かっこちゃんの心温まる話(雪絵ちゃんのエッセイ) | 脳内出血を起こし障害者になりましたが、残りの人生楽しんでいきます

かっこちゃんこと山元加津子さんは石川県の特別支援学校で働いています。

 

私の娘もI大学の教育学部 特別支援教育コースで学んでいますが、特別支援学校には行かないと話しています。

 

それくらい大変な職場なのだと思います。

かっこちゃんはその中から本当に心温まるお話を教えてくれます。

 

かっこちゃんのお友達、雪絵ちゃんのエッセイです。

 

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「私、長生きしたくないの。いつ死んでもいいんだぁ」と言いつつ、薬の副作用を気にしてて、薬嫌いな私。地震があった時、悲鳴を上げながらベッドから落ちないようにつかまってた私。事故に遭いそうになったとき、必死で身を守った私。結局は生きたいのね。

まだ元気で家にいる時、急に怖くてたまらなくなって、今の楽しいうちに死にたいって思った。死にたいっていうより「死ななきゃ」って思ってあせった。はやくしなきゃ間に合わなくなっちゃうよ。ほとんどパニック状態。怖くて泣いた。誰かが「ねぇ」って話しかけるだけで涙が出てくるの。母に「病気がひどくなったら、怖くて生きていられない。死んじゃいたい」って言ったら「大丈夫。そんなことになったら、すのうを殺してお母さんも死ぬ」っていった。こんなのうそに決まってる。生きることがどんな事か、死ぬ事がどんな事かよく知ってる母だもん。でも、例えうそだとわかっていても母を死なせるわけにはいかないって思った。だから私死ねない。死なない。5年位前、母とちょっとした口喧嘩してたの。そしたら地震があっってその瞬間、母は私の事を守ってくれた。カバーしてくれた。ガードしてくれた(どう表現したらいいか分からない)「今の地震びっくりした」と言って喧嘩は終ったけど、母は瞬間に自分じゃなくて私の命を守ってくれた事にビックリした。当たり前なのかもしれないけど、言葉じゃないこういうのに改めて私は、しっかり生きていこうと強く思った。私と母の共通の目標。「長生き」これは私の、でなく母の長生き。私のためにも母には長生きしてもらわなきゃ。そのためにはどうすればいいか、一緒に考えるのでなくて、お互いが勝手に目標に向かってるの。この目標も自然と出来たもの。母はなにしてるか知らないけど、私は母が少しでも休める時間を増やし、心配する時間を減らしていってるよ。たまに思いっきり疲れさせたり、心配かけたりしながらね」

 

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雪絵ちゃんのお母様も素晴らしい方ですね。

雪絵ちゃんの言葉には重みがあります。物事を深く深く読み込む心に感動します。