KATU★ANDOの音楽と映像のブログ

KATU★ANDOの音楽と映像のブログ

日々聞いている音楽と映像、FXトレードのブログ

Amebaでブログを始めよう!

ねn

『Inventions For Electric Guitar』1975年

 

 ゲッチングのソロ1作目となる作品である。エレキギターにエフェクトをかけ、編集を重ねてシーケンス・フレーズを繰り返す。彼の手法の原点とも言えるものだ。タンジェリン・ドリームのクラウス・シュルツ、ハルトムート・エンケと結成したアシュ・ラ・テンペルは、何枚かアルバムを出したものの、エンケのドラッグ中毒やシュルツの脱退により崩壊し、ゲッチング自身は、自身の音楽を追求することになる。彼は、ミニマル・ミュージックの先駆者テリー・ライリーやスティーブ・ライヒの影響を受け、ギターフレーズの反復というミニマリズムのある形に行き着いたのだった。それが本作で、到達した音楽世界は、トランス・ミュージックの源流とも言えるものであり、変性意識状態を誘発させるものだ。急速な工業化社会の到来の中で、人間と機械の在り方を音楽を通して融合させたゲッチングの音楽は、驚嘆に値する。このアルバムで示された方法論が、『E2-E4』に結実されてゆく。

 

 

『New Age Of Earth』1967年

 こちらは、ゲッチングのソロ2作目で、かなり完成度が高いアルバムだ。初めの曲の『Sunrain』は、90年代のDJ達に圧倒的に支持され、ダンスフロアを沸かしていたものだ。ミニマルフレーズの繰り返しは、レイブミュージックのごとく心理的にある種のトランス状態に陥らせるものだ。ゲッチングは、ソロ1作目でのギターフレーズの反復や多重録音を、本作では、ミニマルなシンセ・フレーズを用いて実験した。2曲目の『Ocean of Tenderness』の音楽的世界観は、後のニューエイジの源流ともいえるものである。

 

 

 

 

 

マニュエル・ゲッチング

 

 ゲッチングは、ドイツの音楽家であり、特に、後世のエレクトロ・ミュージック、特に、アンビエント・ミュージック、ニューエイジ・ミュージックに多大なる影響を与えた人物である。改めて、彼のアルバムを1枚1枚聞きながら、彼の偉業を再考したい。発表当時は、評価されなかったのだが、1980年代後半に DJ達によって再評価を受け、多くのアーティストから今もなお尊敬を集めている。

 まず、はじめに『E2-E4』を挙げなければならない。1981年に自宅スタジオでの録音したものである。テクノやハウスの聖典とも言われている。59分34秒の演奏を録音、反復するシンセとリズムマシンの自動演奏に合わせて、ゲッチングのギターの即興がかぶって徐々に変化していくという極めてシンプルなものだ。

『E2-E4』

 このアルバムの価値を再発見したのは、まず1989年にイタリアのユニットのスエノ・ラティーノによるディスコ・アレンジしたもので、大ヒットした。そして、デトロイト・テクノの、あのデリック・メイが1992年にリミックスしている。ドイツ現代音楽では、他に、クラフトワークが、やはり、同時期に、多大なる影響をクラブシーンに与えている。クラフトワークに関しては、後に、また特集を組んで再考していきたい。

 

 

 

 改めての視聴の感想は、全く古さを感じないとうことであった。優れた音楽は、時代を経ても、今なお斬新で新鮮な響きを持っている。今後もずっと聞き続けるアルバムである。

 

 ゲッチングは、2012年の8月に、東北大震災の復興目的のイベントである『FREEDOMMUNE 0<ZERO>』で来日しており、彼の演奏がYoutubeにあったので、下記、参照ください。そのパフォーマンスの名前は『E3-E11』というものである。

 

 

 ミニマル・ミュージックの先駆者のテリー・ライリーやスティーブ・ライヒの影響により、ミニマリズムとギターを結び付け、ある意味、人間とシーケンス・フレーズすなわち、機械との接点を音楽という形で探っていった探求者なのである。その音楽は、美しく壮大な音響絵巻である。