奇跡の災害ボランティア「石巻モデル」を読み返してみる③ | WingMakerのブログ

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今回のテ-マは

”奇跡の災害ボランティア「石巻モデル」を読み返してみる③”です。

 

・・・という事で読み返してみました。

 

奇跡の災害ボランティア「石巻モデル」(5) | WingMakerのブログ (ameblo.jp)

 

奇跡の災害ボランティア「石巻モデル」(6) | WingMakerのブログ (ameblo.jp)

 

「地震発生1週間後
だった。憔悴した10数人の職員が、ボランティア志願者、

マスコミ対応に追われる中、ボランティアが一人も

いないという現実を目の当たりにします。
当時はまだ、電話回線も電気も復旧しておらず、

各々がソ-ラ-を使った自家発電機などを持ち込み、

携帯電話やパソコンの電源を確保していた。

 

この時点では行政は市内にある大まかな避難所の数は
把握していたが、在宅避難者までは手が回らず、

行政も自衛隊も支援に入らない住宅街での炊き出しや

物資配給が必要だと思った」

 

小林はすでに石巻で活躍していたボランティア団体
「め組ジャパン」と共に、行政が把握しきれていない
「在宅避難者」が実際どの地域に、何人いるかを把握する
聞き取り調査をした。15人のボランティアと共に、7台の車で
石巻市内を走り回った。

新たな避難者を見つけると、援助物資として全国から集まった
ラジオを手渡し、その場所から一番近い炊き出しポイントを
紹介した。

そして、この調査結果を基に小林は、独自の「災害地図」を
作成する。これは行政でも把握していない貴重な資料となった。」

 

当時、行政が把握していた避難所の数は150だったが、
在宅難民も入れると300カ所にもなった

 

 

ピ-スボ-トの小林さん、パキスタンの大地震の災害救助活動にも
参加しています。
社協への協力も認められ、彼はボランティアセンタ-に集まる
NGOなどの団体の受け入れを任されることに。
参加団体は30を超え、社協とも相談の上、もっといろんな
団体が入りやすいように「NGO・NPO連絡会」を結成します。
地元石巻市で建設会社を経営し、個人的にもボランティアに
参加していた「伊藤秀樹」さんは地元へのパイプが無い
ピ-スボ-トや他の団体を見て、彼らの力になりたいと
考えます。

 

毎日夕方7時から行われる各団体の活動情報のシェアが
行われ、1団体3分としても2時間以上かかります。

 

それで分科会ってものをつくる事を提案するんです。

 

そいで・・・分科会は
①食料支援(炊き出し)
②医療支援(メディカル)
③被災者の移動支援(移送)
④心のケア
⑤子供支援(キッズ)
⑥リラクゼ-ション
⑦復興マインド
⑧瓦礫撤去・清掃活動(マッドバスタ-ズ)
⑨生活支援

 

・・・このように9つの分科会ができて、
それに分類されました

 

分科会が出来たおかげで夕方のミーティングの

時間がメチャクチャ短くなる!

つまり・・・モチベ-ションが上がる!

 

 

 

災害ボランティアの現場では、その地域が特定の宗教団体や政治思想の
ある団体が仕切っていると分かった途端に物資が届かなくなったり、
ボランティアそのものがあつまらなくなったりすることがある。
伊藤さんはそのあたりを・・・・
「目の前に困っている人がいる。それを解決するためだったら、
どんな人脈も政治力も使っていいじゃないですか。
ただし成果を独り占めしたり、政治の道具に使われるのだけはやめようと。
とくかく、私たちが統括するのではなく、ボランティアたちが活動しやすい
フィ-ルド整備に徹しようと山本さんとふたりで話し合いました」

 

話がわかるリ-ダ-二人が今回の「石巻モデル」を
作った・・・と言えそうです。
ボランティア活動に政治を介入させない。
ただし目の前の物事を解決するためだったら手段を択ばない。
超党派的思考

 

 

石巻専修大学が拠点になったそうですが・・・

これにも裏があるんですね~。
この大学は避難所の指定は受けていませんでしたが、

学長は受け入れるんです。
地震発生から4日後、市長から大学に災害ボランティアセンタ-を
開設できないか?と打診があります。

大学側は即座に快諾し、ボランティアの事務局ができて、

ボランティアの拠点になります。
実は、いざ震災が発生した際には、避難者、自衛隊、

ボランティアを受け入れるという防災協定を互いが取り交わしていた

・・・という事実があります。
わかりやすく言うと・・・いざという時の根回しをしていた・・・
という事です!

 

あらかじめ根回しして、取り決めしておくと、以外に
すんなり行く・・・それが「石巻モデル」の

秘密の一つでもあるようです。

要するに「いざという時の仕組み」をあらかじめ作っておく事!
なるほど~。仕組み作りですね~。

 

 

もっと面白いエピソ-ドが載っています。
それは「通信に関して」です。被害が大きかったのに、

通信手段が無い!
そこで、ボランティア団体「め組ジャパン」の

井上さゆりさんがですね~自身のツイッタ-で

株式会社ソフトバンク代表取締社長孫正義あてに
「震災支援を始めるので、ケ-タイ電話が欲しい」・・・

とつぶやくんですね~。

すると・・・驚いたことに翌々日には400台のケ-タイと
10台のアイパッドを、ソフトバンクの社員が届けてくれた

 

支援物資は集まり始めたんですが・・・問題となるのは
その保管場所です。
これは気づきませんでした。いくら支援物資が届いても
保管場所がなければ、濡れてしまいます。服や食料がダメに
なったケ-スも今まであったようです。
今回のケ-スでは野球部の屋内練習場を保管場所として
使用したとか。

 

支援物資もさることながら、それを保管する
屋根付きの建物がなければ意味が無い。

支援物資と物資保管場所・・・これは一つのセットとして
考えなければならない