2022年モデルYZF-R25 現時点で未公開(?)な詳細情報 マフラー編 | ダブルアールズマフラー開発 日々の出来事。

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皆様こんにちは。

 

本日は先週の続きになりますがYZF-R25です。

午前中のうちに、あらためて十分な暖気を行なった後、S.O.Vスリップオンの近接を測定しましたが、99~100dBと、法定基準値から大きく外れ、レースレギュレーションに相当する音量である事を再確認した次第で、初年度の2015年からのロングヒットセラーとなるS.O.Vスリップオンが22年モデルでも採用出来るのか、微妙な感じになってきました。

 

というのも、S.O.VスリップオンはMotoGPを連想させる小ぶりなサイレンサーであるにも関わらず、写真の様にインナーバッフルレス仕様となっています。

 

因みに2015~2021YZF-R25でのS.O.Vスリップオンの音量は、「近接:93dB 加速:79dB」と、しっかり法廷基準値をクリアしており、YZF-R3においても「近接:91dB 加速:82dB」と、車検も当然OKなJMCA認証マフラーになります。

 

コンパクトでインナーバッフルレスにも関わらず、音量をしっかりクリア出来た理由はコレです。

 

2015~2021モデルはエンジン下に大きな膨張室(いわゆるタイコ)が設置されており、このタイコ部分までで既に消音の大部分が完結されており、結果としてコンパクトなS.O.Vサイレンサーでもしっかり合法なJMCA認証マフラーとしての販売が可能でした。

 

因みに22年モデルのサイレンサーも前モデルと見た目は同じ、小ぶりな純正サイレンサーとなっていますが、重量を測ってみると。。。

 

2.721gと、それまでの純正サイレンサーが1.681gですから、コンパクトな純正サイレンサーでありながら1.04kgも重量増となっています。 

※ 私のデータの見間違いで前モデルも同じ2.72kgでした。失礼しました。(2022.06.29)

 

前モデルのサイレンサーは、インナーがストレートでしたが、22年モデルのサイレンサーを覗いてみると、この様にセパレーターで塞がれており、数箇所パンチ穴で出口に向かって穴が明けられているのが確認出来ます。

 

じゃあ、マフラー本体はどうなっているのか?という事に焦点が移るのですが、前モデルにあったタイコが無くなった、今回のマフラーその全容(大げさです 笑)はどうなっているのか?

現時点では詳細情報が2輪メディア関係からも情報が上がっていないので、一足先に皆様と情報共有したいと思います。 ※ 各マフラー開発担当の人もどうぞ!(笑)

 

という事で大きな鏡を置いて写真を撮りました。

 

拡大したのがコチラ。写真右側が車体前方側で、左側が車体後方側になります。

 

新型リリース案内当初、私は「車両型式変更の為、JMCA認証試験を再試験するだけ」みたいな事をほざいてましたが(笑)、厳しい排ガス規制値に対応すべく、パワーをそのまま維持するヤマハさんの気合と努力、そして技術力に感服です。

 

因みにエキパイ側は。。。

これが前型式のエキパイで。。。

 

こちらが22年モデルとなり形状変更及び、かなり早い段階で集合されているのが分かりますね。

管長もかなり短く、どう考えても特性も違うものと思われます。

 

 

そしてセンターパイプをあらためて見てみると。。。フロント側には大きな触媒が内蔵してる様です。かなり大きな触媒だと思います。

 

エンド側もなかり容量が大きく、コチラ側にも触媒が内臓してるのだと思いますが、個人的にはおそらくレゾネーターの役割もあるのでは?と、現時点では考えています。

 

いずれにしても大きく仕様変更が施されているので、仮にそのまま音量がいけそうな場合においても、しっかりパワーカーブを検証してじっくり進めていきたいところですね。

 

因みに本日は、その検証作業をビームスさんと行っていました。

 

開発担当のM氏です。。。(笑)

今回はマフラーの仕様が大きく変わっていますが、車体はそのままに車両型式が変わっていく今の時代、市場においてライバルではありますが、互いに協力し合える所は協力しながら、互いに切磋琢磨しあってそれぞれの製品造りで市場で戦いたいと思っていますね。

 

ブログでは紹介しませんが、たまにマフラー開発時のアプローチやコンセプト等の意見交換をしたり、時にはガチンコで造ったマフラーのパワー勝負をしてみたり(笑)と、互いに刺激と知識を高めあう良きライバルであり、今後もミドルクラスにおいてバチバチで戦い続けていければと思ってます。

(まぁ、プライベートでも社長、会長とかなり良いお付き合いをさせて頂いてるんですけど。。。笑)

 

話を戻しますが、今回のスリップオンでも。。。

 

スリップオンパイプ連結部分のビジュアルが結構気になっています。。。

残念ながら今までのマフラーヒートガードは装着出来ませんが、何らかの方法でビジュアルUPを目指す必要がありそうですね。

 

コチラも進めて参りたいと思っています。

 

それでは今日はこんな感じで。