イタリア・ピエモンテ州が誇る赤ワイン、バローロ(Barolo)の名は、このワインの産地の一つ、バローロ村の名前を採用しています。

バローロが現在のような辛口タイプのワインになったのは19世紀半ばです。それ以前は、この村の周辺では、発酵が十分に進まないため、ぶどうの糖分が残留する甘口のワインが造られていました。

発酵が十分に進まなかったのは、ネッビオーロという品種のぶどうが晩熟型で、収穫時期が遅くなることために発酵時の気温が低くなってしまったことや、使われていた酵母の種類などが影響していたようです。

バローロを現在のような辛口のワインに変えたのは、シャンパーニュー地方出身のワイン醸造家、ルイ・ウダール(Lois Oudart)です。ウダールをピエモンテ州に呼び寄せたのはカミッロ・カヴール(Camillo Cavour)とです。カヴールはサルデーニャ王国の首相からイタリア王国の初代首相になった政治家です。カミッロ・カヴールは通称です。本当の名前は、Camillo Paolo Filippo Giulio Benso, conte di Cavour, di Cellarengo e di Isolabellaです。

 

 

 

 

 

 

 バローロ(Barolo)はイタリア・ピエモンテ州のランゲ(Langhe)地方で生産される赤ワインです。使うぶどう品種はネッビオーロ(Nebbiolo)です。

 バローロは下の11のコムーネ(comune)で生産されています。コムーネはイタリアの自治体の最小単位です。このブログでは村と訳することにします。

 11もの村で生産されているのですから、バローロというワインには、かなりのバラエティがあることは容易に想像できます。

古くからバローロを生産している5つの村
・バローロ(Barolo)
・ラ・モッラ(La Morra)
・カスティリオーネ ファッレット(Castiglione Falletto)
・セッラルンガ・ダルバ(Serralunga d'Alba)
・モンフォルテ・ダルバ(Monforte d'Alba)

1909年にバローロの生産地に加えられた3つの村
・ノヴェッロ(Novello)
・ヴェルドゥーノ(Verduno)
・グリンザーネ・カヴール(Grinzane Cavour)

1966年にバローロの生産地に加えられた3つの村
・ディアーノ・ダルバ(Dinano d'Alba)
・ロッディ(Roddi)
・ケラスコ(Cherasco)

 GAJA(ガヤ)はイタリアのワイン生産者です。ネッビオーロという品種のぶどうを使うワインである「バローロ」(Barolo)や「バルバレスコ」(Barbaresco)を造っています。また、スーパータスカン流のワインも手がけています。

 GAJAの「バルバレスコ」は高い評価を受けています。Gaja家は17世紀にスペインからイタリアにやってきました。北イタリア・ピエモンテ州の小さな村、バルバレスコで料理とワインを提供する居酒屋を営みました。

 ワイン製造は、1859年に現当主の祖父に当たるGiovanni Gaja氏が始めました。現在の当主はAngelo Gaja氏です。Angelo Gaja氏はフランスの大学でワイン醸造学を学び、イタリアの大学で経済学を学びました。1961年に21歳でGaja家のワイン造りに携わるようになると、オーク樽を使う熟成方法も採り入れるなど、新しい手法も取り入れました。

 バローロ村は人口が約700人、バルバレスコ村の人口は約640人。2つの村の距離はわずか20数キロです。2つの村の名前はどちらもネッビーロ品種の高級ワインの銘柄になっていますが、1970年代まで「バルバレスコ」は「バローロ」の格下に位置づけられていました。「バルバレスコ」が世界に通用するワインになったのはGAJAの力による部分が大きいと言われています。

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 イタリア・ピエモンテ州高級ワインの代表格に「バローロ」(Barolo)と「バルバレスコ」(Barbaresco)があります。「バローロ」や「バルバレスコ」という銘柄のワインを造る製造者は1社だけではありません。しかし、どの製造者も使うぶどうの品種は1種類です。「バローロ」も「バルバレスコ」もネッビオーロ(Nebbiolo)で造ります。

 ネッビオーロが栽培されているのはピエモンテ州とロンバルディア州です。「バローロ」も「バルバレスコ」もピエモンテ州にある村の名前をそのままワインの銘柄にしたものです。

 イタリア語でNebbiaは「霧」を意味します。ネッビオーロ(Nebbiolo)という名前の由来には2つの説があります。一つは、ネッビオーロが熟すのは秋が深まる10月頃で、この時期のピエモンテ州は霧の多い気候になるからという説です。もう一つは、ネッビオーロの顆粒を覆う白い粉が霧に似ているからという説です。

 ネッビオーロの海外への移植は成功していません。カリフォリニアには19世紀に海外から種々のぶどう品種が移植されました。ネッビオーロやサンジョヴェーゼなどのイタリア系ぶどうも有力品種の一つとして持ち込まれました。しかし、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローなどのフランス系ぶどうが着々と栽培面積を広げていったのと対照的に、イタリア系品種は徐々に減っていきました。現在のカリフォリニアでは、条件の良い土地はフランス系の品種が占めており、ネッビオーロに残されたのは、あまり条件の良くない土地しかないようです。現在もセントラルヴァレーではネッビオーロが栽培されていますが、そこではもっぱら安価なワインが造られています。

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