福袋とかでワッと増えたし、面白いデックもあるのでガンガン紹介します。
Playfair Deck:Red Second Edition
デック専門の通販サイト、プレイフェアのオリジナルデックの赤。
普通は「マジック用品店に、基本の道具としてトランプがあり、コレクターにも応えられるように珍しいデックも置いている」という通販サイトがほとんどなんですが、プレイフェアは本当にデック専門のお店です。
実は先日の福袋もこのサイトで買いました。
自社製のデックを作るというのは、今なら分かりますがコレクターの憧れであり、買う側も興味をそそられるものです。
箱はシンプルな赤単色の構成ですが、箱の横などに印刷された英字がカッコ良くて、海外製のトランプを強くリスペクトしているのが分かります。
持ってみるとバイシクルと比べて重く、カードもやや厚みがあり硬めです。
あんまり質を上げすぎると「普段使い」を意識したデックから値段が剥離してしまうので、ギリギリのラインを突いた品質と価格なのかなと思います。
バイシクルに慣れた人には少し扱いづらさもありますが、丈夫でプレーンなフェイスで、使ってみるとハンドリングも良かったので割と誰にでもオススメできます。
なんかね…品質は凄い良いってわけじゃないんですけど、紙の存在感があって好きです。
Cohort Ghost Playing Cards
コーホートのゴースト(白)バージョン。
クラシックなカジノスタイルのデザインとでも言いましょうか、安心感のあるシリーズで、赤や青が基本色なんですが、白がカッコよかったので買いました。
ゴーストバージョンなので、バックのボーダーがフェードアウトしていくのがオシャレ。
カスタムはスペードのAと、赤色のマークがインデックス以外は黒で統一されています。
そのため少し視認性にややこしさはありますが、これもゴーストというテーマらしいカスタムだし、それで困るなら赤とか緑を買えばいいので 問題はないですね。
Ace Fulton's Casino Deck:Gold Edition
先日の福袋記事のデックを改めて紹介。
架空のカジノをモチーフとした人気シリーズのエースフルトンから、グリーンゴールドバージョン。
カスタムはスペードAのみで、飾らないながらもエレガントで高品質な仕様が、手にした者の気分を高めてくれます。箱のスムースな手触りも最高。
点線付きのシールで、うまく切れませんでしたが雰囲気も抜群でザ・トランプという感じ。
見ての通り非常にプレーンかつハイクオリティなので、全てのシーンにおいて活躍するポテンシャルがあります。
カーディストリー動画で使ってる人もよく見ますね。
Derive Deck:Prune by Cardistry Touch
カーディストリー「専用」のデックで、フェイスが全て同じデザインになっています。
何と言っても箱の構造がオシャレで、斜めから開封してデックがポップアップする仕組み。
マジックもそうなんですが、トランプの演技は箱から取り出す前から始まっているので、こういった切り口でアーティストを助けるのは素晴らしい試みだと思います。
品質も怖いくらい良いです。
そのせいかやたら高くて、まず普通に買ったら手が出せない品だったんですが、福袋で当たって触ってみると驚愕したわけですね。
トランプはプレミア価値やホロ・メッキの加工に高い値段が付くケースはあるんですが、ここまで単純な品質に特化した高級品は少ないでしょう。箱の組み立てを自動化できないから原価が上昇したりもしてるのかな?
