家族ぐるみの付き合いをしていても、パパ同士、ママ同士は、”友達”ではない!
緑子さんは、5年間、誰一人として、”ママ友”を作りませんでした。
会えば、話の合うママ、たまに約束をして一緒にランチをするママは何人かいましたが、一定のグループと定期的に会うとか、休日に家族ぐるみでどこかに出かけるとか、そういうことは、誘われはしましたが、極力、理由をつけて断っていました。
しかし、ご主人は、そんな緑子さんの対応に不満を感じてもいました。
ご主人も仕事が忙しいので、特定の家族からの誘いは断っていたのですが、パンジー会とは関係なく同級生の大多数が参加する春のお花見や夏のバーベキューに誘われたら、子供に聞いて、子供が、「行きたい」と言ったら、ご主人が連れていってました。
「われわれ大人はいいけど、子供が仲間外れにされるのは避けたいからね」
それが、ご主人の理由です。
でも、そのたびに緑子さんは、
「子供には子供の世界があるんだから、親の仲が悪くても関係ない。だから、無理に連れて行く必要はないと思う」
と、反論しますが、ご主人は、
「ママたちが家でそんなきみの悪口を言ったら、それを子供は聞いている。そのうち、うちの子供も悪口を言われるようになるよ。いじめにもつながりかねないんだよ」
「ドラマの見過ぎだよ。小学校中学校ならまだしも、保育園児でそれはないよ。
子供は、別に家族ぐるみで付き合いたいなんて思ってないから。気にしすぎだよ」
保育園のパパ達は夏と年末の年に2回、”パパ飲み会”なるものを開いていて、パパ同士、親睦を深めていたので、ご主人は比較的、どの家のパパとも仲良くやっていたのです。
だからといって、ご主人も特定の家族だけと深い付き合いをするということはありません。
ご主人に”ママ友の世界”は理解できなくても、”ママ友の世界”は怖い、面倒臭い、ということくらいはわかります。
緑子さんが、そういったトラブルを未然に防ぐためにママ友たちとの深い付き合いを避けている気持ちもわかっていました。
ただ、前回の例のパパ(ここでは飯山さんという仮名にしておきます)・飯山さんが、そのようなケチをつけてくるような人物だとは思えません。
気さくで明るくて少年のような笑顔を絶やさない優しいお父さん。
ご主人はそう思っていましたから、緑子さんに言いました。
「それは逆に警戒しすぎなんじゃないかな?僕はみんなで遊びに行ったことも何度もあるし、一緒に飲んだも事も何度もあるよ。でも、飯山さんは本当にいい人だと思うけどな〜。緑子さ〜、警戒心が強すぎるのもよくないよ」
それにたいし、緑子さんはご主人にこう言いました。
「飯山さんは、あなたの友達?」
「友達?…ではないな〜。パパ友だね」
「でしょう?あくまで子供を介した付き合いだよね。それって男の人にとっては仕事と変わんないでしょう。てか、むしろ、たまにしか会わない気の合う営業先の人と一緒でしょう。いい人に決まってんじゃん!」
パパ友は営業先の人と一緒。
「う〜ん…。確かにそうかもしれない…」
「男の人で男性同士のときと女性の前では態度が全然違う人、たくさんいるよ。男友達の前では女性に優しくても女性と1対1や女性の中にひとりだけなると、とたんに上から目線の人。そういう人たくさんいるってこと、案外男の人にはわからないんだよね。飯山さんもそういう人だと思う」
男の中には、男性同士と女性の前では態度が全然違う人がたくさんいる。
「そういう風に言われると、たしかにそういう男はたくさんいる。俺だって女性からみればそういう部分があるかもしれないし…」
これは、実は盲点なのです。
つづく
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