温かいと思っていると寒くなり
また暖かくなり
今度は本当に暖かくなると思っていると底冷える
桜咲く前の花冷え
奇妙な気候が繰り返す
そしてまた僕も行きつ戻りつ繰り返し
人生は大事件より小さな日々の反復が決めるのだと
言われて育ち
そう思っているもけれど
今年のこの反復は何だろう
終わりそうで終わらない
始まりそうで始まらない
そうして逡巡していると
忽然とすべての花が開くのか
それとも驚くべきほど強烈な寒の戻りが
ああそうなったら
きっと桜吹雪の中に
雪まみれのマンモスが降ってくるに違いない
しょうがない
そんなときは僕は椅子に座って
ただ音だけに向き合って沈黙することにする
しんしんと降る桜の花を夢に見て
音:『繰り返しの不安』