いつも行ってるようで、気が付けばこの1年行っていない、とか
そういえば元気なのだろうか、とかフト思い
行くと普段どおりに温かく迎えてくれて、寛いで過ごすことが出来る。
気がおけない店って、それなりにあるものでしょう。

先週、たまたまプラリと寄ったのが、その二つの店。
一つは新宿御苑にある 「Bar Bees West」。
一人で行くのもいいし、連れ合ってもいい。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~Y-club/beeswest.html

写飲食堂

ここは樽詰めの原酒モルトウィスキーを、瓶に詰めて出す。

最初にこの扉を開けたときは、オープンから日が浅かった頃で
見馴れぬボトルのラインナップに興味を持った。
好みの銘柄をいうと、その原酒が置いてあリ、それ以来。
総じてウィスキーのアルコール度数は50℃以上。

写飲食堂

日本もそうだが、英国も第二次大戦時に穀物確保のため、
それまでの酒類のアルコールを、水で薄めて製造させる馬鹿げた措置をとった。
かのチャーチルをして!
それ以降、スコッチのスタンダードは43℃。
日本は水で薄め、水飴を添加した。

オリジナルの酒は、気風が強い。基底には、馥郁たる香りと味わいと余韻がある。
このバーは、そのスコッチを提供する。しかもかなり廉価で。
先週行ったときに、こういうものが入ってますよ、とマスターがにこやかに出してくれたのが
グレンウィスキー。アルコール60.1℃。29年熟成もの。

写飲食堂

20年も経つと、樽には半分以下しか残らないはず。
よく天使に取られずに樽に残ってくれたものよ、と感謝。

有難くスピリッツグラスで戴き、お替りしたい気持ちを抑える。
こういう希少な酒は、ほかの酒好きにも譲るもの。
路地に入ったバーだし、スツール数も少ない。
気のおけない客にだけ来て欲しいバーです。

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そして週末に、開いているかな、と行ったのが、赤坂清水谷にある「秀吉」。
和食を気軽に食べたい気分になると、少し歩くがここがいい。
ワインも好きな親父さんとおかみさんが、温かく迎えてくれる。
「奥の席がゆっくりできるよ」、と。


土曜もランチをやっていて、今日はいい魚が入っていると「さしみ御膳」。
メジマグロ3種盛りに赤ムツ、生しらす。

写飲食堂

もっとも、「秀吉」さんへは、外国人を連れて行くのに最適。
親父さんは、和食をよく食べるフランス人、アメリカ人を大歓迎する。
刺身や天麩羅、煮物、焼物、時期のものなどの日本の粋を、惜しげもなく出す。
旨くて、銀座なんかよりはるかに安いし、何よりアットホームな気持ちがすぐ伝わる。

さらに愉快だったのは、フランス人とアメリカ人でも一切食べないという「鯨」。
あるとき、今日はあるというので、以前ニュージーランド人に出して絶賛した鯨肉を
フランス人にも出したところ、いやあ、旨いと次々に食べる。
かみさんが知ったらキスしてくれなくなる、と嘯きながら。
日本酒もよく飲む。

 そのときの鯨が入った刺身盛

キーウィーにとって、鯨は一種の神の使い。なぜ日本人は鯨を食べるのかと聞く。
旨いんだ、と答え、まずはさらし鯨。そして赤身の刺身。ついで竜田揚げ。
旨い、旨いと、マオリの社長も食べつくした。
どうも日本人が鯨と共に、ニュージーランドに棲息していた赤く美味しい魚-ホウボウに色が似ている-
などを根こそぎ収穫していった遺恨もあるらしい。

気のおけない店は、ワールドワイドで輪がつながる店でもあるようです。
まず、タイトルがいい。
http://www.47news.jp/topics/entertainment/2008/12/post_1843.php
句心がある食のエッセイスト、向笠千恵子さんによる「訪ね食べる記」(小学館101新書)。

ウェッブでのブログに綴る「フードマインド」をまとめた書。
その巻頭が「職人館」。
http://slowaging-olive.b.bv-bb.net/200806/article_2.html

