』

 

第31話 微笑み


「案外…楽に抜けられたな」
「ずっと馬車の中だったけど 全然確認とかされなかった…」
「さすが憲兵団様だ 日頃の仕事具合が窺える
あとは影武者のジャンがバレなきゃいいが… ありゃあそう長くはもたねぇよ…
アイツとオレ全然似てねぇから…」
「オレはあんな馬面じゃねぇよ…」

「本当か?すげぇな…」
「何だお前… まさか暗くて狭い所が怖いとか言うなよ?」
「…大男を空中で一回転させるような乙女はか弱くねぇよ バカ言ってねぇで急ぐぞ!」
「な… 何言ってんだてめぇは!?さっさとこっちに来いよ!!ふざけてんじゃねぇ!!」

「オイ…!アニ…お前が間の悪いバカで クソつまんない冗談で適当に話を合わせてる可能性が…まだ… あるから……
とにかく!!こっちに来い!!
この地下に入るだけで証明できることがあるんだ!!こっちに来て証明しろ!!」
「だから…!!つまんねぇって言ってるだろうが!!」

 

 

第32話 慈悲


「あぁ!」

「助けないと!」

「オレが… 何とかする!!あの時…大砲を防いだみてぇに… 
こっちに来い!」
「行くぞ!!」
「またかよ…… そんな… こんな時に!?クソぉぉいッてぇええ」
「やってる…!けど… 何でだ!」
「う… うるせぇな オレは… やってるだろ!!」

『ハハハ…』
『兵長… 今日は… よく喋りますね』
『…すいません オレが… あの時… 選択を間違えなければこんなことに… 兵長にもケガまで…』

『いえ… アルミン?ミカサも…』

(すげぇ… 正直…もうだめかと思ったが これさえ成功させれば一発で状況が好転する そもそも女型が誰なのか特定できているんなら成功は堅くないか?)
『やったな』
『?』
『え…』
『アニが…?女型の巨人?何で…そう思うんだよ… アルミン』
『は…?どうして… マルコ…が出てくる?』
『…は?』
『は!?何言ってんだそんな根拠で――』
『証拠が無い…?何だそれ… 何でやるんだ?どうするんだよ… アニじゃなかったら』
『… アニを… 疑うなんてどうかしてる…』

「は!?」
「は?待てよアルミン!それじゃあ お前らどっちか死んじまうだろうが!」
「!! ミカサ!!」
「な… 何でお前らは… 戦えるんだよ」


「だよな」

 

 

第33話 壁


(アニ… お前は…いつも周りがバカに見えて仕方がないって顔してたな……
いつも… つまんなそうにしてた
そんなお前が生き生きしてる時がある その格闘術を披露する時だ…
父親に強いられた下らない遊び事だとか言ってたけど オレにはお前がそう思っているようには見えなかった…
お前は… 嘘をつくのがヘタな奴だと… オレはそう思っていた…
なぁ…アニ お前…… 何のために戦ってんだ
どんな大義があって 人を殺せた)

 

 

第34話 戦士は踊る


「…アルミン
アニは… どう… なった…?」

 

 

第37話 南西へ


「はぁ!?なんだそりゃ!!うっ!?」

「イヤイヤイヤイヤ… それは… おかしいでしょ 何か知ってることがあったら話して下さいよ…
人類の全滅を防ぐ以上に重要なことなんて無いでしょう」
「オレで… 穴を塞ぐ…!?」
「あ…」
「はい!オレが必ず穴を塞ぎます!必ず…」
(アニが使ったあれを… オレには絶対できないってことはないはずだ… あいつにもできたんだから…)
「もう… わけのわからん状況にはうんざりなんだよ… まず…今からウォール・ローゼを塞ぐ…
ウォール・マリアを塞いだら… 地下室だ
そこにすべてがあると言っていた親父の言葉が本当なら 親父の消息の手掛かりも… そこにすべての答えがあるはずだ… そうすりゃわかるだろう… この怒りの矛先をどこに向ければいいかが…」

「あ あいつが?」
「行きましょう!とにかく現場に急がないと!」
「あの一番小さい子ですよ!」

 

 
第41話 ヒストリア


「死ね!!」
「やった!!討伐数1!!」
「うお!」
「は…はい… すいません… いてて…」
「…お前ら!」

 

 