BICYCLE シン・仮面ライダー Playing Cards
USPCCに頼むと、バイシクルブランドを借りてトランプを作れます。
利点はもちろん、世界で最も信頼されているトランプの品質をそのまま使えること。
アニメなどとコラボしたデックはたくさん出ていて、「うる星やつら」「ワンピース」「サンリオ系」、果ては「マツケンサンバⅡ」など目を疑うような面白いものもあります。この系統は東急ハンズのような大型雑貨店にも入荷していて、プレゼントにも最適です。
実はシン仮面ライダーは視聴してないんですが、職場にマジックと特撮で話の合う人がいて譲り受けました。
特徴的な緑と赤の蛍光色をうるさいくらいのフルカスタムで表現した、ファン必携の賑やかなデザインが印象的。
ジョーカーも2パターン用意されているので気が利きます。
Room52 Playing Cards Red
Kickstarterで支援を集めていた、香港の新鋭クリエイターの一作目。
部屋と空間をテーマとして、ロードムービーで見られるようなモーテルの扉やルームキーを表したレトロなデザインがかわいい。
カーディストリー用と明言していて、演技の時に扉の向こうからそっと覗くフルカスタムフェイスが美しさを際立てています。白も茶色くくすんでいて雰囲気がたいへんよろしい。
とても古い水性ペンによる手描きの絵柄だけでなく、箱にはざらざらした手触りや凹凸の加工があって、触れた者を癒してくれます。
印刷はTCC Playing Card Co.という中国の会社なんですが、バイシクルのUSPCCなどと比べるとやや未熟な部分もあり、特に滑りが今ひとつで新品なのにファンが綺麗に広がらないなどの不満点もあります。
しかしクリエイターの処女作という事や、値段も送料込み約1800円という間違いじゃないかと思うような安さ、何よりそれらを許してしまえるほどデザインが魅力的なので、とても気に入っているコレクションです。
Silence V3 White Standard Edition
KING STARという、主にKickstarterで販売を行っている香港のトランプ会社の新作、白バージョン。
サイケなデザインがたまらない逸品で、秒で予約してしまいました。
特徴はいくつかありますが、まず箱がスライド式のダブルレイヤーになっていて、マスク状態の女性を上から抜き取ると、違う絵柄が現れるというオシャレMAX仕様です。
更に箱の表面はパール加工されていて、薄く虹色に光ります。ついでに内側にもホロ加工がしてあって、とにかくゴージャス。
カードはフルカスタムで絵札の描写も細かく、特にジョーカーのイラスト(写真6枚目下段)がたまらんのです。ひょっとしたら所持デックの中で一番好きかも…
紙は中国製で、アメリカのUSPCCと比べると若干劣る部分もありますが、十分な品質です。
これが香港ドルでユーロなんかに比べるとそんなに高くない値段(100HKD+送料)でここまでの物が手に入るのも魅力です。
この記事を書いていた時のレートが1HKD=18.76円だったので、100HKD=1800円くらい。
たぶんユーロ払いのキャンペーンだと3300円くらいの仕様でこの値段ですから、かなりお得です。ユーロ圏のキャンペーンはデック一つと送料で5000円とかなっちゃうので、なかなか手が出せません。
Silence V3 Black Standard Edition
白と一緒に予約した黒バージョン。
こちら白バージョンの子とは双子という設定のようで、デザインも対になっています。
白では影になっていた絵札のキャラクターが、肌の質感になっています。
箱の内側のホロなんかは、黒の方が映えて見えますね。
なんかもう、バックデザインの感じとか、ジョーカーの雰囲気がゾクゾクする良さでほんと最高ですね。
ちなみにDXバージョンで、ギラッギラのホロとメッキが入った高級バージョンもあったんですが、さすがにそれは高くて諦めました。
こういう記事を書いてるとコレクターっぽい振る舞いをしてるように見えますが、実際は「気に入ったデックをちょっとかいつまんで買って手遊びしたり、気が向いたらマジックを覚える」くらいの趣味なので、木製箱入りのウン万するデックや3万するガチャデックの箱買いをするガチの人には頭が上がりません。
安くて300円、高くて3万の趣味ですから、思ったよりも裾野が広いんですね。
今回は以上です。
トランプを集めたり、遊んだりして思うのが、日本は本当にトランプで遊ばない国柄なんだな、ということです。
この間、世界的な主流である「トリックテイキング」のオーヘルというルールで友人と遊ぶ機会があったんですが、まぁ〜面白かった。
小慣れた大人の遊戯というんですかね、知的センスと、ちょっとの運に頼るパーティー感もあって、極上のゲーム体験でした。
あれが大昔からあって、トランプひとつあれば遊べるんですから、もっと若い頃からガンガン遊んどきゃ良かったなと、素直に思いました。
もちろん中学生の頃なんかは、毎日昼休みに大富豪をやったりしてましたが、高校、大学、社会人と人生経験を積んでいくと、初期手札の運頼みのゲームではコントロール感が薄く感じてしまいます。
そういう時に、自分の戦略が大きく作用するトリックテイキングのようなゲームに出会う文化が根付いていたらば、場所も大きな専用の道具もいらない麻雀のように親しまれていたのではないでしょうか。
せっかく子供が三人もいるので、これからその魅力を伝えていけたらなと思っています。
雑記おわり