15年前の昔話 | にほんみつばちANNのブログ

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15年ほど前に、「サックブルード病」の流行でグランパ所有群は30群から2群にまで消滅してしまい壊滅状態に陥りました。

佐世保に住んでおられた友人のD氏も200群から数群に激減していました。それほど被害を受けたD氏はヘルプビーという薬を開発して蜂たちに投与して病気を克服しようとされましたが、根本的治癒には至りませんでした。

 

それからしばらくして、D氏から、「ANNさん、今シーズンは何群分蜂した?」と電話がありました。「30群ほどです」と返答すると、「少ないなー。こちらはもう200群を超えたよ」との言葉。

びっくりしてその状況を尋ねると、所有する巣箱を全て逆さまにして、できている全ての王台を手のひらサイズにカットし、手作りの小さな巣枠に固定し、働きバチをすくって巣箱に一緒に入れて人口分割をされているとのことでした。

 

D氏曰く、「サックブルードに逆らっても無駄なのを悟ったので、これからはサックと上手に付き合おうと思う。とにかく沢山のミツバチをキープしながら病気を克服する蜂を残していく方法を実践しようと思う」と話されました。

 

残念なことに、それから間もなくD氏は病にかかり急逝されました。

闘病されていたD氏から「病気で沢山の蜜蜂の面倒が見られなくなったので何群か引き取ってくれないか」と連絡があり、片道7時間かけて長崎まで車を走らせ、夕方にはとんぼ返りで8群のミツバチを持ち帰りました。

 

D氏の考えには共感できる部分が多くあり、今でもグランパのミツバチの飼育理念に脈々と生かされています。

サックブルードはかなり弱毒化してくれたようで、ここ10年近く被害は出ていません。

代わりに近年は「アカリンダニ」に悩まされるようになってきました。でもこの病気はサックほどの致命的な被害はないので、気が楽です。あと数年たったら克服していける病気になるのではないかと考えます。

とにかくできるだけ多くの群れを所有することで、たとえ何割かの群れが消滅しても、翌年に前年以上の数をキープできればいいのです。そのうちアカリンも昔話になってくれるとグランパは信じています。

 

長話になりました。すみません。

 

というようなことでグランパは、少しでもたくさんのミツバチたちをキープするべく、3月に入って巣箱の組み立てに励んでいるところです。

グランパの所有群は、現在60群の強群と10群の普通群、12群のアカリン群がいます。アカリン群は2か所の隔離蜂置き場に移動して集中治療を施しているところです。60群の強群だけでも、多分180群の分封が予想されます。普通群やアカリンダニ回復群も分封することが予想できるので、分封数は200以上になるでしょう。

しかし蜂置き場のこともあり、今年の分封捕獲目標は150群としています。(元巣箱も含めると今年は200群以上になるでしょう。)

 

幸いなことに、毎年何人かのお弟子さんが入門?されて、グランパを手伝いながら養蜂を学んで下さっています。

下の写真のIさんは、ちょうど1年前のこの時期から、ずっとグランパの養蜂を手伝ってくださっています。(現在巣箱の組立を手伝ってくださっています)

ミツバチに対しての愛情や情熱があり、1年目で既に8群の所有です。

 

下の写真はグランパの今日の仕事です。

天板の反り防止の桟木打ち。やっと80枚ほど作りました。あと70枚です。

 

Iさんが4日間かけて組み立ててくれた「巣門+開閉枠」150個です。

今日は久しぶりに天気が良かったので、出来上がったこれらを煮沸消毒をしました。

今日は50個だけしかできませんでした。あと100個しなければなりません。

 

天井部の「すのこ」も40個ほど煮沸消毒して乾燥させました。

とにかく、スケジュール的に天気のいい日が欲しいグランパです。