第42話 戦士


「普通なら…か」

「ライナー 掴まれ」

「大丈夫かライナー?」
「お前ほど強くても… そうなっちまうんだな…」
「あぁ…お前ら二人の故郷も遠退いちまうばかりだからな… 何とかここで踏み止まらねぇと…」
「は?何言ってんだお前ら」

「…え?」
「ちゃんと見たのか!?まだ酒が残ってんじゃねぇのか!?」
「何なんだよ…一体…」

「…? 何だよ」
「は…?何言ってんだお前…」

「は!?イヤ待て!全然わかんねぇぞ!」
「今から!?どこに行くんだよ??」
「え?」
「う~ん どうだろうな…」
「う~ん」
(まいったな…… 昨日からとっくに頭が限界なんだが…)

『は…?』
『オレも…二人がアニと喋ってるのはあまり見たことがないような… まぁ…アニは元々喋らなかったけど…』
『イヤ…でも…同期としては… その疑いは低いと思います
無口なベルトルトは置いといても… ライナーはオレ達の兄貴みたいな奴で… 人を騙せるほど器用じゃありませんし…』
『どうした?』
『何だ… そりゃ…?』
『は…?何だそりゃ… 何でそんな話になるんだお前』

「お前さぁ… 疲れてんだよ
なぁ?ベルトルト
こうなってもおかしくねぇくらい大変だったんだろ?」
「大体なぁ~お前が人類を殺しまくった『鎧の巨人』なら 何でそんな相談をオレにしなくちゃなんねぇんだ
そんなこと言われてオレが『はい行きます』って頷くわけがねぇだろ」
「とにかく街に行くぞ」

「ライナー… ベルトルト…
このッ… 裏切りもんがあぁああ」

 

 

第43話 鎧の巨人


(クソが… あのクソ野郎… 兵士だ責任だの吠えてた奴が…
対人格闘の訓練… あれ…手加減してやってたのかよ…
てめぇ相当強ぇだろ… 体が動かねぇよ…
お前は本当に優秀な奴だった
どんな時でも冷静に大局を見て… 自分より仲間のことを一番に考える奴で…
オレもお前みたいに強くなれたらいいな…とか
思ってたっけ……)
(なぁライナー
今お前がどんな顔してんのか知らねぇが
お前ら本当にクソ野郎だよ
多分…人類史上こんなに悪いことした奴はいねぇよ
消さなきゃ……
てめぇはこの世にいちゃいけねぇ奴だ
一体何考えてたんだ?
本当に気持ち悪いよ

本当に気持ち悪いよ ライナー
お前の正義感に溢れたあの面構えを思い出すだけで…
吐き気がしてくんだよ
このでけぇ害虫が
オレが今から駆除してやる)
「アアァアアアアア」

 

 

第44話 打・投・極


『いっ… ってぇな……
アニ… もう少しなぁ
手心ってもんが人にはあるだろ…』
『は?』
『…お前の冗談は面白くねぇな 力で敵わなきゃ何でオレは倒れててお前は立ってんだ』
『わかった 少し休憩しよう』
『うお!?』
『ぐッ…』
『…アニ 降参だ…… 降参する…』
『わ…わかった! 覚えるから放せって!』
『な 何でライナーが降ってくるんだよ…』
『ま… まじかよ… ついに…』
『え? オレは… どっちだ…?』

(あれ…? あれは… 結局どうなったんだっけ…
いや…何で今あの時を思い出す…
まさか…これが走馬灯ってやつか?
まぁ…… どうでもいいや
何にせよ…
最低の気分だ)
(お前らが一体何のためにこんなことやってんのか知らねぇけど
よく考えりゃお前ら色々とお粗末な点が目立つようだ
その一つはこれだ
オレに戦い方を教えてしまったこと
やった…!! 極め技は効く!! まだ… 戦える!!
クッ!! まだだ
そう簡単に逃がすか!!)
「アァアアアアアアア」
(今は… 今だけは逃げるが勝ちだ
正体がバレて追い詰められてんのはお前らだぜ…
もう後が無いのはお前らだ――)
「!!?」
「――!! クソッ… 足!」
(足だ!!)
(まずい……)
(どうせ倒されんなら… いいぜ!!その首よこせ!!)
(入った!後は力の勝負だ…!!イヤ… 腕が多い分オレが有利か)
(ミカサ!!)
(抵抗力が… 弱くなった!!)
(勝てる 鎧の巨人(ライナー)に―― 勝てる!!)