写飲食堂

自然描写、その地の風土、食した「フード」、館主の思いの表現。
いずれも的確だと思う。

長野県望月。現在は佐久市に統合され、由緒ある地名は住所表記から消えた。
浅間おろしと蓼科おろしが吹き、冬は雪よりも風の冷たさが相当に厳しい。

その地で取れた米で酒を作り、その地で豆やそば、野菜を作り、山に入れば恵みの宝庫。
懸命にそのままを守る人の熱意が、美味い料理を出す。


「職人館」の料理の詳細はコチラで ⇒ http://ameblo.jp/winepartner/entry-10136357145.html

「職人館」の横に昨年建った納屋のフレンチ「る・さんざ・プリュ」も快調。


画像は、かの地の昨年2月のもの。
今年も結構雪が降ってるらしい。

館主から「来るかい」と誘われる。
行けば真空になって帰って来れるところ。
めだかもほたるも越冬中かな。

フランスでドライブしていて、ワインマニアにはローヌ渓谷沿いほど多彩で楽しい
そして割合と安全な区域はないのでないか。多様性が、最大のポイントです。

今思い起こしても、ブルゴーニュ区域から南下し、ヴィエンヌからローヌ河沿いに細い道を辿り
コート・ロティの急峻な丘に見惚れて休息したことや、
エルミタージュの丘で、無農薬ブドウ畑を彷徨した挙句に、ローヌ川に落ち込むような丘で
歯を食いしばってハンドルを切ったこと。
フランスで一番小さなAOCのシャトーグリエを探しているうちに、トラックと衝突して!
一切フランス語を話さなかったら、結果彼らと親しくなったこと。
太陽の道と名付けられた高速道路を南下し、ようやくシャトーヌフ・ド・パープに辿り着き
2つ星の宿に優雅に泊り、自在に作ってもらったジビエ料理。
でもヌフの廃墟の下で、パンにハムとチーズを載せ、水と赤ワインでグビリとやった
車の中の快感に勝るものはなかったようだ。

思うにコンドリュー村は、思い出中の白眉。
サン・ジョセフを飲みつつ、ボージョレー・ヌーボ解禁を前日に肉屋さんの自宅に招かれて楽しんだし
結局リヨンにはシャトー・グリエがなく、つまらなくて粗暴な港町マルセイユから
エクサン・プロバンスを無視して、グリエを購入するために、わが村コンドリューへ一気に戻ったほど。
入った宿の寒さと、窓越しのローヌ河の急流が鮮明に思い出される。

その思い出を持つものには、阿部さんが営む「V」http://www.vionys.com/bistro/concept.htm
でのマリアージュの会が、5回目を迎えて「ローヌ」と言われて、これほど嬉しいことはない。
ローヌは実に多彩なのです。

写飲食堂

ワインは7銘柄。 まず泡もので乾杯
*Saint-Peray Mousseux, Les Champs Libres

白ワイン2種とロゼ:クローズ・エルミタージュの白や、ヌフの白が飲めるのは有難い。稀です。
写飲食堂
*2205 Crozes Hermitage Blanc, Arain Graillot
*2003 Ch.neuf du Pape Blanc, M.A.Mathieu
*2007 Tavel Rose, Mardoree

赤はヴァケイラスに、お待ちかねコート・ロティ。
ロティかエルミタージュが出ないと、客は帰らないよね。
*2005 Vaqueyras, Burle
*2002 Cote Rotie, Clusel Roch
写飲食堂

デザートワインはムスカ 柔らかさが身上
*2006 Muscat de Beaumes de Venise, Bernardins

料理は Cervelle de Canut 白チーズと香菜のカナッペ を摘んだあとに
前菜 Salade Lyonnais トリップとロゼットのリヨン風サラダ
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トリップ大好き マスタードと酸が効き味

メインは Caille Farci sauce Port Rouge
写飲食堂
ウズラのファルシイ ポルトソースが旨かった

デザートは Diplomatte au pain d'Epices
写飲食堂
ディプロマット カスタードクリームに生クリームを混ぜた 口当たりが軽いクリームです。

いつものことながら、相当杯きこし召して、寒さも忘れて帰還しました。
阿部さんに感謝です。
爽やかな春の好天に恵まれた20日。小田原で「クラブ・パルロン」の新年会が開かれ
早春の息吹を感じてきました。
水仙が咲き誇り、日当たりがよい地では菜の花、そして梅が開花し青空に映えています。
今の伊豆はそうそう混むこともなく、気持ちが良い地です。

「クラブ・パルロン」は、会員のホテルやレストランを利用するお客様や業務関係者を招き
年間にいくつかの行事がありますが、新年会は年賀の挨拶だけではなく、若手シェフによる料理コンクールがあり
選ばれた若手シェフにとって大きな研鑽の機会にもなっています。


今年のテーマは「鍋」。
フレンチの「鍋」は和風の鍋とは違い、野菜は野菜、豆は豆、肉は肉、魚は魚で調理し
最後にスープで合わせる料理。
これが現代のコースの並び-スープ、野菜、魚、肉の順になったともいわれるとの解説で
4人の審査員によって評価が下されます。

今年の会場は「ヒルトン小田原」でした。
恰幅が宜しいこの総料理長が、同じ郷土の中学校卒と昨年判明し
昨年から「先輩、ようこそ」と歓迎されるようになり、気分をよくしています。

