新ルールの感覚 | レスリングを考える

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先日新ルールで試合をやっての感想です。ルールの理念的な部分ではなくあくまで実践的な戦術に関連した部分だけ書いていきます。それも私の感じた部分だけですので、ご了承を。


■2分ルールの感覚を捨てる必要

これは色んなことがいえると思いますが、例えば3分終了する20秒前くらいに1-0で勝っていたんですが、やりようによってはもう少し取れたような気もするんです。しかし、もう無理せずここは確実に終わらせよう、という気持ちが働きます。おそらく1ピリオドで終わる的なイメージがどこかに残っているんですね。ある種の勘違いなんですが、そういう部分は切り替えて戦略のイメージを6分感覚にする必要があるように感じました。

2分3ピリオドが3分2ピリオドになったのではなく、6分1ピリオドになったと思わなくてはいけないのだと思います。ハーフの30秒はあくまでただの休み時間であり、流れを変えたり息を整えたりするためだけのものです。


■消極性コーションの取り方

消極性の意味をどう考えるのか、これはなかなか難しいところでして、技を出すか出さないかというレベルではあまり考えない方が良いように思います。技なんか出さなくてよくて、要は組み手で有利に進めているかどうかだけでも判断されます。私もやってみたんですが、相手は思ったほど攻めてこないのでこれは少し攻めてる振りをしてみるかと思い、先手先手で色んなことをしていたら、思惑通りコーションの1点が舞い込んできました。たた、後半バテて下で取られてしまいましたが。

うちのコーチの情報によると、下で行くな上で行け、というような指示を出すセコンドがいたそうです。下というのはグランドではなくタックルのこと、つまり組み手だけで行けということなのでしょう。

それがそのまま1点になるのならばそれ狙いという選択肢はこれから段々と増えてくることでしょう。


■今のルールは疲れるか?

これはどうなのかなあという気はします。確かに審判がガンガンコーションを指摘してきますから焦ってしまうのは分かるのですが、コーション引出合戦が技術化されてくればうまく疲れないようにする方法はいくらでもあるように思います。一ついえるのは「攻撃的」とか「消極的」というのは相手と比較して、という相対的なのでもあるということです。相手より攻めてるっぽければそれで良いのです。但し、点数に結びつかない(と受け取られる)攻撃というのは基本的に積極性とは受け取られないそうです。


■速攻で終わらせる。

実力差がある場合はこの意識は間違いなく出ますね。私もそうしてしまいました。テクニカルが7点ですから、長引かせたくない、決められるのならばとっとと決めたい、そうなるのは間違いないでしょうねえ。


■タックルゴービハインドで2点はレスリングを変えるのか。

もちろん試合展開が変わる場合はあるでしょうが、冷静に考えればどっちの選手も条件は一緒ですから基本的には変わらないんですよね。このルールは僕にとって有利です、なんていう人もいますが、自分だって決められたら2点取られるわけですから。


私の予想ですが、試合に慣れてきたら点数は簡単には取られなくなってくるような気はします。そうなるとコーションポイントが勝負を大きく左右する試合が増えてくる、そう思います。