 

 

第46話 開口


「お…
…! な…何…だ…?腕が……」
「…… ユミル…
何で… オレの腕がねぇんだ?」
「そうか… オレは負けたのか……」
「馬鹿が 誰がてめぇの言葉なんか信用するか」

ライナー エレン


(考えろ… スキを見て巨人化し ここから走り去るのはそんなに難しいことじゃないように思える…
だが…そもそもオレはまともに巨人化できるのか?
ライナー(やつ)ができないと言うように…
もしくはライナーでさえここで休まざるをえない現状を鑑みるに 下手に体力の無い巨人を生み出せば他の巨人にやられちまうってことか…?
そもそも夜にならなくたってオレらの体が治りきるのをヤツらが待ってるはず無い
オレらが無力なうちに手を打つはずだ
このままじゃ何もできねぇ…何か武器になるものは…
皆どうなった… 調査兵団は…!?あの後どうなった
まさか…こっちに向かってねぇよな?そんなことしたら… 皆無事じゃすまないぞ……)
(そういやユミルは… なぜ巨人になれる…?オレと同じで何も知らないってわけでもなさそうだが…
味方なのか?こいつの目的もよくわからない… 元々よくわからない奴ではあったが…
決めたぞ とにかくだ
情報を集める…
まずできるだけこいつらから情報を引き出して この状況を切り抜ける…
…そのためにも今は…… 感情を噛み殺せ…)

(しかし何からどうやって探ればいい)
「おい… てめぇ ふざけてんのか?」
「殺されてぇんなら普通にそう言え!!」
「はぁ… 何だそりゃ」

「…ふ ふざけんじゃねぇ…
何で被害者面してんだお前は…
どういう… つもりだ
あの日どういうつもりでオレ達の話を聞いてたんだ…
なぁ…?ベルトルト
お前だよ… 腰巾着野郎
オレは話したよな?お前らの目の前で
オレの母さんが巨人に食われた時の話をしたよな?お前が蹴り破った扉の破片がオレの家に直撃したから母さんは逃げられなかったんだって…
知ってるだろ?話したもんな?どう思った?あの時… どう思ったんだ?」

腰巾着野郎 ベルトルト
「あぁ… そうか…
お前らな… お前らは…
兵士でも 戦士でもねぇよ…
ただの人殺しだ
何の罪もない人達を大勢殺した大量殺人鬼だ!!」
「じゃあ一丁前に人らしく悩んだりしてんじゃねぇよ!!もう人間じゃねぇんだぞお前らは!!この世界を地獄に変えたのはお前らなんだぞ!!わかってんのか 人殺しが!!」
「そうだな… オレがまだ…甘かったんだ
オレは頑張るしかねぇ
頑張って お前らができるだけ苦しんで死ぬように努力するよ…」
「は?」
「…… 何がだ…」
「あ?」
「…? 何だ『さる』って?」
「お… お前… 知ってることを全部話せ!! 」
「……敵は何だ!?」
「は!?」
(…この世界に先が無いって?何だ……?『さる』って何なんだ
どういうことだ…?)
「…… オイ!?敵の正体は!?」

 

 

第47話 子供達


(ユミル…)
(もう手足は生え揃ったみてぇだな
オレのはまだ掛かりそうだ
……クソ 何聞いても無視しやがって… 結局何もわからなかったが… もう出発する時間だってことぐらいはわかる
あと1時間もすれば日没だ…)

「な!?何だよライナー まだ夜になってねぇぞ」
「…なぁ 乱暴なマネはよしてくれよ 俺はこんな状態なんだぞ? 抵抗なんかできるわけないだろ?なぁ頼むよ…」
「死ね!!死ね!!」
「殺す!!ぶっ殺す!!」

 

 

第49話 突撃


(さっきから何が!?何が起きてるんだ!?)

