君の肌と僕の肌とを
重ね合うとき
やさしくゆっくりとであれ
性急に激しくであっても
僕は愛なんて感じない
感じるのはただ
感覚だ
混じり合う皮膚の
せめぎあう息の
抱きとめて
覆いつくそうとするように
決して離すまいとする
お互いの生きている温度と
寄り添わずには生きられなかった生き物の
それは欲望と呼ぶべきなのかもしれないが
そんな名を付けて呼ぶことはない
感覚なのだ
ただ皮膚という個を隔てる奇妙な組織を
もった生き物どうしが触れ合っている熱の
それに愛という
遠い深みにある名を付けたければ付ければよいが
無意味なことだ
僕らは疾うに名前などという
煩わしき婉曲を捨てたのだから
ただでさえ
たどりつきえない相手の存在に
さらに薄絹の妨げを加える必要はない
もどかしく
いとおしく
くるおしく
なんと呼ぶ必要もなく