嘔吐鳥 | 不完全な切り紙細工

不完全な切り紙細工

 誰も聴く人がいないのに歌いつづける歌がある
誰も見る人がいないのに踊りつづける踊り手がいる
誰も読む人がいないのに書きつづけられる言葉があって
不完全な切り紙細工を幾つも幾つもつなげていけば
そこに何かの絵が生まれるものと願う鋏がここにある

 
 
 氷の如く

 なめらかに煌めく嘔吐の

 深き碧を



 見てしまった白い鳥が

 色を恋して

 石筍で喉を突く



 哀れなる一生よ

 輪廻は

 いとも愚かな選択に過ぎない