(オレが捕まったせいで… このままじゃみんなが死んじまう…)

 

 

第50話 叫び


『あのバカ共がけしかけてきたんだ… なめられてたまるか…』

「ハッ!」
「!? ダメだミカサ!そんな怪我じゃ!オレの腕をほどいてくれ!!」
「早く!」
「オレがやんなくちゃなんねぇんだ!!オレがケリをつけねぇと!!」

「ははは!!ははははは!!はははははは!!何も変わってねぇな!!お前は!!なんッッにも!!できねぇじゃねぇかよ!!
母さん…
オレは何も…
なんっにもできないままだったよ!!うあああああああ」
「ッ!?」
「そんなもん 何度でも巻いてやる
これからもずっと オレが何度でも」
「アァアァアアァァアアアァ」

「来るんじゃねぇ!!てめぇら!!クソ!!ぶっ殺してやる!!」

 

 

第51話 リヴァイ班


「…すまない」

「団長!!」

「オレがまた攫われて… そのために… 何人…… 死んだんだ?」
「……オ オレは… あの時は…訳わかんなくなっちまって… 何が起こったのか …まったく…」
「イヤ… まだ何も」
「は… 調査兵団になってから お前が説教する側になっちまったな」

ジャン エレン 台詞
「ありがとうな ジャン」
「おかげで これ以上はうじうじしなくてよさそうだ
お前の言う通り やるしかねぇよ
巨人を操ってやる
ウォール・マリアも塞ぐ
ライナーの奴らを捕まえて償わせる
ハンネスさんやみんなの死を人類存続の功績とする…
それがオレのなすべき償いだ」
「ちょ ちょっと」
「ユミルは…ライナー達にオレと連れて行かれてからもお前の心配をしてた… どうやったらお前がこの状況で生き残れるだろうかとか… ユミルはお前のことしか頭にないみたいだったよ …でも オレにはよくわからねぇけど… ユミルは最後 自分の意思で向こう側に行ったじゃないのか?」

「お前ら… 家に入る前にちゃんと埃や泥を落として来たか?」
「…まだわかんねぇのか?そんな意識でリヴァイ兵長が満足すると思うか?今朝だってオレがお前のベッドのシーツを直していなかったらなー」
「止めたのに聞かねぇんだ もう治ったっつって
それどころか腹筋してたからな」

「兵長とコニーが帰って来る前に掃除を仕上げるぞ」

 

 

第53話 狼煙


「そんな… 丸一日寝てたなんて…」
「え?」
「いいえ… それが…実験が始まった時から記憶がありません 『硬質化』はどうでしたか?」
「本当に何も無かったんですか?」
「え!?」
「覚えていません…」
「……それでは少なくとも… 直ちにウォール・マリア奪還作戦をやることは無理になったわけですね… オレが… 硬質化できなかったばかりに…」
(こんな役目を握ってんのが何でオレなんだろうな…
このままじゃオレは 人類を救うことも ハンネスさん達に報いることも―― できないだろう 
でも…… それを知るところから始まるのか?オレは今 無知で無力……
………今は…
でも…何で実験中に父さんのことを思い出した?それが無きゃ もっと長く巨人を操れたんじゃないのか?
父さん… 今頃どこに… どこかで生きているのか…?それとも……
ヒストリア?イヤ違う… これは記憶?…いつの?あ…… だめだ…また これ以上は…)
「う……」
「あ…あぁ…」
(あれ…?何だっけ?)

「あいつ…絶対オレに似てねぇのに…!馬面…なのに 大丈夫か…
あいつらバレるのが早かったら きっとひでぇ目に遭っちまう」

 

 

第54話 反撃の場所


「え?どうした?」
「あぁ オレもそれよくあるぞ
…けどもう こんな時間か 日が沈みそうだ… 兵長がいれば何とかなると思いたいけど… 相手は本当にリーブス商会なんだろうか
なぁ?
悪かったよ… 硬質化できなくて
こうやって遠回りしなくちゃいけなくなっちまって…」
「え? ユミルを早く助けないんだろ?」
「じゃあ お前…どうしたいんだ?」
「あぁ まったくわからん
だってよ こんな世界に生きてんだぜ?何もしなきゃみんな食われておしまいなんだ
すべて無くなるんだぞ?悩んでる余裕がねぇんだよ
今だってアルミンはお前の身代わりになって危険な役目を買ってんだぞ
あいつらが心配でそれどころじゃないんじゃねぇか?」
「いいや… そんなことねぇよ 他はどうか知らねぇけど オレは以前のお前が結構苦手だった」
「…けど 今のお前は何かいいよな」
「別にお前は普通だよ ただバカ正直な普通のヤツだ」

 

 

第55話 痛み

 


「しょうがねぇだろ… ここでしくじりゃ人類みんな巨人に食われて終わりだ」


「オレ達はクーデターやってんだよ… あの時の…団長の計画通りにな… まだこんなもんじゃ済まねぇよ…多分」
「いやアルミンが陰湿で姑息なこと考えるのが得意なのは昔からだ」

 

 

第58話 銃声


(……あれは ロッド・レイス
こいつか…俺達の邪魔をする奴は
…人類の敵…
ヒストリアの話を聞く限り こいつは クソ野郎で間違いねぇ!)

