水の月 水に映る月の裸身に憧れて 夜ひとり池の面を眺めやる 冷たき素肌を水に浮かべる君の せめて象(かたど)りの水の月 濡れて光れば月よりも美しく 思わず掬いとろうと延ばす手に 水は揺れ影は揺れ光砕けて君は無く 腕を垂れ見はるかす池の面に また君の笑みいるを見ることの いたき悲しみを僕は今日も笑う 映らなければ象らざれば 貴(とうと)きものをと