時空を超えた倭国の旅 | 民営文化センター

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民営の文化センターを開設するのが夢。このブログを書いているうちに何かヒントが掴めると思ってやっています。不器用で華やかさに欠ける画面ですが、少しでも世の為人の為になればとwrite everything forever

 1993年3月から8月にかけて国内4箇所で特別展覧会「倭国 -邪馬台国と大和王権‐」が開催された。その時のピクチャーガイドブックには大和王権以前の発掘品の写真が多数掲載されている。それらを見ると、学校で習う弥生時代のイメージよりは高度なものを感じるが、レベル的にはせいぜい「倭の五王」の時代までである。国民の大半は漠然と「倭国イコール弥生時代」とマインドコントロールされているが、倭国の時代は初めの頃と終わりの方ではまるで違う。その終わりの部分(6~7世紀)は日本が世界に誇る文明のハイライトなのだが、強引に(例えば飛鳥に目を向けさせることにより)関心を持たないように仕組まれている。「空白の5世紀」と呼ばれる時代の直後だけに盲点となっている。「時空を超える倭国の旅」とは、この時代に遊ぶことに他ならない。決して弥生時代の遺跡発掘の旅ではない。信じられないと思うが、その頃の寺院を巡ることは可能なのだ。奈良の法隆寺以前の寺院群である。読者の訝しがる顔が目に浮かぶようだ。キーワードは“移築”である。