※今日のブログは、
 前半版(水神祭版)、後半版(レース版)の
 2回に分けてお送りします。


 前半版は↓ 下のほうにあります。
 http://ameblo.jp/womenleague-cafe/entry-12060090882.html






さて、最終日を迎えた丸亀ナイターでの
「GⅠ第29回レディースチャンピオン」


今日のレース結果は、

1R ③渡邉 優美 3コースまくり差し
2R ③土屋 千明 3コースまくり (3連単20460円)
3R ①西村  歩 1コース逃げ
4R ①山下 友貴 1コース逃げ (3連単11680円)
5R ①竹井 奈美 1コース逃げ
6R ①寺田 千恵 1コース逃げ
7R ④香川 素子 4コース差し
8R ④平田さやか 4コースまくり (3連単27570円)
9R ③長嶋 万記 3コース差し
選抜戦10R ①香川 素子 1コース逃げ
選抜戦11R ①松本 晶恵 1コース逃げ (3連単13560円)
優勝戦12R ③滝川真由子 5コース抜き (3連単33270円)




さっそく優勝戦を振り返りましょう。

第29代女王、新チャンピオンの誕生です。

【優勝戦12R出走表】
1、大瀧明日香 (優出63回目、優勝3回。王座初優出)
2、平高 奈菜 (優出49回目、優勝11回。王座初優出)
3、滝川真由子 (優出11回目、優勝2回。王座初優出)
4、細川 裕子 (優出33回目、優勝5回。王座2優出)
5、中里 優子 (優出60回目、優勝3回。王座初優出)
6、山川美由紀 (優出313回目、優勝74回。王座13優出3V)


まず注目されたのは進入。

10R発売中に行なわれたスタート特訓では、
1本目が①②⑥③④/⑤
2本目が①②⑤⑥/③④という並びに。

①大瀧選手と②平高選手は枠番死守の意思表示。
⑥山川選手も徹底前付けの姿勢を明確にします。

それに対して③滝川選手、④細川選手、⑤中里選手は、
スローとダッシュを両方練習しており、
柔軟に対応する構えを見せました。

そしてスタート展示は、

 

意外にも①②⑥④⑤③のオールスロー。
より一層本番の進入が読めない展開となりました。




午後8時40分、いよいよ迎えた優勝戦の時間。

 

コンディションは向かい風2m、波高2cm、
気温29℃、天候:くもり。

 

水面際にも続々と選手が集まり、
頂上決戦を目の前で見守ります。

そして注目の進入。

 

内3艇はやはり①②⑥の並び。

 

外3艇は④③⑤で、③滝川選手と⑤中里選手が
スタート展示とは一転してダッシュを選び、

①②⑥④/③⑤の4対2となりました。


STは内からコンマ21、21、28、37/17、11

カド受けの④細川選手が後手を踏み、
外から③滝川選手と⑤中里選手が攻め込む展開に。

そして起こった1マークでの内2艇の大競り。

②平高選手が2コースからまくりを狙い、
①大瀧選手がインから張り、
両者とも外へ流れる格好となりました。

これで展開をついたのがダッシュ2艇。

 
(12R、1周バック直線)

③滝川選手⑤中里選手が差して抜け出し、
バック直線でラップ状態の先頭争いを繰り広げます。

 
(12R、1周2マーク)

2マークは⑤中里選手が内から先マイ。

③滝川選手は差しを狙うも届かず、
2周ホーム直線では⑤中里選手が1艇身リード。

水面際の観覧席からは、
「ゆうこ~! ゆうこ~!」と叫ぶ声が響きました。

2周1マークでも⑤中里選手が先頭をキープ。

しかし後ろから迫ってくる③滝川選手の姿が。

 
(12R、2周2マーク)

そして2周2マークで逆転劇

慎重に先マイした⑤中里選手の懐に、
③滝川選手の差しが届きました。

 
(12R、2周2マーク)

3周1マークを先取りした③滝川選手がリードを広げ、
1周前とは逆の並びでラストターンマークへ。

 
(12R、3周2マーク)

③滝川選手が大激戦のレースを制しました。

 
(12R、3周2マーク)


【優勝戦12R結果】
1着 ③滝川真由子 5コース ST.17
2着 ⑤中里 優子 6コース ST.11
3着 ①大瀧明日香 1コース ST.21
4着 ④細川 裕子 4コース ST.37
5着 ⑥山川美由紀 3コース ST.28
6着 ②平高 奈菜 2コース ST.21
決まり手=抜き
2連単③⑤ 6440円(23番人気)
3連単③⑤① 33270円(101番人気)


