花曼荼羅 冷たき風のふと戻り来る 皐月の空の夕べ前 水巡る川面の端(はた)を堰き止めて 子らの遊ぶや色とりどりの花 素直なる若草と円座のごとく浮かべたる 人影もなく静まりてあれば 我は靴を脱ぎ川に入りて土塊(つちくれ)をどけ いと疾き流れにこの花曼荼羅を流したり 月まえに花の翳りやただ一夜