 

 

第62話 罪


「……ん!!(ヒストリア!無事だったか!)」
「………(何だって?)」

(あれから――
どのくらい時間が経った?
兵長…アルミン…
調査兵団は今どうなっている…
ヒストリア…
お前はそいつに何を言われたっていうんだよ
オレは――
攫われるのはこれで何回目だ
!……この壁…何だ?
うっすら光ってる…
時間がまったくわからねぇ…
いや…… そうじゃなくて…
オレは……ここに 来たことが…ある…)
(……?どういう意味だ?)
(これは…何だ…
オレの見たものじゃない
…違う!!
誰の記憶だ!?
…この鍵!!
これは…!?
――まさか…)
『お…とう…さん?
あぁああああああ』

 

 

第65話 夢と呪い


「…いらなかったんだよ…」
「オレも…オレの親父も…
親父が5年前にここで
こんなことをしなければ…
お前の姉ちゃんがすべて何とかしてくれるはずだったんだろ?
オレと親父が巨人の力をあるべき所から盗んだせいで…
一体どれだけ人が死んだ…
アルミンのじいちゃん
トーマス… …ミーナ ナック…ミリウス マルコ…
リヴァイ班のみんな…
ストヘス区の住人…
オレを助けようとした兵士
…ハンネスさん
それだけじゃないが…とても
オレは償いきれない…
いらなかったんだよ
あの訓練の日々も 壁の外への夢も
オレは いらなかったんだ
なぁ… だからせめて…
お前の手で終わらせてくれ
ヒストリア…オレを食って
人類を救ってくれ
あとは…任せた」

 

 

第66話 願い


「……!?なっ!?」

「オイッ…ヒストリア!?何やってんだよお前!?」
「オイ!? お前がオレを食わねぇとダメなんだよ!!お前は選ばれた血統なんだぞ!?オレは違う!! オレは何も特別じゃない!!オレがこのまま生きてたらみんなが困るんだ!!早くオレを食ってくれ!!もう辛いんだよ生きてたって!!」
「な…!?」
「……そうだ!!レイス家が巨人になったんなら…
オレがこのまま食われちまえばいい!!もういい…ヒストリア…!! 逃げろ!!」
「だから何で!?」
「ヒストリア!!」
「兵長!!みんな!!」

(なんで…!?オレを食うんじゃ無かったのか…!!?みんな死ぬ……!! 巨人化するか?イヤ…地面が落ちてくるんだ… 巨人の体程度じゃ防げない…みんな潰れてしまう…)
「~~ッ ごめん みんな… オレは役立たずだったんだ…
そもそもずっと…最初から
人類の希望なんかじゃなかった…」
「…ヨロイ?」
「ダメだ…もう逃げ場はない…」
「うああああああ」
(ごめんなさい…
最後に一度だけ…
許してほしい
自分を信じることを)

 

 

第67話 オルブド区外壁


「これは…」
「…………
あ…!!
あの瓶は!?そうだ!オレ…とっさに「ヨロイ」の瓶を飲み込んで巨人に――」


「…… そんな」
(ウォール・マリアの奪還…
そうすれば…家の地下室を調べられる
でも… 親父の正体は…)

「あぁ…
巨人は?どうなってんだ?
!?」
「!? 
あれが… 巨人?」

「つまり…まだ選択肢は残されています
オレをあの巨人に食わせれば ロッド・レイスは人間に戻ります
安全な「始祖の巨人」に戻すことはまだ可能なんです」
「…はい」
「父さん…」

「オイ止まれ!!
てめぇに言ってんだ 聞こえねぇのか馬鹿野郎!!
今すぐ止まれ!!
ロッド・レイスお前だ!!
このチビオヤジ――
…ッ!!」
「あの時は… 必死で…
あ… 止まれ巨人!!」
「止まれ!!止まれ!!」
「団長!」

「本当か…!?大丈夫かよお前…」
「…!え!?」

 

 

