ニョロニョロ日記 ~最近のわたくし~ | Nagoya Double-Reed Ensemble

ニョロニョロ日記 ~最近のわたくし~


 春ですね。だーいしです。

ひさびさに「ニョロニョロ日記」いってみようと思います。先日の反動か、スゲー中身ないので、よろしくっす。


 3月XY

仕事仲間と鍋の買い物をする。普段行かないスーパーで締めのうどんをどれにするか迷ってると、知らんオバチャンが声かけてきた。

何ぃあんたどれにするのぉ

....え?僕のことですか?

あんただわ。茹でうどん、どれにするのか迷っとるんでしょ

ええと、はい。実はこれにしようかと...

それ、塩気が強いわ。

あ、そうですか、ではこれに

それ、安いでたぶん国産小麦じゃないな

ええ、、?じゃあ、こちらに

それ、モッチモチって書いたるけどよ、大してモッチモチじゃ無いわ

は、あ、そうなんですか。しかしお詳しいですね。

主婦だで。ほんでも、日持ちはするんだわこれが

はあ、便利ですね

日持ちがモッチモチってことかね!変な防腐剤でも入っとるかもねガハハハハハハハ!!!!

..............。

なにぃ。

つまり、僕は、どれを買ったら良いんでしょうか。

知らんぁ、自で決め

お詳しそうなので教えてくださいよ

あたしもテキトーだわ。主婦失格だね、ガハハ。ほんでも、ひとつ良いこと教えたるわ。

なんですかなんですか

それも、、、

ふんふん

塩気強いんだわ

..............。そうですか、ではやっぱこっちですかね

それ、安いでたぶん国産小麦じゃないで(ここで会話がダルセーニョ、以下無限リピート)


そばにいた仕事仲間は、ニヤニヤしてるだけで全く助けてくれなかったです。


 3月LM

ヘロヘロの仕事帰り、少しでも安らぎをと銭湯に行く。露天風呂でニョロニョロし、のぼせたのでベンチで冷ましながらストレッチしてると、外国人らしき青年がこちらに来て

おぼうさんですか

........??

おぼうさんですか

...え?僕のことですか?

そう、おぼうさんですか?

いえ、お坊さんではないですが。お坊さんに見えましたか?

あなた、座禅してたから、私はお坊さんかと

あ、いえ、これ単なるストレッチです。

なんだ、そうだったですか。私、座禅したり修行の体験ができる寺、探しています。どこか知りませんか?

ええ~!?修行?。つまり、本当に入信ではなく、トライアルですか?

そうです、トライアル。

ここまですべて日本語。以下もすべて日本語。えらく上手だなと思って尋ねたら、青年はドイツ人だがいま社会人留学生として某国立大(すげー賢いところ)を今年卒業、今はフラっと各地を旅行とのこと。

で、旅行の話から、ドイツにちろっと観光したことがある、と言う話になってから、がぜん話に花が咲く。


わたしは、ケルンのそばから、来ました

あー、大聖堂は、一度見たことあるよ。とにかくデカかった

本当ですか!?嬉しいなあ。ケルンでは、他にどこか行きました?

ええと、うんと、なんて名前だったかなあ。博物館

思い出してください

ああ、アンティシェ・レーミッシェ・ムゼーウムだ。ケルンから出土された古代ローマの遺構の博物館

そんなマニアなとこに行ったんですか!

とまあ10年以上前に行った場所の話で盛り上がったわけだが、だーいし君いま調べたら「レーミッシュ・ゲルマニッシェス・ムゼーウム」と全然名前違ってた(Römisch-Germanishes Museum)。こんな間違いだらけなのに、その青年ちゃんと分かってたというのはやっぱ賢いんだとあらためて思う春の宵。

ケルンは昔のローマの植民地が発祥です。そもそも植民地を意味する『コローニア』がなまって『ケルン』となりました

ふむふむ。

とまあ、ドイツの観光名所の話から、オーストリアの風光明媚さ、ケルンの地政学的位置、メルケルの政治手腕の強さと危うさ、ドイツのEUで果たす役割、移民・難民政策の光と陰、そしてさらに話は広がり、アメリカの大統領選について、ドイツ人が感じる日本の美徳について、日本の工芸品・日用品のフィット感の良さについて、初対面(しかもお互い裸)とは思えないくらい話に花が咲く。自分はドイツの脱原発という政治判断に賞賛を惜しまないと言ったら「でも、お隣のフランスはそれに賛同ぜんぜんしてませんから」とな、確かに。