出席者は200人ほどでしょうか。参加費は男性6,000円、女性5,000円。
料理は、さすがにふんだんに用意されています。
海の幸からオードブル満載、ビュッフェ定番料理やら、そばや飲茶、カレーなども。
秀逸なのはスイーツの多種多彩。女性群が中皿に満載で次々に食べている姿は
まるで別世界の景色のようです。
さらにお楽しみの福引は一枚千円。豪華景品がよく当たるとあって、一人で15枚購入する人も。
トップ賞は、「オーミラドー」宿泊2人分。ディナー、朝食付きでした。

審査の結果、コンクール三位は「宮ノ下富士屋ホテル」
二位は「オーベルジュ・オーミラドー」
一位は偶然ながら「ヒルトン小田原」。
受賞したのは経験が浅い女性シェフでしたが、先輩が皆応援して手伝ってくれた、と涙の挨拶でした。

少し遠いのですが、行って良かったといつも思える新年会でした。

「クラブ・パルロン」は素敵なHPが出来ましたので、下記URLをご覧下さい。
http://parlons.jp/

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つぎは、伊豆高原へ。
教えられたとおり、ローソン脇の小道に入ります。
幹線の横ながら、50メートルも入ると閑静な住宅区に新しい「そばの坊」がありました。
http://www.sobanobou.com/

和食出身の若いご亭主が、小ぶりながら落ち着いた店作りで迎えます。
外車が二台止まっていたので、別荘族御用達にもなりつつあるようです。
お客様でシャンパンを飲まれる方がいて、【トップテン】シャンパングラスがお気に入りです。
http://www.winepartner.com/shopping/topten7.html


蕎麦は細麺で上品でした。見た目よりボリュームがあるのは、地元客の胃袋にも応えたとか。
細かい配慮とアイデア、情熱が篭っています。

お待ちの間に、と出された塩辛と漬物三種         天ざるを戴きました

伊豆高原辺りは蕎麦屋さんが多く、激戦区と聞きます。
新しい店が大きく根を張っていく姿を見ることが出来るのは嬉しいことです。
東伊豆で寄る店を知らなかったので、これから重宝になりました。 
今でこそ、男声合唱は男のたしなみよ、と言えるものの
誘われたときは、エ?男声合唱?合唱って高校生のとき以来だよ。

誘われたのはある酒場。
隣の人が、「ここに17年通っているけれどワインを飲んでいる客を初めて見た」
オーナーがワイン好き。店では出してないが持参してよい、というので飲んでいた。
飲みますか?戴きます、で始まった付き合い。
その人の馴染みの店に移り、帰りの車で渡されたのが、某合唱団のパンフレット。
エ?男声合唱?となった次第。

エイズ防止キャンペーンや華々しい活動で知られた合唱団が初めての海外公演を計画し
とにかく団員増強の輪に絡め取られた格好。

写飲食堂
ウィーン楽友協会入口 マーラーのレリーフ

おかげでウィーン楽友協会で歌い、高いお金を出してニューイヤーオペラを観るのではなく
ステージから天井の金箔が舞い落ちるホールの感動を体験し
ベルリンでたまたま入ったワインショップで、完成したてのワイングラス【トップテン】に遭遇して
結局日本独占輸入の段取りまでに。
http://www.winepartner.com/shopping/topten.html

な~んだ、遊びに行って仕事してきたんだ、と妙な褒められ方。

写飲食堂     写飲食堂
楽友協会ホールの内部です

写飲食堂     写飲食堂

合唱は指導者の卓越した指導により、5分で発声が身に付き、30分で合唱の声になる。
カラオケしか知らないよ、のだみ声、手前勝手な声が、隣の声と合わせてハーモニーになる感動を得る。
イベントばかりのその合唱団を離れ、有志10人ほどで小さな男声合唱団を作り
メンバーはいいオジサンたちでワインが好きなもので、付いた名前が

マトゥーリ
男声合唱団http://www6.atwiki.jp/maturi/ラテン語から派生して「熟成」を意味します。
団員も30人を超えて、昨年で第4回のクリスマスコンサート、DVD発売に至った。

今年は、初めて海外公演をやろう!と盛り上がり、9月にロンドンへ行く案。
毎月音をしっかり録って、われらがCDを秋に出そう。
冬には凱旋公演でイギリスの感動を再現し、紅白やレコード大賞もちょいと夢に。

男の声は濁っているから、声自体に様々な音が入っている。それが魅力。
女性の澄みきって珠を転がすような一本の細い声質とは異なる。
だから、男声合唱。
30分で変わるハーモニーの楽しみ。フツーのおじ様、イケメンの兄様が陽気に集まっています。
男声合唱は男の嗜み。
どうです、あなたも参加なさいませんか。

ベルリンで歌ったホールです              ブルンデンブルグ門ですね