・昆虫ブームの6歳4カ月長男(年長)と、工作ブームの3歳3カ月次男。兄弟そろって絵本好き!
・子どもたちの「やりたい!」には常に全力で応えていきたい、というのが目標です。
日々、絵本やら長男用の本ばかり読んでいる私。
久しぶりに(?)大人向けの本を読みました。
おもしろかった――!!
国立科学博物館に勤める研究者・川田さんのエッセイなんですけれども、
「標本バカ」のタイトル通り、
とにかく標本を作りまくっている方の、標本に関するエピソードが盛りだくさん!
たとえばゾウのような大型の動物を骨格標本にする場合、
一度地面に埋めて、土の中の微生物たちに分解してもらい、
もう一度掘り起こすらしいんですね。
そのあたりのことについては、
こちらの漫画「へんなものみっけ!」にも載っています。
「へんなものみっけ!」ではクジラを埋めて骨格標本に。
が、大型動物を埋めてまた掘り返すというのは、
人手もいるし、パワーショベルなんかも登場する大仕事!!
さて、小型のゾウを解体することになった川田さん。
「このサイズなら、博物館の地下の作業室でも作業できるのでは?」と考えたらしい。
その読み通り、作業室の整った設備の中で作業を進められたわけですが、
終盤になって問題が発生。
廃棄予定の肉の量が、半端ない。
肉! な、なるほど! そりゃ出るよねっていう!
冷凍室の収納スペースが足りず、
慌てて産業廃棄物の業者を呼び寄せる事態に。
その結果、なんとか事なきを得たけれど、後日、事務方からクレーム発生。
それは、廃棄処理の請求額!!(笑)
というわけで、こちらのエッセイの川田さんのシメ。
教訓、ゾウは埋めなければならない。
いや――――出てこない!
普通の日常を送っていたら、
「ゾウは埋めなければならない」なんてパワーワード、出てこない!!(笑)
読んでいると、まさに「事件は現場で起きている」ということがよくわかりますし、
標本がいかに大切かということをあらためて感じますし、
博物館に置かれた標本たちへの見る目が変わります。
これ、作るの大変だっただろうな……
(そしてお金がかかっただろうな)
みたいな気持ちに……。
(クジラの骨格標本の前に立ちながら)
そんな標本をタダで見られるって、ちょっと意味がわからないんですが!?
東京駅前「KITTE丸の内」内にある博物館「インターメディアテク」です。
東大の学術標本が展示されています。
入場料は無料!
なのに想像以上に広くて展示数もあって、
え……これ、本当に無料でいいの……??
ってなりました。
おそるべし東大。
ついでに「KITTE丸の内」の屋上で、電車の見学もしました。
東京駅を出入りする新幹線や在来線がよく見える有名スポット!
あまり電車には興味がない長男ですが、
これだけ並んでいれば興奮するというもの!
ちなみにこちらは、23日祝日の話です。
長男のお友達家族と一緒に、東京駅近辺まで遊びに行きました。
小学2年生のお兄ちゃんと、
長男と同い年の年長の弟くんの兄弟。
我が家の長男も含めて、みんな揃って昆虫好き!
さて、この日の一番の目的は、実は「KITTE」の博物館ではなく別の場所でした。
再び冒頭の「標本バカ」の話に戻るんですが、
作者の川田さんのお子さんたちも、立派な昆虫男子に成長したようで、
作中で「インセクト・フェア」なる文言が。
インセクト・フェア????
どうやら昆虫標本の即売会らしい、っていうことで調べてみたところ、
ちょうど23日に大手町で開催されることが判明!
ナイスタイミング!!
行ってみたい!!!
でも正直、ギリギリまで詳細情報が少なくて、
「これ大丈夫?? 一般人が行っても大丈夫なやつ?? 玄人集団オンリーってことない??」
という不安がいっぱいすぎて!!
お友達家族とご一緒させてもらいました。
残念ながら会場内は撮影NGだったんですが、
いろいろな業者さんがブースを並べて、
所狭しと昆虫標本が売ってる!みたいな状態でした。
まさに即売会!
