冬の星座の王というより
全天の星座の王はやはりオリオン
そして星の王はシリウスでしょう
このあたりの星空は、これまでも何度か掲載していますが
今回はブローニー版のフィルムで撮影した写真をご紹介します
オリオン座は星座に詳しくない人でも誰にもわかり、
大犬座も星座の形は知らなくても、シリウスの輝きはどんなに光害のひどい街でも見ることができます
それと比べて、星がお好きな方は別として、オリオンの隣、大犬座、シリウスの上に一角獣(いっかくじゅう座)が居ることは、ご存じない方が多いのではないかと思います
このいっかくじゅう座には、真っ赤な薔薇が咲いています
上の画面上部中心より少し左の位置を見ていただくと
中心にあたかも雄しべのような星団があり、それを囲むようにまるで薔薇の花弁のような星雲、「バラ星雲」があるのがおわかりになると思います
夜空に咲いた薔薇の花は誰がために咲くのか
ただし肉眼では見えません
写真に撮って初めて見ることができます
オリオン座の上にはちょっと上部が切れていますがエンゼルフィッシュのような形の星雲もあります
これも写真で初めて浮かび上がる姿
さらにシリウスの左上には形が鷲の飛ぶ姿に似ているのでわし星雲と呼ばれる星雲が見えます
鳥はもう1羽、オリオン座の大星雲M42(下の写真)は鳩が羽を広げた姿のようにも見えるでしょう?
鳩、鷲、エンゼルフィッシュが居て、薔薇の花が咲いているということですね
冬の南の夜空を仰げば多くの一等星がひしめいています
大犬座のシリウス 子犬座のプロキオン
オリオンには赤と白の対照から日本では源氏星と平家星とも呼ばれるベテルギウスとリゲル
牡牛座のアルデバランにぎょしゃ座のカペラ
まるで色とりどりの大粒の宝石のよう
それらだけでも十分に豪華な眺めですが
レンズを向けると浮かび上がる艶やかな赤い隠し絵の数々
このすてきな演出に魅了されると寒風の冷たさも時間も忘れてしまいます