隨便你と隨你的便 | 台湾華語と台湾語、 ときどき台湾ひとり旅

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中国語の「隨便(suíbiàn)」は、便(利)に随す(したがう)という動詞+目的語構造の離合詞なので、普通話の教科書的には後ろに目的語はとれません。


だから「あなたの好きにして」、シチュエーションや言い方によっては「勝手にしろ」、と言いたいときには「隨你的便」と言うのが辞書的な言い方。


でも台湾では実に高い確率で「隨便你」が聞かれます。この、離合詞が離れない使い方も台湾独特で、「回去日本」については以前書いています。




学生時代の恩師(台湾人、戦後中国から台湾へ)が「媽媽」をmāmāと発音されるのを聞いてビックリした話はこれまた前に書きましたが、先生の「隨便你」にもハッとしました。60代、外省人、知識人、の属性でも使用される「隨便你」。これはもう、「ら抜き言葉」以上の歴史や浸透度では?

ちなみに先生のその「隨便你」を聞いたとき、たまり、「先生、それは台湾国語ですばい」とツッコミ。優しくおおらかで包容力の塊のような先生は「ま、マジ?」とびっくりしてくれました。なんか、泣けます。