台湾映画『牯嶺街少年殺人事件』。60年代台湾の外省人系不良少年たちの世界が舞台の一つとなっている。なので、当時彼らの間で流行った髒話、俗話、スラング……が次々と繰り出される。
今ではほとんど使わない言葉も多い。どころか、映画の撮影当時(90年前後)、主人公の張震たち若い役者が全く知らない語彙も多かったらしい。
それらのほとんどは、「眷村黑話」と呼ばれるスラングの語彙。中国大陸の土匪隱語をルーツに持つ言葉である。
台湾独特の語彙には、台湾語起源、日本語起源、古語残存、の3つだけでなく、実はこの「眷村黑話」起源の言葉も結構ある。
というわけで、『牯嶺街少年殺人事件』に出てくるスラング、少しづつ書いていく予定。まずは、コレ。
太保(tàibǎo) ・・・不良少年
60年代当時、台湾ではかなり普通に使われていたスラングのようで、当時の新聞の見出しにも使われている。
ちなみに、不良少女のことは太妹(tàimèi) と言う。