3連単は101番人気の3万3270円で、
レディースチャンピオン優勝戦では
03年芦屋大会(3万5030円)に続く歴代2位の高配当。

歴史に残る大波乱決着となりました。




レース直後のピットでは
さまざまな光景が見られました。

惜しくも2着に終わった⑤中里選手のもとには、
同期の水口選手がずっと寄り添っている姿が。

 
(左から寺田選手、中里選手、水口選手)

2人は互いに冗談を言い合って
何度も大笑いしていました。

耐えがたいほどの悔しさや無念さを
なんとか振り払おうとするかのように。

 
(左:水口選手、右:中里選手)

ただこの2着で賞金380万円を上積みし、
女子賞金ランキングは前日17位から
一気に8位へジャンプアップ。

今日の悔しさを晴らすチャンスは、
年末にやってくるのかもしれません。

 
(⑤中里優子選手)


①大瀧選手はイン逃げならず3着。

レース後はなぐさめにくる選手たちに対し、
わざと悔しそうな表情を作って応えてみせたりと、
明るく振る舞っている姿が印象的でした。

まくりに屈せず3着で踏ん張ったことにより、
賞金270万円の上積みを果たし、

女子賞金ランキングは
前日9位から5位まで浮上。

ベスト12ボーダー付近の大混戦から
一歩も二歩も抜け出す大きな3着となりました。

 
(①大瀧明日香選手)
 
(左:③滝川真由子選手、右:①大瀧明日香選手)



④細川選手はスタート遅れが響いて4着。

ここまで2・3・1・2・②・②着の活躍でしたが、
最後にオール3連対がストップしました。

2日目からゼロ台スタート4連発中だっただけに、
大一番で後手を踏んだ無念さは
計り知れないものがあったと思います。

 
(④細川裕子選手)


⑥山川選手もスタートで攻めきれず5着。
王座4Vの新記録はなりませんでした。

しかし地元の大黒柱として期待された今節、
2連対率38位の低勝率モーターに苦しみながらも、
気合いのこもったレースを連発して
優出というノルマは果たしてきただけに、

レース後は大きな仕事を終えた充実感で
さっぱりした表情だった印象です。

 
(⑥山川美由紀選手)
 
(⑥山川美由紀選手)



②平高選手は2コースまくりが裏目に出て6着。

思い出すのは7月の平和島ヴィーナスシリーズ。
(※参照、http://ameblo.jp/womenleague-cafe/entry-12050579754.html

あのときも優勝戦2号艇で
2コースからツケマイを狙うも流れ、
3号艇の後藤美翼選手が差し抜けるという展開。
似たようなレースとなってしまいました。

ただ今節の活躍で獲得賞金は約2373万円に達し、
2位に200万円以上の大差をつけるぶっちぎりの首位に。

ちなみに昨年のクイーンズクライマックスの
出場ボーダーは約2394万円。

もうベスト12入りは当確といってほぼ間違いでしょう。

 
(②平高奈菜選手)




さて、勝った滝川選手はウィニングランへ。

 

まるで滝川選手が勝つことを予期していたかのような
赤いウィニングラン用ボートで、
ファンの前へ凱旋しました。

 

そしてピットに戻ってくると、
遠藤選手、樋口選手、山下選手、今井選手がお出迎え。

 

100期台初となる女王は、
100期・101期を飛び越えて102期から誕生。

同期の樋口選手の瞳はレース直後からもう
涙に濡れていました。

 


これまで歴代女王の最若手は
86期の金田選手でしたが、
一気に16期も若返る格好に。

102期勢のGⅠタイトル獲得は
男女通じてこれが初めてとなりました。

また滝川選手は87年9月生まれで27歳。

20代での王座優勝は、
03年芦屋大会での本部めぐみ選手(当時29歳)以来で
実に13大会ぶりとなります。

 


今節の滝川選手は1・2・6・3・③・①・①着

手にしたモーターは2連対率25位で
特に注目もされていなかった中堅機でしたが、
シリーズ序盤から好パワーを披露。

初日9Rは4コース抜きでの1着で、
先行する谷川選手を大逆転しての白星。

準優は4コース抜きでの1着で、
山川選手・平山選手とのバトルを制しての白星。

そして優勝戦は5コース抜き

今節3本の1着はすべて「抜き」でした。

 


滝川選手はこれが通算11回目の優出で、
通算3回目の優勝。

【滝川真由子選手 優勝歴】
13年2月 戸田オール女子戦
13年3月 鳴門一般戦
15年8月 丸亀レディースチャンピオン

昨年11月の宮島戦を最後に
優出からも遠ざかっていましたが、

王座の大舞台で約9カ月ぶりの優出を果たすと、
勢いそのままに約2年5カ月ぶりの優勝も手にしました。

 