 とかなんとか、1時間くらいいろいろな話(くどいようですがすべて日本語)をして、「まさかこんなに楽しくお話しできるとは」「ぜひまたいつか会いましょう」「フィーレンダンク!」「チュス!」と握手して、深夜の銭湯を後にして久しぶりにちょっとすがすがしい気分になれただーいしでした。

あ、フィーレンダンク以外にも僕ちんドイツ語喋りましたよ。「ベンツ」「そのリュック」とか(笑)。


 3月XX

 自分が指揮しているアマチュアオーケストラの本番。正直、前日練習まで「大丈夫かな~、特に自分。」とハラハラしていたのだが、当日は皆さんの集中が良い方向に働き、熱演でお客様も満足されてたのがとても嬉しかった。2,3年前よりぐっと安定感のある演奏の団体になりつつあり、今後が楽しみです。また、ドヴォルザークつながりということで、ソプラノのソリスト本田美香さんにお越しいただき、どうしてもやりたかった「ルサルカ」から『月に寄せる歌』を歌っていただいたのだが、これが本当に素晴らしくて、思わず指揮を忘れるほど聞き惚れてしまった。本田さん本当にありがとうございました。

アンコールでは「おぼろ月夜」を会場の皆さんとも歌う。


 とまあ、そんなこんなだったんですが、今回はドヴォルザークの交響曲第8番をわたくしギリギリまで暗譜できてなく、内心ドキドキしてたんですが、結局えいっと指揮台を取っ払い、暗譜にして臨んで良かった。もちろんここでの暗譜とはなんとなく曲の流れを知ってる状態、ではなく、40分、スコアにして150ページの作品のすべてを覚えるという意味であるが。

 で、よほど気が張っていたんであろう、本番日、要らないのにわたくしオーボエを背負って会場入りし、「あれ~?何でこんなもの持ってきちゃったんだろ?」と本番終わってから気づき、しかもそれを打ち上げの飲み屋に忘れて帰ろうとする大失態をする。何なんですかね、自分。


 3月HG

 家の倉庫を整理してて、昔のご本に夢中になり、片付けるどこか空き巣に入られたような状態になってる我が家の今日この頃(笑)。で、いろいろ気になる本がゴロゴロ出てきたのだが、子どもの頃超お気に入りだった、中公コミックス「世界の歴史」第13巻『第三帝国の興亡』が出てきてしまう。


 こちら、手塚治虫氏の監修で、宇宙人兄妹が地球にやって来て、人類の歴史を学ぶという設定。1~15巻まであり、作画自体はさまざまな漫画家さんが担当してるので、扱っている時代の違いに加え、各巻は相当画風が違う。

 わたくし確か小学校の時図書館で見つけ、楽しく読んでいたのだが、お気に入りの第3巻『大いなる理想(ギリシアとローマ)』とこの第13巻『第三帝国の興亡(ヒットラーと第二次世界大戦)』は好き過ぎて、後に自分で買った記憶がある。それが出てきちゃったのだ。いまではもう絶版となっているので、本当に捨ててなくて良かった。


 ヒットラー独裁下のドイツを舞台にし、音楽を通して仲良くなったポーランド人とドイツ人兄妹が戦火を生き抜くというストーリーだが、他の巻には無いくらいの切なさ、やり切れなさ、淡い恋心、そして音楽への深い愛情が詰め込まれてあり、そしてまた凄惨な場面も惜しみなく割いてある。子どもながらに本当に子ども向けかこの本?と思いながらあらためてむさぼるように読んだ。

 

 自分のことは自分が一番良く知っているというのと同時に、自分のことは自分が一番分からない、と最近とみに自分についてはそう思うことが多い。複雑に絡まった紐を我ながらほどけないことが多いが、本を読み返して、もしかしたら、自分が音楽の道に進んだのは、これか?と今さらながら思い当たるフシもあった。ラストのシーンでは不覚にもジンと来てしまい、頬を伝わる涙を舐めたらちょっぴり塩っぽかった。モッチモチうどんほどじゃないけれど。











で、倉庫の整理をしたら、他にも得体の知れない物品が発掘。

「ナイス蚊っち」


うるさい蚊などを、ナイスキャッチ。」おもちゃではなく、なんか静電気を利用した蚊やハエなどを取る商品らしんだが、あまりのネーミングのナイスさに爆笑してしまったのだが、何じゃこれ~。こんなしょーもないのに手を出すのは父くらいだろう、捨てよ。

と、思ってたら、ネット上でのレビューが思いのほか好評らしく、俄然興味が沸いてきた、はやく夏にならないかしらん、僕ちんもナイス蚊っちしてみたい(笑)

http://www.amazon.co.jp/ミドリ産商-三層ネット-ナイス蚊っち/dp/B0012VVBA4