この標本がピンキリというか、
同じ昆虫の標本でも、あっちでは2万円、こっちでは2千円みたいな値段の開きが!
もうね、数万円のものを見ちゃった後だと、
数千円のものが「あれ、安くない?」って思えちゃう錯覚ですよ。
こわい!
即売会、こわすぎる!!(笑)
生きている生体も販売されていたり、
ところどころで子どもの姿も見られて、まさに新しい扉でした。
楽しかったあああああああ!!
もしご興味あって東京近郊にお住まいの方は、
12月にもこういうイベントが開催されるようなので、ご参考まで。
あ!
行かれる場合は、タッパー持参でぜひ!
できればタッパーの下に薄い発砲スチロールを敷いておくと、さらに良しです。
基本、標本箱の中にズラッと並んだ標本の中から、
1つ選んで購入する、っていうシステムなので、
入れ物がないと持って帰れないっていう。
我が家が購入した掘り出し物1,000円均一とか、
一応袋に入っているものもあるんですが、
やっぱりそのまま持ち帰ると潰れちゃうので!(汗)
タッパー必須!!
お友達ママさんに前日に教えてもらって、ホント助かりました。
危なかった―――!!
値段のピンキリの理由は、
産地や大きさ、標本の状態など、いろいろあるんですが、
そのひとつに「ラベルの有無」があるようです。
「どこで」
「いつ」
「誰が」
採集したかが明記されたラベル。
これがなければ、学術研究の資料としては価値がゼロ!
実際、我が家はヘラクレスオオカブトの標本を2,000円で購入しましたが、
脚が取れていたことと、ラベルがないことで、破格の値段になっていました。
いや、ホント破格。
長男がヘラクレスが欲しいとずっと主張していたので、
会場内をずっと探していましたが、
高いものだと数万円、安くても5,000円……さすがヘラクレス……(ゴクリ)
ちなみに上の本は、いろいろと標本の作り方がわかりやすく記載されています。
基本の昆虫標本の作り方はもちろん、
鳥の羽の標本や、葉脈標本など、分野はさまざま!
それにしても繰り返しになりますが、
標本って想像以上に大切なものなんだなと、あらためて。
特に地方の自然博物館にとって標本は
「その時、その地域に、確実にそれがあった」ということを証明する、
極めて重要な資料です。
こちらのポケット図鑑に載っていたコラムには、
東日本大震災で壊滅的被害を受けた、「陸前高田市立博物館」の話が載っていました。
津波によって消失したり、汚れてしまった10万点の被災収蔵資料。
これらを全国の博物館や大学の研究機関が協力して、
洗浄やカビの除去などを行ったそうです。
その地に「あった」ということを残すために。
というわけで、「標本バカ」、ホントおすすめです!
私だけ読むのはもったいなくて、おもしろくてわかりやすい内容の部分は、
長男にも読み聞かせています。
実はこの川田さんって、
オープンラボで哺乳類の剥製の前でいろいろ教えてくださった人だ!って後から気づいたし、
そもそもブログの中に書いている「とある研究者とお義父さん」の話。
まさしく「標本バカ」に載っている話でした。
いやもう、私がバカすぎた!!(笑)
最後に下のほうに、
今回我が家がゲットした昆虫標本の写真を載せておきます。
全部カブトムシとクワガタです。
興味ある方はぜひ!
苦手な方はお気をつけくださいませ。
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標本箱は購入しなかったので、
セリアの箱に入れて、ガムテープで密閉してみました。
虫ピンがなかったので、とりあえずマチ針!(笑)
右写真にいるノコギリクワガタは、
夏に採集して我が家で飼育し、最近までがんばって生きていた子です。
ついに命が尽きてしまったので標本にしました。
しかしこれ、売られている時はどうだったかといえば……
ヘラクレス、お弁当ですか!?っていう!(笑)
心の底から貴重な経験をさせてもらいました、ええ。
我が家でブームなカードゲーム