滝川選手は08年5月にデビュー。

初1着は09年4月の桐生女子リーグで、
(※参照、http://ameblo.jp/womenleague-cafe/entry-10386137201.html

初優出は11年12月の尼崎女子リーグでした。
(※参照、http://ameblo.jp/womenleague-cafe/entry-11111711317.html

そのあと中村辰也選手と結婚して
長崎支部に転籍。

ちなみに長崎勢の王座優勝はこれが初めて。

九州地区勢の王座優勝も05年の
日高選手以来で11大会ぶりと久々です。

 


今節開始時点では獲得賞金約570万円で、
女子賞金ランキング92位だった滝川選手。

しかしこの一節間だけで1103万円を獲得し、
一気に10位までビッグジャンプ。

ベスト12争いに名乗りをあげてきました。


今後の出場予定は、
大村一般戦(8/23~28)
芦屋オールレディース(9/10~15)

次節は大村戦でさっそく地元凱旋です。


これから1年間、女王の肩書きを背負って戦う滝川選手。

飛躍的に注目度が高まるなか、
どんな走りを見せてくれるのか楽しみは尽きません。


滝川選手、おめでとうございました。

 



なお今節の売上は、
71億8840万3100円。

目標の75億円には届きませんでした。

それでも8月開催に移行してからの4大会では、
12年の若松ナイター(70億6338万0700円)を上回り、
最高額を記録しています。



【'15 女子賞金ランキング】 (8/9現在)
1 平高 奈菜 23,727,000円(③)
2 遠藤 エミ 21,661,000円
3 寺田 千恵 20,693,000円(①②③)
4↑山川美由紀 19,602,000円(①②)
5↑大瀧明日香 18,946,000円
6 松本 晶恵 18,435,000円
7↓鎌倉  涼 18,372,000円(②③)
8↑中里 優子 17,672,000円
9↓小野 生奈 17,111,000円(③)
10↑滝川真由子 16,728,000円
11↓谷川 里江 16,598,000円(②)
12↓三浦 永理 16,593,000円(①②③)
――クイーンズクライマックスボーダー――
13↓日高 逸子 16,576,000円(①②③)
14↓金田 幸子 15,810,000円(②)
15↓川野 芽唯 15,697,000円
16↓藤崎小百合 14,629,000円
17↓平山 智加 14,523,000円(①②③)
18↓竹井 奈美 14,332,000円
19↓宇野 弥生 13,728,000円(①)
20↓長嶋 万記 13,559,000円(②)
―――レディースチャレカボーダー――――
21 魚谷 香織 13,308,000円
22↓片岡 恵里 12,888,000円
23↓福島 陽子 12,495,000円
24↓落合 直子 12,481,000円
25↓岸  恵子 12,159,000円(③)
26↑香川 素子 12,013,000円(①)
27↓新田 芳美 11,634,000円
28↓中谷 朋子 11,329,000円(①)
29 堀之内紀代子 11,133,000円
30↓向井 美鈴 11,127,000円(①)
(※昨日より順位が上がった選手は↑、下がった選手は↓。
 カッコ内はクイーンズクライマックス出場歴。○は第○回大会)




ではこれにて丸亀レディースチャンピオン@cafeは終了。

次回の更新予定は6日後、
8月15日開幕の津オールレディースです。

現時点での出場予定メンバー(支部別)は、

群馬 久保田
埼玉 大塚、中里
東京 小神野、長田、松堂、渡辺千、宮本、松村、糸數、橋谷田、足立、後藤、倉持
静岡 倉田、池田明
愛知 鵜飼、笠野、大瀧細川、水野
三重 垣内、本部、加藤綾、鈴木祐、篠木、高田ひ
福井 
滋賀 
大阪 
兵庫 藤井
徳島 
香川 山川、西村美、平山平高、松尾夏
岡山 森岡
広島 、小杉
山口 
福岡 鳥居、藤田、大橋栄、坂本、真子、竹野、伊藤、小野真
佐賀 
長崎 池田紫
(※赤字はA1級、青字はA2級。一部訂正いたしました)

レディースチャンピオン優出メンバーから
山川選手、中里選手、大瀧選手、細川選手、平高選手と、
なんと5人がズラリと集結です。


'15-16シーズンのGⅢオールレディースは
三重県・津からスタート。

来年8月の津GⅠレディースチャンピオンの
優先出場権をかけた戦いが、津から始まります。