第68話 壁の王


「(ヒストリア…
本当に強くなったんだな…
お前のことを弱い奴だと思ってたけど 逆だった…
弱いのはオレだ……
どこかで自分は特別だと思っていたんだ
だから他の兵士がオレのために死ぬことも「仕方が無い」って受け入れた
巨人の力だってそうだ…
あれほど憎んだ巨人を自分の体だとすんなり受け入れられたのも
その強さは自分のものだと思いたかったから…
それこそ弱い奴の発想だ
これからどうする?
壁の穴が塞げる様になったからって…
それで人類は救われるのか?
オレは特別でも何でもないのに……
しかし本当についてないのは人類の皆さんだ…)
オレなんかが切り札でよ……」
「なぁ…」
「この街の子供達は…
まるで… あの日のオレ達みたいだな…」

「イヤ……どうしようもねぇクソガキをぶん殴っただけ…なんだけど…
死んでたらいいな……」

(つまりあの巨人を倒すには――)
(大当たりだ)

 

 

第71話 傍観者

 

「シャーディス教官」

「…… 話して下さい!!知っていることすべて!!」


「…それだけ…ですか?」

「やめて下さい ハンジさん
教官の言う通り…オレは特別でもなんでもなかった
ただ…特別な父親の息子だった
オレが巨人の力を託された理由は やっぱりそれだけだったんです
それがはっきりわかってよかった…」

 

 

第72話 奪還作戦の夜

 

(消えた……)
「あれから まだ3か月しか経ってないのか」
「お前は天才だからな」
「食おうぜ 飯が冷めちまうよ」

「ジャン…そりゃ 誰のことだ?」
「それが最近わかったんだけど オレは結構普通なんだよな…
そんなオレに言わせりゃあ お前は臆病すぎだぜ?ジャン」
「てめぇこそ何で髪伸ばしてんだ この勘違い野郎!!」
「破けちゃうだろうが!!」
「――それは 肝に――銘じとくから!!」
「お前こそ 母ちゃんを大事にしろよ!?」
(何で…誰も止めてくれねぇんだ…)

「…自分で言うのもなんだけど
オレもっと大事にされたほうがいいと思う」
「ヒデェ話だ…」
「教官に会ってよかったよ
オレは…別に… 元気があろうとなかろうと
やることをやるつもりだ
でも…そうだな
楽になったよ
考えてもしょうがねぇことばかり考えてた
何でオレにはミカサみてぇな力がねぇんだって 妬んじまったよ
オレはミカサやリヴァイ兵長のにはなれねぇからダメなんだって…
でも兵長だってお前だって一人じゃどうにもならないよな…
だからオレ達は自分にできることを何か見つけて それを繋ぎ合わせて大きな力に変えることができる」
「戻すんだよ
でも…もう 全部は戻ってこねぇ…
ツケを払ってもらわねぇとな」
「あ…あぁ
そう…だったな…」
「しょうがねぇ
そりゃ実際見るしかねぇな」
リヴァイ
 

 

第73話 はじまりの街


「あぁわかってる」

「こんな距離まで近付かないと気付かないなんて」
(震えが…!?…何だ!?何がそんなに怖いんだ!?
クソッ…急にどうしたんだ
こんな調子で失敗したらどうなる!?
ウォール・マリア奪還に失敗したら…!?
どれだけの人が失望すると思う!?また次の機会なんてもんがあると思うか!?
やっぱりオレじゃダメなのか…?こんな奴が…どうやって人類を救うっていうんだよ?
こんな奴がどうやって?)
「は…はぁ!?怖くねぇし!!」
「これは… …寒いんだよ
手が何かすっげぇ寒い」
「思い出したんだ …あの時」
「お前がオレに本を見せた時のことを…
あの時オレは初めて… オレは…
それまで壁の外のことなんて考えたこともなかったんだ…
毎日空か雲を見て過ごしてたっけ
そりゃ8歳か9歳のガキが何にも考えてないのは 別におかしいことじゃないだろうけど…
そうしていると お前が本を持ってきて走ってきたんだ
オレとお前は街の子供達と馴染めない はみ出しもん同士だった
ただそれだけだったんだオレ達は
あの時 お前の話を聞いて
お前の目を見るまでは」
「あぁ
お前は楽しそうに夢を見てるのに オレには何も無かった
そこで初めて知ったんだ
オレは 不自由なんだって
オレはずっと鳥籠の中で暮らしていたんだって気付いたんだ
広い世界の小さな籠で わけのわかんねぇ奴らから自由を奪われてる
それがわかった時 許せないと思った
何でか知らねぇけど オレは自由を取り返すためなら
…そう 力が沸いてくるんだ
…ありがとうな
もう大丈夫だ
多分来年の今頃 オレは海を見ているよ」
「もう…すぐそこだ」

