猫交る夜に | 愛しき日々

愛しき日々

田舎暮らしも長くなりました 仕事に地元に自分の世界にいろいろやってます
好きな人、好きなものについて率直に書けたらいいですね

  惜別の一声こぼし雁帰る  桑原光代

 

    春の川雲の死顔流れくる  渡辺渡舟

 

 長き長き春暁の貨車なつかしき  加藤楸邨

 

 

 冷え込んだ一週間だった。雪に近いような雨に気分は萎える。やりたいことが思うように捗らない。へこたれた顔をしていたので病院でおばちゃんに励まされたりもした。

 それでもいいこともある。病院の定期的な血液検査も尿検査も結果は良かった。1月から取り組んでいたボディ改善の地道な成果が出たようだ。各数値も正常値に入ったがこれで満足せず、もう一つ上を狙いたい。新年度のこともいろんな調整を前向きにしながら見えてきつつある。前向きに、というところを大事にしよう。

 

 残業して夜になると最近はよく猫の鳴き声が聞こえる。会社の敷地の内外で交りの時期を迎えているようだ。

 人間は、というと昨年の国内の出生者数が発表され、75.8万人で過去最低だったようだ。そもそも出会いたいと願わない人が増えているようで、当然ながら結婚が減る、子どもが減るの負のスパイラルである。独身でもいい、というのも自由である。でもそういう人が増えているということは動物の本能が失われつつある、いずれ人類は滅んでしまう運命なのか、なんて外でゴロゴロ叫ぶ猫の声を聞きつつ思うのであった。