磯伝いに歩いて
降り続ける雨が風に押されて
陸の奥までも濡らしていく
秋
濡れて重くなれば葉はおびただしく落ちる
もっと集めねば
集めねば温(ぬく)もれぬ手がまだ雨に冷たいと
夏
破屋の雨樋を揺らして
流れ落ちる雨の唇の先の小さな花の
匂いが波のように巻き上がった
春
仄かに増した暖かさのなかを
氷雨を思い出したように
咲きかけた花の上で青い蝶が翅を閉じる
冬
雨と波濤が真っ白な吹雪になって
世界を包もうとする咆哮の姿を
海辺の駅で凍てついたまま見ていた
Legends' Mist by Kourosh Dini