「了解!!」
(オレの家はあの辺りだ
あそこに――すべてを置いてきた
大丈夫だ――取り返してやる
オレにはできる)

(オレにはできる
…イヤ オレ達ならできる
なぜならオレ達は 生まれた時から 皆 特別で 自由だからだ)

 

 

第74話 作戦成功条件


「無事だ
でもやっぱりマントは持っていかれちまった」
「! ありがとう」
「問題ありません 訓練通り次もいけます!」
「本当に塞がったのか?」
「こうもあっさり?」
「…… あの時の穴が…

「当然……わかっています」

「アルミン…また何か考えが…?」

 

 

第75話 二つの戦局


「ハンジさん
攻撃命令はまだですか!?団長は何を!?」

「おそらく奴なら…そこに考え至るでしょう」

(まぐれかもしれねぇけど… お前には一度勝ってんだ
ほとんど…勝ってた
一対一ならオレは勝てる
単純な格闘能力なら 女型(アニ)の方がずっと手強かった)
(お前には―― ここがどこだかわかるか?
ここは… オレの… オレ達の…
故郷があった場所だ
取り返してやる お前らをぶっ殺して
お前らに奪われたすべてを)

 

 

第76話 雷槍
 

(実験の甲斐があった
この拳なら―― 戦える!!
硬質化は一点に凝縮させると より強固になる
奴の全身に張り巡らせた鎧なら 薄氷みてぇに砕ける!!)
「遅ぇんだよ!!ノロマが!!」
「…クソッ!!」
(この鉄の棒が新兵器…?)

 

 

第78話 光臨
 

(アルミン…
そりゃ一体…何のマネだ?)
(クソッ…アルミン…何で!?)

 

 

第79話 完全試合
 

(あの野郎 今度は…
オレの街に火をつけやがった)

(見下ろしてんじゃねぇよ……
てめぇは――
ただデケェだけだろうが!!)
「…あれ?」

 

 

第82話 勇者


(アルミン…お前……まさか……)
(いいや……違うぞ……オレが知ってるお前は…)
(ク…クソッ……)

「殺(と)った」
「クソ…わかってたハズなのに…
お前が誰よりも…勇敢なことぐらい…」

『お前 何でやりかえさないんだよ
やりかえさないからナメられる
負けっぱなしでいいのかよ』
『はぁ?』
『お前…名前は?』

「…こうなることはわかってたはずなのに…でも…お前の力に頼るしかなくて…
こいつを捕らえることができたのも全部 お前の手柄だよ…」


「アルミン…お前どうして 逃げないんだよ…」
「…巨人!?」
「クソッ」
「それ以上近付いてみろ!!こいつを奪われるくらいなら 殺すからよ」
(こいつ…目の周りに巨人化の跡が…『獣の巨人』か!?)
(ダメだ こいつ(ベルトルト)だけでも――)
「…… 何…?」
「父…さん!?」
「は…!?逃げた??」
「兵長!!」
「…はい!!」

「やった!!やったぞ!!アルミンが息を吹き返した!!」
「がんばれ!!もっと息吸え!!」
「兵長!!注射を早く!!」
「アルミンを巨人にして…!!ベルトルトを食わせるんですよ!!早く注射をください!!」

「兵長?」
「さっきアルミンに使うって…」

 

 

第84話 白夜

 

「私情を捨てろ?さっき…注射をすぐに渡さなかったのは何なんですか?」
「フロックが瀕死の団長を運んでくるなんて…まったくの予想外だったはずです」

「…ア… アルミンがいなくたって…無理だ…」
「アルミンがいなきゃ…勝てない…だって…そうだったでしょ…?
トロスト区を岩で塞いで守ることができたのも…アニの正体を見抜いたのも…夜間に進行することを思いついたのもアルミンだ
潜んでいたライナーを暴き出したのも…
超大型巨人を倒すことができたのも全部…アルミンの力だ!!人類を救うのはオレでも団長でもない!!
アルミンだ!!そうだろミカサ!?」

