・2月18日(月曜日) 春を探して2013(その3)- 川面に波立たず - v. 1.1 | spica's blog

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♥水越けいこさんの作品と歌を語るフォーラム


 "今日の最高気温は35度 (1.6℃) でしょう。明日の最高気温は47度 (8.3℃) でしょう。でも明日は雨が降るよ。"

 月曜日昼ごろラジオがこう言ってたから、じゃ今日のうちにちょっと春を探してくるかと出かける(ラジオは摂氏換算値は言いませんでした、念のため)。

 そういえば昨年の今ごろ、むかし住んでいた所に近い川の写真「水の反映」[*] をここで見ていただいたことを思い出しました。川でも海でも水面に跳ねる陽光は季節を問わず美しいものですが、浅い春のそれはことに、希望や憧れを象徴するようで、筆者は好みます。

 [*] 記事「・2月23日(木) 春を探して(その2)」(2012-02-23掲出)

 実は昨年の2月、当地では一度も(繰り返します、一度も)雪が降りませんでした。末日(29日)になって、雪か霜か分からないような白いものが、御印(おしるし)のように、薄っすらと降(お)りただけでした。そういう暖かい2月でしたから、あのとき川には氷のかけらも見えなかった。調べたら22日のことでした。

 昨年からみて日付で4日間早いだけの今日、川面はこんなふうでした。ほぼ全面凍結。ずいぶん違うものです。でも、これがこの辺りでの普通の2月なんですね。


ICE_ON_RIVER_REV1



 反対(川上)側は - もちろん同じ氷が張っていますが - こんな様子で、対岸まで歩いて渡れそう。一時期もう少し上流で、川幅も狭いところを朝晩見て来ましたが、氷結したこの川には、いろいろと懐かしい思い出があります。


ICE_ON_RIVER_REV2



 大正2年に発表され、今年百周年を迎える唱歌『早春賦』(詞:吉丸一昌/曲:中田章)の第2連は次のように始まります。

 ♪ 「氷解け去り葦は角ぐむ/さては時ぞと 思ふあやにく」

 もうこれで冬は終わりだなと喜んだのもつかの間、今日も昨日も空はどんより雪催い。なまじ春だなんて言われるから、胸弾ませていたのに。まだまだ春は遠い...。

 この詩で吉丸さんは信州安曇野辺りを詠ったと言われていますね。アルプスの麓。春が遅い所なのでしょうか。春が来て、ああ嬉しいというのではなく、一喜一憂しながら待ち焦がれるその気持ちに焦点を当てた。だから心を打つんですね。



<v. 1.1> 【どうでもよいこと】 写真の空の色が上下で違うって、ほとんど同じ時刻に撮ったのに。バレたか。実は、最初の川下に向いた写真(逆光気味になります)では、氷の質感を出すために、露出を絞り込んでいます。反対に、下側のは順光でしたから、何も小細工せずに撮影しました。</v. 1.1>


【改訂歴】
・2013-02-19 18:20 <v. 1.1>