苦き祈り | 不完全な切り紙細工

不完全な切り紙細工

 誰も聴く人がいないのに歌いつづける歌がある
誰も見る人がいないのに踊りつづける踊り手がいる
誰も読む人がいないのに書きつづけられる言葉があって
不完全な切り紙細工を幾つも幾つもつなげていけば
そこに何かの絵が生まれるものと願う鋏がここにある



 人々の日々に幸多からんと願い奉る
 地の果てで
 遠いどこかの祈る声を聞く

 僕には祈りなんか要らない
 アーメンよりラーメンが欲しい昼下がり

 きっとユダはそう考えて
 どうせ助かるはずと信じて
 イエスを売ったのだ

 でも神は
 ユダをの思いを許さなかった
 祈れども祈れども
 願い聞き届けざる神の子を
 十字架の上に置き去りにして

 人が神の子を磔刑にする
 天なる神はそれを放置する
 この大いなる矛盾を犯すことも厭わずに
 それほどまでに人を愛すると

 それほどまでに
 虐げる者にさえ身を委ね奉ると言い切って

 わが神わが神なにゆえ私を見捨て給うのか
 されど御手に我が全てを委ね奉る

 身もがいて身もがいて振り返る
 時の過去
 身もがいて身もがいて夢を見る
 その未来
 身もがいて身もがいて生きる
 今の時

 そうやって
 祈りはいつまでも続いていくだろう

 どの道
 僕には関係ないことなのだけど