星の上の薔薇 | 不完全な切り紙細工

不完全な切り紙細工

 誰も聴く人がいないのに歌いつづける歌がある
誰も見る人がいないのに踊りつづける踊り手がいる
誰も読む人がいないのに書きつづけられる言葉があって
不完全な切り紙細工を幾つも幾つもつなげていけば
そこに何かの絵が生まれるものと願う鋏がここにある


 小さな星の上の真っ赤な薔薇は

 とても我儘な薔薇だったけれど

 彼はその花の傍に戻るために

 命を投げ打ってしまった

 とても愚かなことだけれど

 けっきょくそれが愛というもの

 意味づけることなどできはしない