「よせ!!」

「…兵長
海…って知って……ますか?
いくら見渡しても地平線の果てまで続く…巨大な海のことです
しかも…そのすべてが塩水でできているって…アルミンが言うんです」
「この壁の向こうにある海を…いつか見に行こうって…
でもそんな…ガキの頃の夢は オレはとっくに忘れてて…
母さんの仇とか…巨人を殺すこととか…何かを憎むことしか頭になくて…
でもコイツは違うんです…アルミンは戦うだけじゃない
夢を見ている!!」
「あぁ…」

 

 

第85話 地下室

 

「よく…戻ってきた」

「オレ達はどんな処罰も受けます」
「……いいえ」

「はい ここに」

『何で地下室に入っちゃダメなんだよ!?』
『ねぇ 父さん いつになったら地下室見せてくれる?』
『…何それ』

「うっ!!」
「…… これ この鍵…この扉の鍵じゃない」

「はい」

「開いた…」
「空――!?」
「親父は…オレに…何を見せたかったんでしょうか?

【それの裏には父の字でこう記されてあった】
 

 

第88話 進撃の巨人

 

「フクロウはそれを『ユミルの呪い』と言っていた

十三年は始祖ユミルが力に目覚めてから死ぬまでの年月に相当する時間だと

始祖ユミルを超える力は持てない

その時が近付けば体が衰え…器はその役割を全うする」

「残り八年…も無いな」

「『九つの巨人』を宿す者が力を継承することなく死んだ場合…

巨人の力はそれ以降に誕生するユミルの民の赤子に突如として継承される

それはどれほど距離が離れていようと関係なく

血縁の近親者に関わるものでもない

あたかも『ユミルの民』とは 皆一様に見えない『何か』で繋がっていると考えざるを得ない

ある継承者は『道』を見たと言った

目には見えない道だ

巨人を形成する血や骨はその道を通り送られてくる

時には記憶や誰かの意志も同じようにして道を通ってくる

そしてその道はすべて一つの座標で交わる

つまりそれが…」

 

 

第89話 会議

 

「…いえ」

「いえ…別に…」

「何しに来たんですか!?」

 

「……少し痩せたか?飯は十分に食えたのに…」

「まぁ…な」

「何をするんです?」

 

「あぁそうだ」

「それは…まだ誰も実感できてないだけだな」

 

「まさか!?」

「…あ あの…」

「何でも…ありません

お騒がせしました…」

「会議を妨げてすいません…」

(あのことは…まだ話してない

母さんとハンネスさんを殺したあの巨人が 父親の前妻だったかもしれないなんて

こんなこと…

何より こんなことを話したら…ヒストリアは…

王家の血を引く者を巨人にしてオレが摂取すれば…『始祖の巨人』の力を扱える…

かもしれない…

…そうだ…『かもしれない』だ

だが…その可能性があると言えば 兵団はヒストリアをどうする?…記憶違いかもしれないんだぞ?とにかく こんないい加減なこと…ここで言うべきじゃない…)

 

 

第90話 壁の向こう側へ

 

「お前がアルミンの何を知ってるって言うんだ?言ってみろよ」

「なぁ…もうお前そろそろ黙れよ…」

「何でそんなことがわかるんだよ?

オレにはわからないな 正しい選択なんて

未来は誰にもわからないハズだ

だいたい…お前は見たのかよ?壁の外を

壁の外には何があるんだ?」

「そうだ…海がある

でもまだ見てないだろ?オレ達は まだ何も知らないんだよ!炎の水も 氷の大地も 砂の雪原も

可能性は いくらでも広がっている!きっと壁の外には

自由が――」

 

(何かを変えることができるなら

自分の命くらい いくらでも捧げてやるのに

オレには… ヒストリアを犠牲にする覚悟が無い…

どうすればいい

こんなこと…誰にも…)

 

「『楽園送り』にされた…オレ達の同胞だ…ここから近いぞ」

「間違いない

ここの場所でエルディア人は巨人にされた

そして あの先に…」

 

「あぁ…すっげぇ広いな…」

「海の向こうには自由がある

ずっとそう信じてた…

…でも違った

海の向こうにいるのは敵だ

何もかも親父の記憶で見たものと同じなんだ」

「…なぁ?向こうにいる敵…全部殺せば …オレ達 自由になれるのか?」

 

 

 

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