そこで人が生きている。 | 『走る編集ライター』トレーニング日記

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フリーランスの編集ライター、目指せ日本選手権三段跳び8位入賞!


31日、知り合いのT君が出演する「花組 」の芝居を観にいった。「花組」とは、1987年に自らを〝ネオかぶき〟と称して活動を開始した歴史ある劇団。大阪出身のT君は、数年前、「僕、東京行きます」と言って、ひとり、大阪を旅立っていった。どうなるかと思っていたけど、有名な劇団に入団し、がんばって芝居に打ち込んでいる。バイトをしながら日銭を稼ぎ、なによりも芝居を愛し、下積みを続けてきたT君。最近、ようやく、関西にも凱旋帰郷を果たすようになり、枚方時代から知っているひとりのファンとして、とてもうれしく思う。そんな彼の姿を見るたび、「俺もがんばらなあかんなあ」と、つくづく思う。


いま計算してびっくりしたけれど、T君に出会ったのは、もう7、8年も前になる。勤めていた会社を辞め、パチンコ屋で働いていた際のバイト仲間だった。「ボ、ボク、し、しばい、やってるんです。よ、よかったら、み、みにきてください」。そうやってなぜかどもりながら僕に話してくれたのを思い出す。僕より四つ年下のT君は、当時はまだ、ハタチになるかならないかくらいだった。


初めてT君の芝居を観に行ったとき、まだちょい役だったけれど、彼の芝居にかける情熱を全身で感じ、一発でファンになってしまった。それ以来、都合がつけば必ず観にいっている。T君の成長の軌跡をすべて見てきているかもしれない。この〝T君の芝居初観劇〟にはエピソードがある。T君の芝居を観にいったのに、なぜか主役のひとりとして、このブログでもたびたび登場しているT師が出演していて、度肝を抜かれたりした(笑)。(T師の芝居、よかったですよ。もっかい観たいです)。


T君には、どこか人を惹きつける独特の雰囲気というか、キャラがあって、そこが彼の最大の持ち味だと思う。そこをうんと活かして、もっともっと活躍してほしい。そう思いつつ、かげで応援している。


T君とは、お互いにまだ枚方に住んでいたとき、たまにふたりで飲みに行った。彼の芝居にかける情熱は人一倍強く、生活のすべてを芝居に捧げているといってもいいくらいだった。成功するかどうかもわからない不確かな世界で、熱い志を胸に、前だけを向いてがんばる彼の姿は、仕事のことで悩んでいた当時の僕の励みになった。T君は夢をもっていた。夢をもつ人間は輝いていると思った。僕がいま、陸上をがんばるのも、そんなT君の影響を少なからず受けている。


芝居を観にいくと、人が生きている姿を目の当たりにすることができる。必死になって演じる役者は、汗を流し、ツバを飛ばしながら声を張り上げ、立ち上る蒸気はまるでオーラが輝いているようだ。日ごろ、生活している中で、人が真剣に生きている姿を目にする機会はそうそうない。真剣に生きる人の姿は素晴らしいと思う。そこで人が生きていることを再確認するため、僕は芝居を観にいくのかもしれない。


T君、応援してるので、もっともっとがんばって、もっともっと成長して、僕に感動を与えてください。