ヨーロッパの主要な地形 ③海・湖 | 大学受験の世界史のフォーラム ― 東大・一橋・外語大・早慶など大学入試の世界史のために ―

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ヨーロッパ 海・湖 地図

大学受験の世界史の学習上必要となるヨーロッパの主要な地形について取り上げます。

今回は海・湖について。河川については「ヨーロッパの主要な地形 ①河川」を,②山脈については「ヨーロッパの主要な地形 ②山脈」をご覧ください。

海洋

以下の7つの海・湖は,歴史理解のうえで絶対に必要になるので,覚えておきましょう。

地中海

ヨーロッパ・アジア・アフリカの三大陸に囲まれた海。東は,ダーダネルス海峡・ボスフォラス海峡を通じて黒海へとつながり,西はジブラルタル海峡を経て大西洋へと出る。

古代にはフェニキア人・ギリシア人の植民・交易活動やローマの海外進出と抗争,中世にはイタリア諸都市などによる東方交易など,近世にはスペインとオスマン帝国との戦いなど,特に前近代のヨーロッパ・アジア・アフリカの交流の舞台としてきわめて重要な役割を果たした。

エーゲ海

地中海の東北部に位置し,西と北をバルカン半島に,東を小アジアに囲まれた海。地中海の一部を構成しており,ダーダネルス海峡・ボスフォラス海峡を通じて黒海へとつながる。

古代のエーゲ文明ではその中心となり,またミケーネ文明やポリスの時代にも,交易・交流において重要な役割を果たした。

黒海

ヨーロッパとアジアにはさまれた内海。ボスフォラス海峡・ダーダネルス海峡を通じて,エーゲ海・地中海へとつながっている。

古代にはギリシア人の植民・交易活動,中世にはヨーロッパの交易,近世・近代にはロシアの南下政策など,地中海との連絡を背景に交通・交易のルートとして重要な役割を果たした。

アドリア海

イタリア半島とバルカン半島にはさまれた海。北はヴェネツィア湾で行き止まり,南は海峡を通じてイオニア海・地中海につながっている。

だいたい東西ヨーロッパの境界にあたり,イタリアなどの西ヨーロッパの勢力とバルカン半島などの東欧の勢力との交流・衝突の経路となり,中世にはヴェネツィアが海上交易が展開したことで重要。

カスピ海

ヨーロッパとアジアの間に位置する湖。東ヨーロッパと,西アジアおよび中央アジアとの境界を成している。

ロシア史・イラン史・草原の遊牧民の歴史などを学ぶ際に,地理的な基準として有用。

北海

西はブリテン島,東はスカンディナヴィア半島およびユトランド半島,南はヨーロッパ大陸に囲まれた海。南西ではドーヴァー海峡・イギリス海峡を通じて大西洋へとつながり,東ではスカンディナヴィア半島とユトランド半島の間の海峡を通じてバルト海へとつながる。

北ヨーロッパ商業圏における交易の重要なルートとなる。

バルト海

ユトランド半島・スカンディナヴィア半島・ヨーロッパ大陸に囲まれた海。西方では,スカンディナヴィア半島とユトランド半島を通じて,バルト海へとつながる。

北海とともに,北ヨーロッパ商業圏における交易の重要なルートとなる。