東京傷年

東京傷年

小説なブログ(´・ω・`)

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8、サナ
霧島は質問した。
「サナの本名知ってる?」徳永は首を振った。

「ユナとかいったっけ。お前の昔の彼女もユナっていったよね。」

徳永は答えた。
「いや、ユナはぽっちゃりしてて笑顔の可愛いコだった。あんな薄気味悪いヤツと一緒にしないでくれ。」
霧島はまた質問した。
「なんでユナと別れたんだ?」
徳永は考えた。

ユナは可愛い少女だった。ある日、ユナは暴力団の上の人と肩を組んでいた。 そしてキスをしていた。

ユナに訪ねると、お金のためにやった、あんなやつ好きじゃない
そう言っていた。

霧島は続けた。
「ユナちゃんも気の毒だな。あいつはいつも妹と比べられていた。妹は運動神経成績もよく、背も高くて美人で、嫌いだった、と。その妹の名前がサナちゃんって言うんだ。話が逸れた。で、ユナって奴は暴力団と関係を持ってクスリをもらっていた。見ただろあの醜い体。それにしても元カノと久々に寝た感想はどうだ?ロリコン君よ。」

徳永は口を開いた。
「なんでユナは心臓がないんだ?」

霧島は笑いながら答えた。「あれね。ユナちゃん、サナちゃんを憎むあまりにサナちゃんの心臓をえぐり出して食べちゃったの。サナちゃんの腹というか胸には大きな穴が空いてたらしい。で、朝起きるとユナちゃんも同じになっていたというらしいよ。で、無くなった心臓を手に入れるためにあれ以来男に接近しては心臓を食べるという、ね。」

徳永は若干怒っていった。
「ふざけないでよ」

霧島は笑った。
「信じる信じないはお前次第だ。とにかくユナには関わるな。お前の人生めちゃくちゃになるぞ、」

徳永は言った。
「関わるかよあのヤク中アバズレ女」

「それならいいんだがね。次の仕事だ。」
霧島は徳永にメモ書きを渡した。
「遊莉、駅前13時」
と書いてあった。

遊莉は徳永より7歳年上の常連客だった。

彼女も本業は風俗嬢らしい。
3日に1回は来ている。

徳永は駅に向かった。
霧島
32歳
身長161センチ
血圧189/148
脈拍69
女性向け裏風俗店のオーナー

サナ
15歳
身長153センチ
血圧37/29
脈拍16
徳永を指名した客。
心臓の部分に穴が開いている。
スタイルは最悪
7、バイト
朝になった。
辺り一面が明るくなってゆく。
あれからアリスは一睡も出来なかった。
アリスは無断外泊をしたことがない。

ママ、怒ってるかな…
遥、怪我よくなったかな…
そういえば、ママは友達と旅行だから帰らなくてもバレてないか。

アリスは思い出した。

ママは1週間ほど友達と旅行に行く、と言っていた。
ま、いいか

アリスは心の中で唱えた。
しばらくすると徳永が起きた。
「おはよう、アリス」
徳永はアリスの両頬に軽くキスをした。
「ご飯の準備をしてくるね。」
徳永はキッチンに向かって行った。

昨日の憎しみに満ちた表情は嘘のようだった。
むしろ前よりも優しくなっているように感じた

徳永はスープを持ってくるとスプーンでアリスに食べさせてやった。

「どう?」
徳永は尋ねた。

アリスは紙に
「おいしい」
と書いた。

「好きだよ愛してるよ」
徳永はアリスの頭をなでる。
アリスは徳永に抱きつく。
「俺、お袋が逮捕されたから働かなきゃいけなくなった。いいこでお留守番してるんだよ。」

徳永はアリスに首輪をつけ、押し入れまで運び、チェーンを繋いだ。

そして、アリスの好きな本、好きな曲のたくさん入ったiPod、お粥を目の前に置いて、押し入れを閉めた。
「好きだよ愛してるよ」
そういって。



「おはようございます。」徳永は事務所に着くなりそう言った。
「今日の相手はサナちゃん。ホテルにもう着いているよ。」
30そこそこの男はメモ書きを徳永に渡した。
「お前はスタイルもよく顔もよくサービスはいいから評判いいぞ。夜から働いた方が稼げるぞ。」
男は徳永の肩を叩いた。
「ありがとう、霧島さん。事情あって、夜は働けないんだ。」

徳永の新しいバイトは逆売春だった。
女と寝て金を稼ぐ、そんなバイトだった。

ホテルに着くと徳永はドアを叩いた。
「こんにちわ。サナちゃん。」

サナと呼ばれた女は15、6歳くらいで、ガリガリに痩せこけ、背も低かった。
しかし、着ていたドレスはかつて徳永がアリスにプレゼントしていたものと同じで、高級のものだった。
「遅いわよっ」
サナはわめいた。
「30分も遅刻よっ」
徳永は時計を見た。
約束より10分ほど早く着いていた。

「11時の約束でしたよ。」徳永は微笑みながら言った。
サナはドレスを脱いだ。
無いに等しい胸、くびれのないウエスト、細い体の割に出ている腹、ペッタンコな尻、サナの体型は最悪だった。

!?

徳永はサナの腹の上をみた。

「何よ?」
サナはぶっきらぼうに聞いた。

心臓の部分はポッカリ穴が開いていた。

「驚かないでよ。悪かったわね。この体で。」

徳永は不機嫌なサナを無視して胸を愛撫した。

「ベッド行こう。」
「…うん」
サナの機嫌は戻った。

そしてサナへのサービスが終わり、事務所へ戻った。
「あの娘は厄介だよ。くれぐれも仕事以外では関わるな。」
霧島が忠告した。