マニュエル・ゲッチングの偉大な足跡・1 『E2-E4』を聴く 1984年 | KATU★ANDOの音楽と映像のブログ

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マニュエル・ゲッチング

 

 ゲッチングは、ドイツの音楽家であり、特に、後世のエレクトロ・ミュージック、特に、アンビエント・ミュージック、ニューエイジ・ミュージックに多大なる影響を与えた人物である。改めて、彼のアルバムを1枚1枚聞きながら、彼の偉業を再考したい。発表当時は、評価されなかったのだが、1980年代後半に DJ達によって再評価を受け、多くのアーティストから今もなお尊敬を集めている。

 まず、はじめに『E2-E4』を挙げなければならない。1981年に自宅スタジオでの録音したものである。テクノやハウスの聖典とも言われている。59分34秒の演奏を録音、反復するシンセとリズムマシンの自動演奏に合わせて、ゲッチングのギターの即興がかぶって徐々に変化していくという極めてシンプルなものだ。

『E2-E4』

 このアルバムの価値を再発見したのは、まず1989年にイタリアのユニットのスエノ・ラティーノによるディスコ・アレンジしたもので、大ヒットした。そして、デトロイト・テクノの、あのデリック・メイが1992年にリミックスしている。ドイツ現代音楽では、他に、クラフトワークが、やはり、同時期に、多大なる影響をクラブシーンに与えている。クラフトワークに関しては、後に、また特集を組んで再考していきたい。

 

 

 

 改めての視聴の感想は、全く古さを感じないとうことであった。優れた音楽は、時代を経ても、今なお斬新で新鮮な響きを持っている。今後もずっと聞き続けるアルバムである。

 

 ゲッチングは、2012年の8月に、東北大震災の復興目的のイベントである『FREEDOMMUNE 0<ZERO>』で来日しており、彼の演奏がYoutubeにあったので、下記、参照ください。そのパフォーマンスの名前は『E3-E11』というものである。

 

 

 ミニマル・ミュージックの先駆者のテリー・ライリーやスティーブ・ライヒの影響により、ミニマリズムとギターを結び付け、ある意味、人間とシーケンス・フレーズすなわち、機械との接点を音楽という形で探っていった探求者なのである。その音楽は、美しく壮大な音響絵巻である。